緑黄色社会、『Mステ』初披露「たとえたとえ」で送るエール　さらに幅広い層から支持されるバンドへ

　このように、昨年とは違う新たな形で注目を集めているのがバンドの現状だが、彼らが再び3月19日放送の『ミュージックステーション 2時間スペシャル』（テレビ朝日系）に出演。デジタルシングルとして出演同日にリリースされる「たとえたとえ」を初披露する。

　同曲は『第93回センバツ MBS公式テーマソング』として書き下ろされた1曲である。作詞を小林が、作曲をpeppeが手掛けた、ど頭から随所に挟む込まれる迫力あるブラスアレンジが、アルプススタンドの応援席を彷彿させるアップチューン。エネルギッシュな長屋のボーカルと、タイトなフレーズで展開する軽快なバンドアンサンブルも聴きどころである。3月19日から開幕する『第93回選抜高校野球大会』を彩ることはもちろん、おそらく多くの高校が応援で演奏する曲に取り入れるだろう。ここ数年、習志野高校の吹奏楽部の迫力ある演奏がきっかけとなり、アルプススタンドのブラスバンドの応援が“美爆音”と称され、高校野球のひとつの名物となっている。「たとえたとえ」は、ブラスのユニゾンの多さから、美爆音アレンジも想定して作られた曲だと思うが、ここに緑黄色社会の想いが詰まっていると思う。歌詞でも〈何度でもエールを〉〈最後までエールを〉と、かなりストレートに表現されているが、このエールは、高校野球に携わる人すべて、さらには2020年は春夏とも中止になってしまった高校野球大会を楽しみにしている全国のファン、そして風物詩を大切にし慈しむ人々に向けられたエールでもあると思う。それと同時に、懸命に何かに取り組んでいる人、前に進もうと努力している人へエールを送ろうという思いも感じられる。

　『第93回選抜高校野球大会』は、有観客で開催されることが発表されているが、自治体の感染防止のガイドラインに沿った注意事項を遵守しての観戦になる。となれば、「たとえたとえ」の美爆音バージョンが、アルプススタンドに響くことは難しいかもしれない。それでも緑黄色社会はアルプススタンドでの応援に直結するような楽曲を作った。

　待ち望んだ“春の甲子園”を例えテレビ観戦でも楽しめるように。少しでもアルプススタンドの臨場感を思い出してもらえるように。

　そして、前代未聞の闘いが続く激動の新しい歴史の中で、離れていても他人へ向けて想いを送ることが出来るように。

　心からエールを送ることが出来るように。

■伊藤亜希
ライター。編集。アーティストサイトの企画・制作。喜んだり、落ち込んだり、切なくなったり、お酒を飲んだりしてると、勝手に脳内BGMが流れ出す幸せな日々。旦那と小さなイタリアンバル（新中野駅から徒歩2分）始めました。
Piccolo 266 インスタグラム（@piccolo266）

■楽曲情報
緑黄色社会「たとえたとえ」
（作詞：小林壱誓　作曲：peppe　編曲：soundbreakers・ 緑黄色社会）
3月19日（金）配信リリース
ダウンロード・ストリーミング：https://erj.lnk.to/Esk280RE

■出演番組情報
テレビ朝日『ミュージックステーション ２時間スペシャル』
3月19日（金）20:00～21:48
番組ホームページ：https://www.tv-asahi.co.jp/music/

■第93回センバツ番組情報
MBS・GAORA『せやねん！スポーツ番外編　みんなの甲子園SP』
放送日時：3月14日（日）15:00～16:00
MBS・GAORA『みんなの甲子園』
放送日時：3月20日（土）～3月31日（水）
MBS：平日5:25～6:00　土曜4:50～5:10　日曜5:10～5:40
GAORA：連日放送
MBS・GAORA『センバツ決勝戦中継』
放送日時：3月31日（水）午後0時（予定）
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