「コロナ以降」のカルチャー 音楽の将来のためにできること

『CDTVライブ!ライブ!』「おうちライブ」の“歌”を伝える熱量 総合演出に聞く、コロナ禍における音楽番組の取り組み

“リモートだからこそ出来ること”の発見がどれだけ出来るか

(左から)AI、miwa

 また「おうちライブ」から生まれた「AIと一緒におうちで歌おう!~日本中に溢れるハピネス~」について、「この自粛期間がなかったら、絶対に生まれていない企画」だという。この企画は、AIが「おうちライブ」の中で「みんなも一緒に!」と言っていたことを受け、視聴者にも参加して欲しいという思いから実現。AIの歌唱動画と視聴者の歌唱動画を組み合わせ、一曲の映像を制作した。「今後も視聴者が参加できる楽しい企画を、生中継の中でどう実現できるかが大きな課題」としながら、「『おうちライブ』のようにずっとアップで撮影する1カメ演出も今後取り入れていきたい」と展望を語った。

【CDTV】AIとハピネス♪日本全国でおうちライブ!
【CDTV】第2弾!AIと⼀緒に「おうち」で歌おう!⽇本中にあふれるハピネス

 そのほかにも番組では「出張ライブ!ライブ!」として毎週全国の街から生中継を行なうコーナーも今後予定されている。「5Gによって通信環境が発達していく中で様々な場所から、様々な形でライブを届けられるようになると思います。VRを使って、スタジオにいるような感覚で生ライブを見てもらえたらとても面白いですね」と期待を寄せる。また、音楽番組の新しい可能性を模索するWEBチームも発足。“いかに視聴者に楽しんでもらえるか?”をテーマに、ライブの裏側などを随時アップしている。5月11日放送の「おうちで歌おうSP」と連携し、視聴者が自宅で盛り上がる動画を募集した「おうちライブコンテスト」をWEB上で開催。今後も地上波の放送と絡めて、新しい音楽番組の楽しみ方をさらに開発していくという。

 竹永氏は自粛期間を経て、「今後テレビは大きく変わる」と予想。家や外出先からリモートトークをするような番組が増えるとしながら、「もちろん、ただリモートをするだけでは面白くないので、“リモートだからこそ出来ること”の発見がどれだけ出来るかが勝負」と語る。最後に「番組進行の江藤愛アナは“たくさんの人に愛される番組にしたいですね”と常々言っていますが、スタッフ一同、同じ思いです。目先の視聴率ではなく、アーティストや視聴者の皆さんに10年先も愛してもらえる音楽番組を作ることだけを目標に掲げています。生中継をお届けできる日を楽しみにしています」と番組への熱い思いを伝えた。

CDTVライブ!ライブ!公式サイト

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