花のち晴れ、シグナル、あな家、ブラックペアン、崖っぷちホテル……2018春ドラマ注目主題歌

　1月期は米津玄師「Lemon」（TBS系火曜ドラマ『アンナチュラル』）がヒットするなど、毎シーズン話題に事欠かない昨今のドラマ主題歌。まもなく始まる4月期の注目ドラマから、話題を呼びそうな主題歌の数々を傾向別に紹介したい。

華やかに彩るグループたち

　今期の主題歌で目立つのは、華やかなボーイズグループたち。坂口健太郎が主演を務める『シグナル 長期未解決事件捜査班』（フジテレビ系）では、人気急上昇中のK-POPグループ・BTS (防弾少年団)が「Don’t Leave Me」で初のドラマ主題歌を担当。洗練されたサウンドとRMやJ-HOPEのラップや、Jungkook、Jiminのファルセットなど各メンバーのスキルの高さが際立つ楽曲であり、未解決事件に挑むシリアスな作品を大きく盛り上げてくれそうだ。

　今期最注目作とも言われる『花のち晴れ～花男 Next Season～』（TBS系）の主題歌は、King ＆ Princeのデビュー曲「シンデレラガール」。同グループの平野紫耀が主演を務めるが、かつて嵐・松本潤が『花より男子』シリーズでブレイクを果たしたのも印象深く、同時に主題歌であった「WISH」「Love so sweet」のロングヒットも記憶に残っている。その系譜を受け継いだとも言えるキラキラした「シンデレラガール」も、ドラマとともにヒットなるか。

　舞祭組のメンバーが主演を務める『〇〇な人の末路』（日本テレビ系）ではKis-My-Ft2の北山宏光、藤ヶ谷太輔、玉森裕太が「ZERO」を、V6・井ノ原快彦主演の『特捜9』（テレビ朝日系）では V6が「Crazy Rays」を歌うなど、出演者と関連したグループが主題歌を担当してドラマとリンクさせて盛り上げる、という定番のパターンも多い。一方で『花にけだもの』（フジテレビ系）はDa-iCE「わるぐち」、『ラブリラン』（日本テレビ系）はGENERATIONS from EXILE TRIBE 「また、アシタ」と作品との親和性を考慮した主題歌も目立った。グループならではの厚みやバラエティ豊かなボーカルが楽しめる主題歌を心待ちにしたい。

エモーショナルな女性ボーカル

　シンガーの美しい歌声も欠かせない。先に紹介した『花のち晴れ～花男 Next Season～』では『花より男子2』に続き、宇多田ヒカルがイメージソングを担当。『花より男子2』のイメージソング「Flavor Of Life」は切ないメロディと歌詞、宇多田の歌声が作品とマッチし、800万以上ダウンロードされるほどとなった。今回の楽曲はドラマのオンエアとともに明らかになるとのこと。

　さらに、『リバース』『アンナチュラル』など数々の人気作を生んでいるTBS金曜22時枠の『あなたには帰る家がある』主題歌はSuperfly「Fall」 。パワフルでストレートな歌声が魅力的なSuperflyだが、今回もそのボーカルは健在だ。金管を用いたゴージャスなサウンドとともに、色気のある一面を見せている。2組の夫婦を軸にした、“大人が楽しめる”ドラマだという同作にしっかりと寄り添ってくれそうだ。

　『逃げるは恥だが役に立つ』の海野つなみ原作ドラマ『デイジーラック』（NHK総合）主題歌にCrystal Kay「幸せって。」、『警視庁・捜査一課長シーズン3』（テレビ朝日系）主題歌にGLIM SPANKY 「All Of Us」 など、エモーショナルな女性ボーカルが起用されている傾向が見られる。時に繊細に、時にパワフルに、ドラマのストーリー展開に合わせた主題歌になっていることを期待したい。