佐藤結衣の「K-POPメンバー図鑑」Vol.10

2PM 多彩なテギョン&真面目な愛されキャラのウヨン 確かな実力もつ2人の個性に迫る

 「アジアNo.1野獣アイドル」として、新たなアイドル像を築いた2PM。彼らの生みの親は、現在Huluで配信中の『Nizi Project』で新たなスターを発掘しているヒットメーカーのJ.Y. Park(パク・ジニョン)だ。『Nizi Project』を見ていると、ダンスやボーカルテストで、2PMの楽曲「I’ll be back」が登場する。そこで改めて伝わってくるのが、2PMの歌う曲たちの難易度の高さ。

[Nizi Project] Part 1 #6-1

 音程が不安定になれば、すぐに露呈してしまう複雑なメロディ。振りの難しさはもちろんのこと、しなやかで強い体を持ち合わせなければ表現できないダンス。1曲を通じて息切れしないだけのスタミナ、そしてまるで話しかけるように自然と耳に届く流暢なラップ。

2PM『THE BEST OF 2PM in Japan 2011-2016』

 『Nizi Project』では、ただ正確に歌い踊るだけではなく、表現するアーティストになるということについて、厳しくも的確なアドバイスを行なっていく。スターに必要なものは何かを知り尽くしたJ.Y. Parkが、「彼らは私の自尊心」と言わしめたのが2PMなのだ。改めて、2PMの実力を実感した視聴者も多いのではないだろうか。

 現在、メンバーの兵役に伴い、完全体でのカムバックが待ち望まれている2PM。5月17日、18日には、2PM Japan Official YouTubeチャンネルにて、初の日本ツアー『1st JAPAN TOUR 2011 “Take off” in MAKUHARI MESSE』から9つのコンサート映像が公開されるなど、来るべき“その日“に向けて徐々に動きを見せ始め、ファンの期待を高めている。そんな2PMメンバーの魅力をおさらいする第2弾の今回は、テギョンとウヨンをピックアップ。

多彩なスイッチの持ち主・テギョン

 野性味溢れる肉体美を披露する2PMの中でも、身長185cmのたくましいビジュアルで目を引くテギョン。アメリカに7年間滞在していたこともあり、英語力はTOEICで満点の990点を獲得したほど。2PMの楽曲ではラップパートを担当することが多く、パワフルな歌声で魅了する。一方で、俳優としても活躍するテギョンは、歌の世界観を体現する演技力にも長けており、まさに歌ってよし、踊ってよし、演じてよし。

 しかし完璧なだけではないところが、人間的な魅力に。テギョンは「ファッションテロリスト」の異名を持ち、ドラえもん柄の短パン姿を披露するなど、幾度となく独特な私服センスでファンからツッコミを受けている。また、犬は好きではなかったのに、出演していたバラエティ番組『三食ごはん』で名物犬・ミディに惚れ込み、その子であるエディを引き取ったことも。突然、好きになったり、ハシャいでみたりと掴みきれないところも彼の大きな特徴だ。

 2017年に『TAECYEON SPECIAL 〜Winter 一人〜』で日本ソロデビューを果たした際、インタビューでは「僕の場合、“芸術的なスイッチ“というのがあるみたいです。(中略)家に作曲ができる作業部屋があるんですが、そこに入ってピアノの前に座るとメロディが浮かんでくるんです。メンバーのJun. Kさんは、常にメロディが浮かぶとケータイに録音するというやり方ですよね。でも、僕の場合は、その環境に置かれると自然と……。僕自身もすごく不思議に思っています」(参照:CanCam.jp)と話していた。

 テギョンの中では様々なスイッチがある。そう考えると彼の偉業も、そしてツッコミどころのある言動も、しっくりくる。「話したい!」というスイッチが入れば、“MC泥棒“になってしまうのも頷ける。スイッチが入ればまっすぐに突き進むのがテギョンの魅力だ。ソロライブの前にダンサーらと円陣を組むも、いい掛け声が思い浮かばず「ニャ、オーン」というなんとも微笑ましいものになったことがあった。どうも締まらない掛け声に、毎度首をかしげながらも、完璧なコンサートを披露していたテギョン。“今はどんなスイッチが入っているのか“、そんなふうに彼を見守るのも楽しい。

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