Mrs. GREEN APPLEとMONGOL800、マカロニえんぴつとユニコーン…若手バンドのルーツを探る
4月3日にニューシングル『ロマンチシズム』をリリースしたMrs. GREEN APPLEの大森元貴(Vo/Gt)が作風に大きな影響を受けたと語るアーティストの1人に、MONGOL800のキヨサク(Vo/Ba)が挙げられている。
若手ミュージシャンがその音楽性やパフォーマンスにおいて「影響を受けた」と語るのは、かつては洋楽のミュージシャンが多い傾向にあった。しかし、日本国内でロック/ポップス音楽が独自に進化を遂げた昨今では、大森のように洋楽だけでなく邦楽のミュージシャンをルーツに持つミュージシャンも多くなっている。
今回は、大森をはじめ、現在注目を集める若手ミュージシャンと彼らに影響を与えたアーティストを3組紹介しよう。
Mrs. GREEN APPLE・大森元貴:MONGOL800
大森が影響を受けたと豪語するMONGOL800は、1998年に沖縄県で結成された3ピースバンド。キヨサクが手掛ける、ストレートでありながら繊細なメッセージ性の高い歌詞が人気の理由のひとつだ。
2018年にリリースされたMrs. GREEN APPLEのアルバム『ENSEMBLE』に収録された「はじまり feat.キヨサク from MONGOL800」では、大森の熱烈なラブコールによりコラボレーションを果たした。
現在ではギターボーカルを務める大森だが、音楽を始めたばかりの小学生の頃、生まれて初めて結成したバンドではキヨサクに影響を受け、ベースボーカルを務めていたという。大森がバンドで初めてカバーした曲は、MONGOL800の代表曲「あなたに」(参考:Mrs. GREEN APPLE、新アルバムで大森元貴の原点MONGOL800とコラボ)。MONGOL800の楽曲の魅力には、思わず一緒に歌い出したくなるようなキャッチーなメロディも挙げられ、Mrs. GREEN APPLEのも共通点を感じる。様々なミュージシャンや歌手にカバーされることも多く、時を超えて愛されるその普遍性の高さに、大森も大きな影響を受けたのだろう。
THE ORAL CIGARETTES・山中拓也:L’Arc~en~Ciel
今年も各地のフェスに出演し、勢力を拡大し続けるTHE ORAL CIGARETTES。楽曲の作詞・作曲を手がけ、バンドの中心的存在である山中拓也(Vo/Gt)は、影響を受けたミュージシャンとしてL’Arc~en~Ciel・hyde(Vo)の名前を挙げている。
1991年結成以来バンドシーンの最前線を走り続け、国内外で人気を集めているL’Arc~en~Ciel。山中は、小学生の頃に兄の影響でL’Arc~en~Cielに出会い、それ以来リスペクトし続けていると語っている(参考:【GG】THE ORAL CIGARETTES・山中拓也、大人嫌いだったからこその現在)。
当時兄に薦められてベースの演奏を始めた山中が、初めてコピーしたという曲はL’Arc~en~Cielの「Blurry Eyes」。骨太なギターロックから壮大なバラードまで網羅した幅広い作風、そしてミステリアスでセンチメンタルな世界観の歌詞を歌い上げるhydeの艶やかな歌声など、L’Arc~en~Cielの魅力は尽きない。結成から28年が経つ現在でも衰える気配がないパワフルなライブパフォーマンスも、彼らの魅力のひとつだ。
L'Arc~en~Ciel
ロック
¥250
山中のボーカルやパフォーマンスにも、そんな彼らからの影響を感じる。楽曲の良さだけでなく、パフォーマンスやボーカルスタイルなども、L’Arc~en~Cielが山中をはじめ若きミュージシャンたちを魅了してやまない理由なのではないだろうか。