三代目 J SOUL BROTHERS 小林直己、ダイナミックなクランプダンス　細やかな気遣いでグループ支える存在に

　2010年、当時すでにEXILEのパフォーマーとして活動していたEXILE NAOTO（以下、NAOTO）と小林直己を中心に、『EXILE presents VOCAL BATTLE AUDITION 2～ 夢を持った若者達へ～』から選出されたボーカルの今市隆二と登坂広臣、パフォーマーのELLY、山下健二郎、岩田剛典で結成された7人組ダンス＆ボーカルグループ、三代目 J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBE（以下、三代目 J SOUL BROTHERS）。昨年11月10日にデビュー10周年を迎えた彼らは、グループとしての活動を越えて、俳優・番組MCなどマルチに活躍中。今やTVで見かけない日がないほど、国民的グループとなっている。本稿では、そんな三代目 J SOUL BROTHERSのメンバーを1人ずつフィーチャー。第2回は、リーダー兼パフォーマーの小林直己について紹介していく。

　小林直己は、1984年11月10日生まれで千葉県出身で、体育会系のEXILE TRIBEにおいては少数派となる文系タイプ。現在はパフォーマーとして活動しているが、中学時代に「『自分って何なんだろう』と考えて、イライラして、悲しくて」眠れなくなった時に、J-POPなどの歌詞からさまざまな生き方を学び、高校時代はシンガーソングライターになりたいと思っていたという。一時期は学校をやめて音楽の道を目指そうと、不登校になったこともあったそうだが、「母から『シンガー・ソングライターを目指すなら、一般の高校生の気持ちも分かったほうがいい』と言われ、高校に戻る」と、ボイストレーニングに通うようになった（※1）。

　ダンスを始めたのは、17歳の時。ボーカリストに必要なリズム感を養うためにダンススクールに通い始めたところ、ダンスの楽しさに目覚めたそうだ。高校卒業後は、高校の倫理の授業で“愛とは何か”を学び、もっと勉強したいと思ったことから法政大学文学部哲学科に進学したものの、以前から考えていた“ダンスで仕事をする”という夢を追求するために、3年生の時に大学を中退。2005年からは本腰を入れて、さまざまなジャンルのダンスレッスンに励んだ（※2）。

　そんな彼の人生が大きく動き始めたのは、2006年のこと。映画『RIZE』の公開記念イベントで開催されたダンスバトルで、EXILE AKIRAやEXILE TETSUYAが所属するクランプに特化したダンスチーム RAG POUNDと知り合い、2006年7月にRAG POUNDに加入した。その後、2006年9月22日に行われた『EXILE VOCAL BATTLE AUDITION ～ASIAN DREAM～』で、EXILE第二章のステージやAKIRAの単独パフォーマンスに衝撃を受け、同年10月に行われたJ Soul Brothers（二代目）の選出オーディションに参加。そこでは惜しくも落選するが、2006年12月にEXPG東京校（現：EXPG STUDIO TOKYO）に入校すると、2007年3月からはインストラクターとして働くようになった。同年9月には劇団EXILEの舞台『太陽に灼かれて』に出演し、振付も担当｡その中でJ Soul Brothersのパフォーマーが追加される話が舞い込み、2007年11月10日、NAOTOと共にJ Soul Brothersに加入した。

　だが、2009年2月25日にJ Soul Brothers としてメジャーデビューしたのも束の間、同年3月1日にJ Soul BrothersのメンバーがEXILEに加入し、J Soul Brothersは活動を終了。EXILE HIROから指名を受けた小林とNAOTOは、EXILEの一員として活動する傍ら、新グループ結成に向けてメンバーを集め始めた。そして、『EXILE presents VOCAL BATTLE AUDITION 2～ 夢を持った若者達へ～』から選出されたボーカルの今市隆二と登坂広臣、劇団EXILEとして活動していたELLYと山下健二郎、小林の紹介で三代目のオーディションを受けた大学生の岩田剛典がメンバーに決定。2010年11月10日、三代目 J SOUL BROTHERSは『EXILE VOCAL BATTLE AUDITION 2006 ～ASIAN DREAM～』の課題曲だった「Best Friend's Girl」でメジャーデビューを果たした。当時はNAOKI名義で活動していたが、2014年にEXILEの第四章が始動したタイミングで、本名の小林直己に名称を変更している。