uchuu,の“現在地”映したMV撮影に密着 「FLY」が示す8Kカメラの新たな使い方とは?

 4人組ロックバンドとして”Crossover Music Creators”をテーマに活動するuchuu,が、12月6日にリリースする2nd EP『WHITE』。そのリード楽曲「FLY」のMVは8Kカメラを使って撮影され、遠距離からの高速ズームイン/アウトが特徴的な映像となっている。今回リアルサウンドでは、その貴重なMV撮影現場に密着した。撮影現場での様子に加え、メンバー、MVディレクター・松本剛(GROUNDRIDDIM)氏、uchuu,のマネージャーを務める松橋武志氏の言葉から、MVや楽曲の魅力に迫りたい。

uchuu, "FLY" (Official Music Video)

 「FLY」は“uchuu,史上最大のポップソング”というコピー通り、キャッチーかつ明るく前向きなイメージの楽曲だ。K(Vo / Gt / Pr)が同曲ができたきっかけについて「SNSの発達によって簡単に何かを発信することができるようになった反面、自分らしさや個性を出しにくくなったなと感じていて、本当に自由ってなんなんだろう? というところが始まりでした」と語っていたように、リスナーに強く問いかけるような歌詞も印象的だ。

K(Vo / Gt / Pr)

 そんな「FLY」のMVに使われた8Kカメラの特徴の一つは、従来のカメラより解像度が高いこと。しかし「FLY」ではそれとは異なる8Kカメラの特徴を生かしており、原宿の人ごみの中で離れた場所に立ち、演奏するメンバーにズームイン/アウトするシーンから始まり、メンバーが歩きながら演奏したり、Kが自転車に乗って歌う場面などから構成されている。特に度々登場する遠距離からメンバーにフォーカスするシーンに、8Kカメラと高倍率シネマズームレンズを併用することで、通常では不可能な高倍率ズームを用いているという。ディレクターの松本氏はMVについて以下のように語った。

松本剛(GROUNDRIDDIM)氏

「8Kカメラといえば普通なら“高解像=細かなディティールの表現、美しさ”ですが、倍率の非常に高いズームをすることで『ウォーリーを探せ』のような、構成している要素の一つにフォーカスしていく映像にしてみました。楽曲からはこうした”俯瞰”、“鳥の目線”で地上の要素を探していく部分をイメージしました」

 一方松橋氏は、「前回の技術を超えたいという思いがあった」と撮影を振り返る。実はuchuu,は以前、松本氏らのチームとともにDMM VR THEATERにて3Dホログラムを使った「SI(G)N SEKAI」のMVを撮影している(参考:uchuu,が“最先端ハイブリッド型ライブ”で示すものとは? 映像の新規性とサウンドの変化から考察)。その縁もあり、今回のMVではさらに新たなテクノロジー、8Kカメラとのコラボに挑戦することとなったのだという。

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