平井堅、ゆず、小田和正……相次ぐストリーミングサービスでの全曲解禁 改めてメリットを考察

全曲解禁のメリットは?

 ストリーミングサービスでの音楽配信は、アーティスト側にもメリットがある。一つは、CD売り上げではなく、“今”どの曲が人気なのかを知ることができる点だ。特にアルバムの場合は、売り上げではわからなかった、収録曲それぞれの人気が可視化されるようになった。自分や他者の楽曲を気軽に聴けるだけでなく、意外なアルバム曲が上位に入ったりすることで、曲作りに影響しているというアーティストの意見も聞く。さらに、メディア露出の多いアーティストほど潜在的なファンも多い。ストリーミングで全楽曲を聴けるようになることで、ライブの予習復習を手軽にでき、コアファンに移行するリスナーも増えるに違いない。ストリーミングサービスが日本より普及している海外リスナーにも、届きやすくなるはずだ。

 また、好みの楽曲の傾向から、アーティストをおすすめする機能もある。こういった聴き方は、リスナーの中ではごく普通になってきている。アーティスト側もSNSなどでおすすめ曲をSpotifyの画面とともに紹介することも増え、「好きなアーティストの好きなものなら」と聴く音楽の幅が広がりやすくなっている。

 今の時代は、音楽という大海にどっぷり浸かれる素晴らしい時代だ。だからこそ1曲1曲を、ぜひ気軽に聴いてみてほしい。

■深海アオミ
現役医学生・ライター。文系学部卒。一般企業勤務後、医学部医学科に入学。勉強の傍ら、医学からエンタメまで、幅広く執筆中。音楽・ドラマ・お笑いが日々の癒し。医療で身体を、エンタメで心を癒すお手伝いがしたい。Twitter

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