エレカシ宮本浩次、“長く続けること”の実感語る「80歳前後の方とかも踊っていて、すごく良くて」

 6月16日放送の『A-Studio』(TBS系)に、エレファントカシマシが出演した。『A-Studio』は、笑福亭鶴瓶が、今一番観たいスターたちの素顔を引き出すプレミアムなトーク番組。今回の放送では、今年デビュー30周年を迎えたエレファントカシマシの軌跡を振り返った。

 中学の同級生で結成されたエレファントカシマシ。番組では、かつての同級生や彼らの生まれ育った赤羽を、MCの鶴瓶、emmaが密着した映像が流れた。話題は、メジャーデビューを果たすものの、売り上げが伸びずに契約解除となった話に。ボーカルの宮本浩次は、当時について「21歳の時にデビューしたんですね。それから7年後ぐらいですね、1994年に契約が終わって。でも、長い間お世話になって」と振り返る。バンド間で喧嘩はなかったのか聞かれた宮本は、「シリアスなものは、大人ですからね。若い頃は、そうでもないですよ。勢いがあるし。契約が切れたりすると、みんなそれぞれ悩むじゃないですか。喧嘩とは違うのかな、悩みというのはあったと思いますね」と当時の様子について語った。

 バンドは現在、初の47都道府県ツアー『30th ANNIVERSARY TOUR 2017 ”THE FIGHTING MAN”』を開催中。今また会場に訪れる客層に変化を感じているのだという。宮本は、「(ファンの)幅が広くなったというか。鹿児島(公演)で思ったんですけど、80歳前後の方とかも踊っていて、すごく良くて。長く続けるってこういうことなんだと思って」と語り、続けて、「手拍子とかが出てくることがあって。僕達はいろんなスタイルでコンサートをやってきていて。アマチュアの時に、eggmanという渋谷のライブハウスでコンサートをした時に、お目当てのバンドが後にいる女の子達が僕らの時に手拍子をしていて。いいよと、最初は思って。それが、だんだん極端になって、手拍子しなくていいよっていう風になっていっちゃって。それがスタイルとしてやっていくような。僕は今でも、けっこう……神経質というか……」と言葉を詰まらせる。それに鶴瓶が「あなたと喋っていると、神経質とかじゃなく人に優しいねん。他の人たち(メンバー)がべらべら喋らんやんか、そこがええんやないか」とバンドを褒めると、照れくさそうな素振りを見せた。

 番組恒例となっている鶴瓶によるエンドトークでは、「エレカシが事務所に契約を切られて、それでも下北のシェルターで新しい曲を作ってやっている時。みやじ(宮本)は、常に自分に正直に曲を書いているんです。売れなかったからというわけではなく、愛されたいという気持ちが本当に心から湧き上がって曲として生まれた。その時に、みんなに伝わった曲なんですよね」とコメント。バンドは「悲しみの果て」「今宵の月のように」の2曲を披露した。

 6月23日のゲストには、吉田鋼太郎が出演する予定だ。

(文=向原康太)

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