関ジャニ∞、『クロニクルF』に感じる5人の“無限大の可能性” 放送から見えたそれぞれの個性

 5月4日の第2回放送では「水」をテーマに、実験や心理テストを行った。初回とは異なるアプローチに、新番組ならではの試行錯誤がうかがえる。俳優・清水ヨネタロウによるロケのくだりは、メンバーの心情を慮ると少々、複雑な気持ちにもなったが、清水の爽やかな笑顔に救われた。

 番組前半は、バラエティの切り込み隊長兼グループきってのギャガー・丸山隆平の独壇場。

 グループにおいては「難しい」とされる、年齢的に真ん中の立ち位置にいる丸山は、奔放なようで周囲をよく見ている。ムードメーカーとして、ときに自らを落としどころとして、グループの要を担い、バランスを取っているのは、実は丸山なのかもしれない。

 また、グループの冠番組はもちろん、さまざまなバラエティで司会をつとめる村上信五だが、同番組ではのびのびと過ごす姿が印象的だ。自由奔放なメンバーたちを俯瞰で見つつ、自身も天然ぶりを発揮。同じく年長組の横山とはまた別のアプローチで、番組にスパイスを与えている。

 ともすれば「くだらない」と流してしまうようなメンバーの一言を掘り下げ、5人でケタケタと笑う姿は、オフの会話かと思うほどのゆるさ。笑いのツボがぴたりと合うところに、彼らの長い長い歴史を感じさせる。

 関ジャニ∞は、グループという五角形を築きながら、ペンタグラムを描いて交わる。彼らには、5人集まるからこその魅力はもちろん、あらゆる組み合わせを作ることで生まれる「無限大の可能性」がある。

 彼らの良さを知るには、シンプルイズベスト。トーク、歌、ときどきロケ。それだけあれば充分だ。あの「秘密基地」で、ただただ5人で喋り、笑い、歌う。彼らは、そんな時間さえバラエティとして成立させられる力を持っていると、スタジオトークを見ていて実感する。いつか、そんな放送回も見せてくれれば嬉しい。

 新番組『関ジャニ∞クロニクルF』は、始まったばかり。月曜23時という新たな楽しみを胸に、日々を頑張れそうだ。

■新 亜希子
アラサー&未経験でライターに転身した元医療従事者。音楽・映画メディアを中心に、インタビュー記事・コラムを執筆。
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