『Dear My Friend feat.Pentatonix』インタビュー

Little Glee Monster、Pentatonixとのコラボで伝える距離を越えた“つながり”「世界中の人に歌ってもらえる曲になってほしい」

 Little Glee Monsterが、世界的アカペラグループ・Pentatonixとのコラボシングル『Dear My Friend feat.Pentatonix』を12月16日にリリースした。リトグリとPentatonixの親交の始まりは2014年のメジャーデビュー前にまで遡る。初対面でステージを共にした両者だが、そこからの6年でリトグリは名実共に日本を代表するボーカルグループとなり、今年『NHK紅白歌合戦』にも4年連続での出場が決まっている。

Little Glee Monster 『Dear My Friend feat.Pentatonix』Music Video

 プロデューサーに亀田誠治を迎えた同曲は、驚くことにバックトラック含めて全編アカペラで構成。新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、友人や家族、恋人など、大切な人に会いたくても会えない日々が続く2020年。日本とアメリカという遠く離れた場所にいながらも、お互いの気持ちと声を合わせて出来上がった「Dear My Friend」は、今の時代により強く胸に響く一曲となった。

 本インタビューでは、リトグリとPentatonixの相思相愛な関係性や制作エピソードをはじめ、2020年最後を飾る『紅白』を経た2021年への展望について話を聞いた。(編集部)

「(4)」の重みを感じながら紅白当日を迎えたい(MAYU)

Little Glee Monster

ーーまずは『NHK紅白歌合戦』4年連続出場、おめでとうございます。

全員:ありがとうございます!

ーー今年1年いろいろありましたが、2020年の最後を『紅白』で締めくくることができるのは、素直にうれしいことですよね。

かれん:本当にそうですね。出演者発表当日12時に『紅白』のホームページが更新されて、出場される方の名前の最後にリトグリの名前があって。MAYUもInstagramのストーリーで書いていたと思うんですけど、名前の後ろに「(4)」と記してあることはやっぱり当たり前のことじゃないし、すごく恵まれたことなんだなと実感しました。

アサヒ:日本を代表するようなアーティストさんが集まる場所に、また今年もリトグリが参加できるのは、やっぱり素直にうれしいですよね。

芹奈:特に今年は例年とは違う『紅白』になると思うので、身が引き締まる感じです。

MAYU:今年は『紅白』自体もどうなるかわからない状況だったので、まず開催されることがうれしかったですし、そこに選んでもらえたこともうれしくて。今年はできることも限られていると思うんですけど、改めて「(4)」の重みを感じながら『紅白』当日を迎えたいと思います。

manaka:自分たちでさえ4回目というのが信じられなくて。でも、謙虚であるためにこれを言うのではなくて、本当に4回も出られるということにあまり現実感がなくて、フワフワした感じもあるんです。でも、だからこそ気持ち的には毎回初出場みたいな感覚なんですよ。

ーーちょうど年始にお話を伺ったときに、「紅白は何度出演しても緊張する」とおっしゃっていましたよね(参考:Little Glee Monsterが語る、“輪”を広げるための新しい挑戦「今年もリトグリを好きって人たちをもっと増やしたい」 )。その「毎回初出場みたいな感覚」というのは、まさにあの場ならではの緊張が生み出す感覚なんでしょうね。

manaka:本当にそうだと思います。なので、そういう初心を忘れず、大晦日はしっかりいい歌を届けられるように頑張ります。

片思いじゃなくてよかったなと思いました(芹奈)

Little Glee Monster かれん、MAYU、芹奈

ーーその約2週間前にリリースされるのが今回のシングル『Dear My Friend feat. Pentatonix』。表題曲はアメリカのアカペラグループ Pentatonixとのコラボ曲ですが、バックトラック含めすべて声だけで構成されているという事実にまず驚かされました。今はこういう情勢ですし、海外アーティストとのコラボもなかなか難しいと思いますが、このお話を聞いたとき皆さんはどう思いましたか?

かれん:同じアカペラを歌う者として私たちも大好きだし、尊敬している方々なので、やっぱりコラボレーションできるってことはすごくうれしかったです。

MAYU:交流を持たせてもらう前から動画をよく観ていたし、グループとして目標のアーティストとしても名前も挙げさせていただいていましたし。

アサヒ:しかも、私たちに合わせて日本語で歌ってくださること自体もすごくありがたくて。

芹奈:お互いがお互い、相手のグループのことが頭の片隅にあったことで、こうして作品につなげることができたのは、素直にうれしいですね。

ーー海外の音楽シーンでも、第一線で活躍しているアーティストにこういうアカペラを軸にしたグループってそう多いわけではないですよね。

芹奈:そうですね。だからこそ、お互いに対するリスペクトも大きいのかな。本気で音楽と向き合っている海外のグループとコラボできることで刺激も受けますし、すごく貴重な機会を得られたと思います。

ーーPentatonixの皆さんと初めてお会いしたのは、確か2014年でしたよね?

MAYU:そうです。夏だったので、デビュー直前でしたね。

かれん:ラゾーナ川崎でPentatonixがリリースイベントをされていて、そのときに「HARMONY」も一緒に歌わせてもらったんです。

manaka:それから何度かお会いしましたが、いつも「覚えてもらえているかな?」って不安になりながら、恐る恐る「Hi〜」みたいな感じで挨拶してました(笑)。でも、めちゃめちゃ覚えてくださっていて、ラゾーナで初めて会った日から皆さん一切変わらずいつも優しくて。単純に皆さんの人柄にも感動したので、こうやってコラボできてほんまにうれしいです。

芹奈:自分たちの中では、ラゾーナだけの思い出だと思っていたんですよ。そうしたらある番組で「好きな日本のアーティストは?」って質問されたときに、私たちの名前を挙げてくれていて。「ああ、あのときだけの仲じゃなかったんだ。自分たちももっと大好きってPentatonixのみんなに伝えていいんだ!」って。片思いじゃなくてよかったなと思いました(笑)。

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