フォーブス誌「最も稼いだ30歳未満」発表 T・スウィフト、スクリレックス躍進の背景は?

 米・フォーブス誌が、毎年恒例となる「最も稼いだ30歳未満のセレブリティ」番付を発表した。

 番付は、2013年6月から2014年6月までの1年間で稼いだ金額を元に発表されており、1位にはジャスティン・ビーバーがランクイン。ほかにもワン・ダイレクションやブルーノ・マーズ、リアーナにマイリー・サイラスなどが名を連ねている。

2014年版、フォーブス誌30歳以下で最も稼いだエンターテイナーリスト

1位 ジャスティン・ビーバー:8,000万ドル(約94億5,000万円)
2位 ワン・ダイレクション:7,500万ドル(約88億5,000万円)
3位 テイラー・スウィフト:6,400万ドル(約75億6,000万円)
4位 ブルーノ・マーズ:6,000万ドル(約70億9,000万円)
5位 リアーナ:4,800万ドル(約56億7,000万円)
6位 マイリー・サイラス:3,600万ドル(約42億5,000万円)
7位 ジェニファー・ローレンス:3,400万ドル(約40億円)
8位 レディー・ガガ:3,300万ドル(約39億円)
9位 アヴィーチー:2,800万ドル(約33億円)
10位 スクリレックス:1,800万ドル(約21億円)

2013年版、フォーブス誌30歳以下で最も稼いだエンターテイナーリスト

1位 レディー・ガガ:8,000万ドル(約80億円)
2位 ジャスティン・ビーバー:5,800万ドル(約58億円)
3位 テイラー・スウィフト:5,500万ドル(約55億円)
4位 カルヴィン・ハリス:600万ドル(約46億円)
5位 リアーナ:4,300万ドル(約43億円)
6位 ケイティ・ペリー:3,900万ドル(約39億円)
7位 ジェニファー・ローレンス:2,600万ドル(約26億円)
8位 アデル:2,500万ドル(約25億円)
9位 クリステン・スチュワート:2,200万ドル(約22億円)
9位 テイラー・ロートナー:2,200万ドル(約22億円)

 昨年のランキングとの比較から伺える、世界的な音楽シーンの潮流とは何か。ライターの冬将軍氏は、順位は前年と同じ3位ながら、収入を大きく伸ばしたテイラー・スウィフトに注目しているという。

「まず、大きな変化のひとつといえるのが、レディー・ガガの人気が落ち着いて、次代の歌姫としてテイラー・スウィフトが台頭してきたことです。ガガは人気が落ちたというよりは、ブームで盛り上がっていたのが安定期に入ったという印象で、今後はマイペースに高い人気を保ち続けるのではないかと思います。テイラー・スウィフトは、アメリカ本国の土着的な音楽であるカントリーを敬愛しながらも、ゴージャスでファンタジックなMVなどでそのイメージを一新し、広く世界に訴求できた希有なアーティストです。今回の集計期間では、日本でも『テラスハウス』(フジテレビ系)の主題歌として有名になった「We Are Never Ever Getting Back Together」が『iTunes Best of 2013』でトップセラーソング2位に輝き、(アルバム『RED』はトップセラーアルバム1位を獲得)2014年版のギネス・ブックでは『デジタル・シングル最速セールス記録』(「We Are Never Ever Getting Back Together」)、『全米アルバム・チャートで、わずか数週間以内に200万枚を売り上げた初の女性ソロ・アーティスト』(『RED』)という2部門での世界記録が認定されました。

 また、先日リリースされたアルバム『1989』のアメリカ本国での売上の約8割が、iTunes Music Storeとスーパーマーケットの“TARGET”だというのも興味深いところ。スーパーマーケットでCDを売るという発想は、我々日本人からすると少し違和感がありますが、もともと街に出るまで車で数時間なんて当たり前の土壌ですから、アメリカ全土でチェーン展開するスーパーで手に入れられるというのは理に適っているし、カントリーというジャンルとも相性の良い販売戦略ではないでしょうか。聴き放題のストリーミングサービスであるSpotifyでの展開を拒否し、パッケージ販売に絞ったのも功を奏した部分もあると思います。ただ、だからといって誰しもがSpotifyを拒否すれば売り上げが上がるかといえば、そう単純ではないでしょう。彼女の場合、前作まですでに幅広い需要があったため、今作のパッケージが売れたのだと思います。いずれにせよ、聴き放題ストリーミングサービスの是非を問ううえで、参考になるケースであり、来季のランキングにも大きく影響してくるところでしょう」

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