「K-POPメンバー図鑑」Vol.6
BIGBANGの“バランサー”D-LITE、献身的なムードメーカーとしての役割 ソロ活動ではソウルフルな歌声と誠実な姿も
アンセルフィッシュ――。
BIGBANGのD-LITEを思うと、そんな言葉が浮かんでくる。「喜ばせる」という意味を持つ「Delight」にかけた“D-LITE”の名前通り、多くの人を楽しませようとする彼の姿に、私たちはいつも癒やされる。
BIGBANGの絆をつなぐバランサー
D-LITEのトレードマークといえば、あのクシャッとしたハニカミ顔。バラエティ番組ではちょっとビビりな姿を披露して、笑いを誘うことも多々ある彼だが、トークシーンを見ていると、その場の存在感に比べて言葉数は決して多いほうではないことに気づく。話す相手の目をじっと見つめて、耳を傾け、頷き、理解を深める姿が見て取れる。
自己主張の強い人こそ、スターとして生き残っていけるように思われる世界だが、D-LITEという人は、まったくそんな要素を感じない。むしろ、その逆で、彼はメンバーに対しても献身的なイメージがあり、ライブのMCでそれぞれの印象について語ったことも。かつては、マイペースなT.O.Pの「お世話役」を自称していたこともあった。みんなで「肉を食べに行こう」となったにも関わらず、「寿司が食べたい」と単独行動に出てしまうようなT.O.Pを、「子どもの心を持っている。“あ〜赤ちゃん! チヤホヤしたい〜“みたいな」とポジティブな言葉で語る姿も実にD-LITEらしい。
リーダーのG-DRAGONに対しては、その能力を発揮しやすいように、仕事の場では「ある程度の緊張感が必要」と敬語を使い続けてきた。だが、遊びのときには「普通の友だちみたいな笑顔」を見てホッとするとも。また、SOLのブレないスタイルに「T.O.Pと似てます」とニッコリしながら、「自分の中での悩みとか、答えがいっぱいある。中身が強いし、動かない」と、またもや魅力的に語るのだった。
ムードメーカーといえば、自ら率先して場を仕切ったり、話題を振りまくイメージがあるが、D-LITEの場合は、その場の人間関係に影が生まれないよう、周囲を見渡し、温かい眼差しでライトアップさせるタイプのムードメーカーと言えそうだ。かつてインタビューでD-LITEは、BIGBANGについてこう語っていた。
「パズルって全部形が違うけど、完成するとひとつの絵になるじゃないですか。そこがBIGBANGの魅力だと思います」(参照:【インタビュー】D-LITE(from BIGBANG)自信を込めて放つカッコいい演歌アルバム 歌って踊ってスターを目指せ!)
バラバラな個性だからこそ、一つになったときに美しい絵になることを知っている。そのひとつ先の視点が、彼の献身的な言動に繋がっているのだろう。