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『アンダーライブ全国ツアー2017~九州シリーズ~』レポート

乃木坂46『アンダーライブ九州シリーズ』に見た、メンバーの成長とその立場をめぐる課題

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 乃木坂46の『アンダーライブ全国ツアー2017~九州シリーズ~』が、10月14~20日に催された。昨年から、アンダーライブは全国各地で公演を行なってきた。2016年には4月の東北シリーズと9月の中国シリーズを開催、さらに今年に入って4月に東京公演を挟んで企画されたのが、大分、福岡、鹿児島、宮崎を巡った今回の九州シリーズである。

 アンダーライブが紡いできた文脈からいえば、今春に東京体育館で行なわれた『アンダーライブ全国ツアー2017~関東シリーズ 東京公演~』で、あえて「史上最弱」という言葉を自ら背負ってみせたライブの、次の一手ということになる。その東京公演では渡辺みり愛を中心に、アンダーメンバーという立場の難しさをあえて標榜することで、カウンターとしての姿勢を明確にした(参考:乃木坂46、“史上最弱”背負ったアンダーライブ メンバーが見せた“逆境の先の希望”)。

 東京公演で記憶されるべきは、そのコンセプトが単に形式上の反骨の身振りなのではなく、実際にアンダーメンバーがライブパフォーマンスの力で選抜を凌駕する勢いを垣間見せたことだ。17thシングルのアンダーメンバーによる「インフルエンサー」は、その象徴だった。

 今回の九州シリーズでも、アンダーが築いてきた確かなパフォーマンス力が存分に発揮される。メンバーの体調不良もあり、公演によってセンターポジションなどがやや可変的にもなった今シリーズだが、「自由の彼方」から始まるセットリスト序盤のブロックでは中元日芽香、北野日奈子、渡辺みり愛、寺田蘭世、また中盤以降で目を引く樋口日奈ら、この一年間でアンダーのセンターを務めてきたメンバーが楽曲ごとに中心を担う。センターが移り変わってゆくことでかえって、アンダーの顔として立ち回れるメンバーの層が厚くなっていることがうかがえる。

 また、それ以上にアンダーメンバーが着々と力をつけていることを感じさせるのがユニットコーナーでの楽曲披露だった。能條愛未、伊藤純奈をリードボーカルに、相楽伊織、中田花奈、樋口の5人で披露する「太陽に口説かれて」は、今回のユニットコーナーでも随一の重厚さを持っている。また、伊藤かりん、斎藤ちはるの2人による「隙間」は、それぞれがパフォーマーとして高水準にあることを示した。春の東京公演では、特にメンバー個々人の能力を知らしめる機会を大々的に設けていたが、九州シリーズでも東京に引き続いてセットリストの中でごく自然に一人一人の強さを活かしていた。

 やや個々にクローズアップすれば、たとえば能條とともに「太陽に口説かれて」で安定した歌唱をみせ、本編終盤に披露された19thシングル表題曲「いつかできるから今日できる」で歌い出しを担当した伊藤純奈は、東京公演から一貫して声の強さでインパクトを見せている。今年4月に舞台『犬夜叉』で鮮烈な印象を残し、8月の舞台『MIDSUMMER CAROL ガマ王子vsザリガニ魔人』でも腹の据わった立ち振舞いを見せていたように、彼女の演者としての総合的な進化と、今年のアンダーライブでの活躍は同一線上にある。

      

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