『メリーオドリマX'mas』開催特別連載 インタビュー

s**t kingz『FNS27時間テレビ』に出演 総合演出 竹内誠氏と語る、教育現場におけるダンスの未来

笑顔=ポジティブになれることが教育に向いている

ーー先生たちにダンスのレッスンをしてみて、そちらはいかがでしたか?

shoji:最初はすごく不安でした。果たして本番までに踊れるようになるのかなって心配はあったんですけど、先生たちが本当に真剣に取り組んでくれて。そういう部分で、成長がすごく見えています。でも逆に、先生だからこそできないこともあって。

ーーそれは例えばどういうことですか?

shoji:ダンスは格好良く見せることも大事なんですけど、格好つけることに抵抗感があるみたいです。あとは、間違えることにもすごく抵抗感があって。先生は、生徒の前では間違えちゃいけないし、何でもできなきゃいけないんです。初めてなのだからできなくて間違えるのが当たり前なのに、先生たちは間違えることを怖れて、間違えないように動きが小さくなっちゃう。ダンサーから見ると、小さくなっちゃうほうが、余計に気になるんです。そういう先生だからこその、価値観の違いがネックにあるのかもしれないと思って。そういう殻を破ってもらうことに、最初の頃は時間を費やしました。

ーー練習が始まってどのくらいですか?

shoji:2カ月くらいです。最初の頃は本当に大変そうでした。先生たちから聞こえるのは「大変だ」「こんなに忙しくなるとは思わなかった」という声ばかり。でも2カ月経って今は、みんなすごくキラキラしています。きっと先生たちの中で、燃えるものが見つかったのじゃないかなって。

ーーけっこう厳しく指導されているとか。

Oguri:高校生に対するのと同じで、せっかく踊ってもらうんだから、格好良いものを踊ってほしいので。「あのs**t kingzが指導した」と言われる訳ですから、僕らとしても中途半端なものは作りたくないですよね。

竹内:昨日、oguriさんすごかったらしいですよ。鬼教官だったって。ディレクターが、「これは使える!」って撮っていて。

Oguri:あれは、どうも熱くなってしまって……。

shoji:先生たちが一生懸命だから、熱くさせるんです。

Oguri:頑張っていない人には言葉が届かないからかける言葉はないけど、先生たちには声が届くから言いたくなるというか。もっとできると思っちゃうんです。

kazuki:ダンスをやったことない人ばかりで、めちゃくちゃ大変だと思うんですけど、今は印象がまったく違っていて。できない悔しさが滲んでいるんです。休憩中も僕らを捕まえて、コツを聞いたりしてくるし。ちゃんと努力すれば人は変われるということを、現在証明中という気がして、本番でそれをどう見せてくれるか楽しみですね。

NOPPO:自分から踊っているという感じがありますね。踊らされている時は、そこで止まってしまうけど、もっとこうしたいという欲が見えるようになった。

shoji:真剣にやっていないと、悔しいという気持ちは出てこないですから。

ーーダンス以外のことも話したり?

Oguri:普段の生活のこととかご家族のこととかも聞きます。こういう企画でなければ出会わなかった人ばかりなので、出会いも含めてこの企画を楽しみたいと思います。

kazuki:できているかどうか、奥さんに見てもらっているという方もいました。最初は「何をやっているか分からない」と言われていたらしいですけど、最近は「良いじゃん」って言われるようになったって。ダンスは、誰に見てもらいたいかも大事なので、すごく良いなって思いました。

ーー今回先生たちが踊る時の曲は?

Oguri:関ジャニ∞さんの「歓喜の舞台」です。

竹内:令和一発目の27時間テレビのテーマソングです。

shoji:歌詞がすごく良くて、今回の企画にぴったりです。そこも含めて楽しんでほしいです。

ーーそれを見て、自分も踊りたいと思ってもらえるものに?

shoji:そう思ってくれたら嬉しいですけど、先生たちのためにガチで作った振付なので、ちょっとやそっとじゃ踊れないと思いますけど(笑)。

kazuki:先生は7人いて、ひたすら全員で踊るだけじゃなく、いろんなバリエーションがあります。それぞれに与えられたミッションもあって。

Oguri:後は、難しいターンがいっぱい入っています。それが成功するか、今からドキドキです。

ーーでは最後に、教育現場におけるダンスの可能性は?

shoji:ダンスって一人一人の表現が違っていて正解がなく良いんです。だからダンスって素晴らしいんです。それを授業として評価しなければいけないとなった時に、このターンができるかとかこのステップができるとか、そういうことに評価が偏ってしまうと、結局自由なはずのダンスなのに、すごくしがらみのある中で子どもたちは踊らなければならなくなってしまう。そういうダンスの教育になってしまうと、すごく辛いです。だからこそ一人一人の違いを認め合うことのために、ダンスが教育の中で役立っていけたら、すごく素敵なんじゃないかと思いますね。それにダンスは、誰か一人が上手くても成立しない。みんなで一緒に考えて面白いものを作れるところも、ダンスの魅力です。一つの物事に対して、いろいろな見方や方向性があるということを実感する機会になれば、ダンスをもっと教育に役立たせることができると思っています。

NOPPO:どうなるか分からない。分からないからこそ、面白い未来が待っているんじゃないかと思います。次世代の高校生たちは、挨拶ができるしっかりした子ばかりで、すでにしっかり教育として取り込まれていると思うし。

kazuki:ダンスには正解がないという話も出てきましたけど、正解という言葉を使わずに、一つの答えをみんなで探す経験はなかなかできないと思うんです。普段の勉強では学べないことが、きっと学べると思う。遊び心や、ちょっとふざけちゃったことでも、ダンスはそれが良い場合もあるので、いろんな発見ができると思う。

Oguri:ダンスを通して、いろんな部分に焦点を当てることができる。身体的なこと、音楽的なこと、協調性、表現力、想像力など。ダンスをキーワードに、いろんな学びが生まれる。それが最終的に、人としての総合的な力になっていくと思います。

竹内:他のスポーツと違うのは、どの学校も全員笑顔でやっていること。僕は学生時代にサッカーをやっていて、笑顔でサッカーをしたら怒られたものです。この暗い世の中で、笑顔=ポジティブになれることが、もっとも教育に向いているんじゃないかと思います。

(取材・文=榑林史章/写真=池村隆司)

■番組情報
『FNS27時間テレビ にほんのスポーツは強いっ!』
放送日程:11月2日(土)18:30〜11月3日(日)21:54
番組URL

■ライブ情報
『メリーオドリマX’mas』
料金:全席指定7,300円(税込)
※4歳以上チケット必要/3歳以下入場不可
【日時】
大阪:2019年12月17日(火)開場18:30 開演19:00
2019年12月18日(水)開場18:30 開演19:00
東京:2019年12月20日(金)開場18:30 開演19:00
2019年12月21日(土)開場12:00  開演13:00
開場17:00  開演18:00
【会場】
<大阪>COOL JAPAN PARK OSAKA WWホール
<東京>LINE CUBE SHIBUYA(渋谷公会堂)
【チケット情報】
一般発売日:2019年10月26日(土)10:00〜
<問合せ>
東京公演:キョードー横浜 045-671-9911(月〜土11:00〜18:00)
大阪公演:キョードーインフォメーション 0570-200-888 (全日10:00~18:00)
<主催>
東京公演:キョードー横浜
大阪公演:キョードーグループ
企画:株式会社S KAKERU
制作:株式会社インターグルーヴプロダクションズ
オフィシャルホームページ

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