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有村架純の「だっぺ!」はなぜ魅力的なのか? 『ひよっこ』方言ヒロインの可能性

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有村架純
渡部あきこ
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 連続テレビ小説『ひよっこ』が放送開始から3週目を迎えた。高度経済成長の時代、茨城県の北部に位置する架空の村・奥茨城村から、東京へ集団就職していくことになった少女の成長を描くという本作。前作『べっぴんさん』の箱入りお嬢様から一転、天真爛漫な田舎娘というヒロイン像は概ね好評。近年の朝ドラでは8作ぶりに、初回視聴率20パーセント割ったなどネガティブなニュースも聞こえてくるものの、展開次第では大化けの可能性も秘めていると個人的には思っている。

 その理由のひとつが、主人公の谷田部みね子を演じる有村架純の存在感だ。2013年放送の『あまちゃん』でブレイクのきっかけをつかんだ彼女が、今度は主演で朝ドラに戻ってきた。映画『3月のライオン』では妖艶な悪女ぶりで観客を魅了したが、今作ではなんともおぼこくて愛らしい農村の女子高生(今のところ)に。体重も5キロほど増やし、メイクで日焼けを演出、前髪を無造作に結んだちょんまげスタイルが見事ハマっている。会見では本人も「このくらいもっさい方がいい」とコメントし満足げ。忘れてはいけないのが方言で、イントネーションの上がり下がりや濁音が多用される難しい茨城弁にも体当たりで挑戦。「だっぺ」「んだね」など、これまで一般的に「かわいくない」とされてきた北関東の方言も、有村マジックで見直される可能性も出てきた。また、今後東京編に突入すれば、東北各地から同じく集団就職でやってきた女子たちも登場するという。東北弁と比較的ニュアンスの近い茨城弁だけにどんなやり取りがなされるのか、またみね子が逆「木綿のハンカチーフ」よろしく都会で生きる女性へと変身していくというからとても楽しみだ。

 そもそも、日本津々浦々が舞台となる朝ドラに方言はつきもの。近年の作品を振り返ると、『あまちゃん』は岩手、『花子とアン』は山梨、『まれ』は石川、『とと姉ちゃん』は静岡と、実に多彩な土地が登場した。その土地で話される言葉、独特の文化は、リアリティを与えるだけではなく物語以上に作品を彩る。上記に挙げた作品のヒロインたちは劇中で上京する(まれは横浜)ことになるが、都会と田舎の対比を描く際には特に有効。今回の『ひよっこ』のみね子もその系譜に連なる上京型の方言ヒロインと言えよう。

 また一方で朝ドラのテーマでは、女性の生き方や成長も重要な要素となる。子供から少女を経て大人へ、場合によっては母になったり老境に差しかかるまで描かれることも。上京型の方言ヒロインたちはその過程の中で出戻るタイプもいれば、自分の居場所を見つけて邁進するタイプもいるが、故郷を離れてお国言葉を貫くか否かでも人物像はずいぶんと変わってくる。方言は単なる舞台装置を超えて、キャラクター設定にも不可欠なものでもあるのだ。思えば東京の人口が爆発的に増えた『ひよっこ』の時代ならいざ知らず、現代では方言(すでに市民権を得て居る関西弁をのぞいて)は隠すもの、うっかり出ようものなら恥ずかしいと感じる人が多いのではないだろうか。そんな中、全国放送で朝から堂々と「だっぺ!」と宣言できる彼女たちに清々しさを感じるのも事実。方言ヒロインたちはすべての田舎者たちの代弁者でもあるのだ。

     
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