『Things change but not all』インタビュー

Leolaが語る、変わっていく自分と変わらない自分 全国ツアーと2ndアルバムに込めた決意

 4月から3カ月連続で「STAY BEAUTIFUL」「After the Rain feat FUKI」「Alright!」というバラエティに富んだ3曲をデジタル配信、アーティストとしての表現の幅を見せつけたLeolaが約2年ぶりとなるフルアルバム『Things change but not all』を8月7日にフィジカルリリースする。デビューから約3年。当初は弱みを見せず、完璧な人間に思われたいがためにかっこつけていたという彼女だが、活動を続ける中で次第に肩の力が抜け、着飾っていた鎧を脱ぎ捨てることができたのだという。結果、最新アルバムにはありのままのLeolaの姿が鮮やかに投影されることとなった。非常に風通しのいい聴き心地の本作に影響を与えた自身の心境の変化とは果たして? アルバムタイトルになぞらえ、“変わっていくLeola”と“変わらないLeola”をキーワードに話を聞いていく。(もりひでゆき)

自分なりの“ビーチミュージック”が形作られてきた

――Leolaさんからの「はじめまして」の思いが詰まっていた1stアルバム『Hello! My name is Leola.』のリリースから約2年の月日が経ちました。その間、精力的に活動してきたと思うのですが、あらためて振り返るとそれはどんな時間でしたか?

Leola:1stアルバムで気持ち的にひと段落したことで、それ以降は様々なことにチャレンジできた期間だったと感じています。去年の8月には、自分の好きな“オーガニック”や“夏”、“海”といったモチーフにこだわったミニアルバム(『LOVE, LIFE & LAUGHTER」』を作ることができましたし、あまり期間を開けずに新曲を配信していくことでアーティストとしての新陳代謝を良くすることができたりもして。その中で、今まであまりやってこなかった自分の表現に関してもいろいろ模索できたような気がしています。

――そこでどんな手ごたえを得ましたか?

Leola:私は夏のイメージが強いアーティストではあるけど、夏以外にこそ響く曲も聴いてもらいたいとずっと思っていて。そこに関しては、大きなテーマで書かせていただいた「Kissing」や、恋する女の子の気持ちに真っ直ぐ向き合って作った「キミが好きで、、、」のような去年配信リリースした曲たちでしっかり提示することができたのかなと。より感情的な曲は寒い季節に歌った方がいいのかもしれないという気づきがありました。

――そういう意味では、Leolaさんがデビュー当時から掲げている“ビーチミュージック”というコンセプトが広がりを見せている印象もあります。

Leola:そうですね。もっと大きく、広い意味でとらえられるようになってきたと思います。“海”ということだけにとらわれず、“空”や“自然”を感じながら野外で聴きたくなるような音楽をやっていきたい気持ちが今はすごく強まっていて。もちろん海も大好きだから、盛り込める曲には今まで同様にどんどん盛り込んでいきたいと思いますし。なんとなく自分なりの“ビーチミュージック”が形作られてきている実感があります。

――今年の4月からは3ヵ月連続配信リリースという試みもしていますね。

Leola:初めての連続配信だったので、そのスピード感にちょっと戸惑ったりはしたんですけど、でも短期間で幅広い3曲をリリースできたことでリスナーの方々には楽しんでいただけたんじゃないかなと。4月の「STAY BEAUTIFUL」は春を感じるサウンドに乗せて、今の自分のストレートな気持ちを歌ってみました。5月の「After the Rain feat FUKI」は、「キミが好きで、、、」を作った時のマインドに近いんですけど、女の子に届けることを意識して書いた曲だったので、その思いを倍増させるためにFUKIちゃんに参加してもらいました。そして6月の「Alright!」は夏に向けたキックオフ、スタートダッシュみたいな気持ちを込めて作ったアッパーチューンです。この連続配信は自分としても刺激的な経験だったので、トライしてみて本当に良かったです。

――FUKIさんとのコラボはいかがでしたか? Leolaさんがご自身名義の楽曲でフィーチャリングボーカリストを迎えるのは初めてだったんですよね。

Leola:そうなんです! FUKIちゃんとはデビュー当初にイベントなどでご一緒する機会が多かったし、サウンドプロデューサーとしてEIGOさんにかかわってもらってるところも共通してるので、なんとなく近くに感じていたんです。彼女は恋の歌を書くのが上手なので、一緒にやったら“女子×女子”のいい相乗効果が生まれるんじゃないかなと思って今回お願いしてみたんですけど……制作はもうめちゃくちゃスムーズで! 声質も表現の仕方も全然違うんだけど、どこかマインドに似てる部分があるというか。だから1曲としてすごくまとまりのある、おもしろいコラボになったと思います。制作を進めれば進めるほど、FUKUちゃんのことがお姉ちゃんみたいに思えてきて、より大好きになりました(笑)。実はけっこう前にもフィーチャリングで曲を作ろうかって話になったことがあったんですけど、そのときは自分の中に迷いがあったから見送ることにしたんです。時を経て、今回すごくいい形で実現したから本当にうれしいです。

――以前、フィーチャリングに対して迷いがあったのはどうしてだったんでしょうね?

Leola:そこまでのステージに自分自身がたどり着いていない思いがあったんですよ。自分が表現したいものを、まずは自分1人だけでやり遂げたい気持ちが大きかったというか。それが1stアルバムや、その後の配信曲などで形にできた手ごたえがあったから、今回は迷うことなく「やってみよう!」と思えたんです。あと、今年に入ってSPICY CHOCOLATEさんやDJのKSUKEさんにフィーチャリングしていただいたことも大きなきっかけになってると思います。お互いにいい化学反応を起こし、新しい風を吹かせられるのがフィーチャリングの醍醐味なんだということを肌で感じることができたので。その経験をした上で、FUKIちゃんとコラボできたのもすごく良かったと思います。今後もコラボはまたやってみたいです。

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