乃木坂46 松村沙友理率いる“さゆりんご軍団”の軌跡　破天荒な活動スタイルから念願のコンサート開催に至るまで

　コンサート全体のクライマックスとして思い描かれるのが、コンサートタイトルにもなっている彼女の卒業曲「さ～ゆ～Ready？」である。松村にゆかりのある監督が集結し、1曲を3名でバラバラに演出したMVは松村のイメージを多角的に映し出した、彼女にとって集大成とも言える映像作品に。YouTubeチャンネル「乃木坂配信中」には、「さ～ゆ～Ready？」のコール動画も公開された。公私ともに仲のいい秋元真夏と新内眞衣のほか、『生のアイドルが好き』（ニコニコ生放送）で松村の卒業発表にも立ち会った田村真佑、加入以前から生粋の松村推しである矢久保美緒がりんごの妖精たちとして参加。コンサートに向けて必見の動画となっている。出だしの「あかね！　王林！　ジョナ！　陸奥！　ふじ！　紅玉！　乃木坂ー！」を例に、コールレベルは高めであるため、繰り返しの視聴は言うまでもない。

　ほかにも、『真夏の全国ツアー2019』で旗揚げされた、松村、中村麗乃、田村の「村」がつく3人からなる「さゆりんご劇団」、生田絵梨花とのユニットで『ポケットモンスター』（テレビ東京系）の主題歌「１・２・３」も配信リリースした「からあげ姉妹」と盛り込まれるであろう演出はいくつかある。ただ、先述したようにこんな予想も簡単にひっくり返してしまうような、前例のない卒業コンサートを観せてくれると思わせるのが、松村の魅力の一つである。

■渡辺彰浩
1988年生まれ。ライター／編集。2017年1月より、リアルサウンド編集部を経て独立。パンが好き。Twitter