Google Home、Amazon Echo、Clova WAVEの特性は? 2018年発売の新製品にも注目

 日本でもまさにムーブメントが起ころうとしているスマートスピーカー。2017年はGoogle HomeにAmazon Echo、Clova WAVEなど様々なスピーカーが登場した。しかし、実際買うとなるとどれが良いのか分からないユーザーも多いはず。それぞれの特性を理解した上で、一体どれが日常に溶け込む相棒として最適なのか、2018年の動向を探ってみよう。

ユーザーの趣向解析が得意な「Google Home」

Google Home

 世界中のあらゆるデータを活用するGoogleはスマートスピーカーの大本命と言えるかもしれない。Google Homeは可愛らしい見た目とは裏腹に、Googleが積み上げてきた検索データベースやユーザーの趣味嗜好の解析など、膨大なデータに基づいたレコメンデーションを得意とする頼りになるスマートスピーカーだ。日本語音声認識能力が高く、Googleカレンダーを始めとするGoogleが提供しているサービスはもちろん、食べログやホットペッパーグルメなどとも連携できるのが特徴だ。また対応した照明であれば音声だけで操作ができ、さらにはGoogle Play Musicと連携すれば、気分を伝えるだけでぴったりな音楽をかけてくれる。まさに「Home」という名前の通り、暮らしの延長にあるスマートスピーカーだ。

多彩なスキルで賢くなる「Amazon Echo」

Amazon Echo

 スマートスピーカーの先駆け的存在でもあるAmazon Echoは、"スキル"と呼ばれるアドオンで機能を拡張することができる。企業はもちろん、個人でもスキルの開発・公開が可能であるため現在は300以上のスキルが公開されており、その数はこれからも増えていくはずだ。また、Amazon製であることを大いに生かした便利な通販機能があり、「(商品名)を注文して」と音声だけで購入することができる。間違えて購入してしまった場合も「注文をキャンセルして」と呼びかけるだけだから安心して利用できそうだ。スキルの開発者にとっても優しい「Echo」は目玉となるようなキラースキルの存在が今後の普及を左右することになるかもしれない。

日本家庭向け機能が魅力の「Clova WAVE」

Clova Wave

 Clova WAVEはLINEから発売されたスマートスピーカー。これまでポップなビジュアルで展開してきたLINEには珍しくかなりスタイリッシュでSF感のあるフォルムをしている。アジアでの展開に力を入れており、日本向けの独自機能が多いことが特徴だ。LINEアプリにおける音声での返信はもちろん、メッセージの読み上げ機能などもLINE普及率が70%近い日本人にとっては利用シーンが想定しやすい。今後は、外出先からスマホでClova WAVEを通して家電を操作したり、出前や宅配の再配達を依頼するなど、より生活に根付いた国内独自スマートスピーカーとして発展していきそうだ。

これからのスマートスピーカーの行方

 「お帰りなさい、少し疲れていますね。お風呂に浸かることで疲労が20%回復します。お湯張りはすでに完了しています」

 こんなSF映画のようなやり取りができるスマートスピーカーを作るには、いくら膨大なデータを取っているGoogleやAmazonでもまだまだ時間がかかりそう。スマートスピーカーのスペックや特色はもちろん、重要なのはサードパーティとの連携であるということ。そしてテレビや冷蔵庫、それに洗濯機に照明器具……IoTが当たり前に組み込まれていくこれからの時代に、こうした家具家電を販売するメーカーが共通のAPIを作り、規格を定義し、あらゆるものと連携できるようになること。それこそが本当の意味での「暮らしに根差す」という点に繋がるはずだ。

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