OpenAIがマツダと車両設計で研究協力 AIで空力性能とデザインの両立を探る

OpenAIとマツダが車両設計で研究協力

 OpenAIは現地時間11月3日、物理製品の設計・シミュレーション・製造にAIモデルを活用する取り組みの一環として、マツダとの新たな研究協力を発表した。

 今回の協力では、OpenAIのリサーチチームおよびForward Deployed Engineeringチームが、マツダの空力および衝突安全のエンジニアと連携し、OpenAIモデルを新たな車両設計の開発・評価にどう役立てられるかを探る。気流や構造挙動のシミュレーションを用いて性能改善の可能性を探索しつつ、スタイリングやコストも考慮に入れた検討を進めるという。

 具体的には、「GPT-6 Astra」を活用し、車両のノーズ形状のバリエーションをモデル化、気流をシミュレーションしたうえで、有望な形状を絞り込んで洗練させていく流れが想定されている。マツダのプリンシパルエンジニアであるAkihiro Nakata氏は、デザイナーが形状について疑問を投げかける場面に触れながら、数十通りの変形案を探索・シミュレーションすることで、空力にとって本質的に重要な要素と、デザイナーが自由に扱える領域とを切り分けられる点に意義があると述べている。あくまで現段階は研究フェーズで、具体的な性能改善の達成や量産車への採用を示すものではなく、詳細な進捗と結果は今後数カ月のうちに共有される予定だ。

 OpenAIは同日、エンジニアリング領域での他の事例についてもあわせて紹介している。モータースポーツ分野ではChip Ganassi Racing(CGR)との協業を拡大し、既存部品の3Dスキャンデータから編集可能なCADモデルと2D製造図面を生成するワークフローを検証している。元の設計データが残っていない部品を扱う際に有用で、CGRのエンジニアが精度と製造性の観点からモデル出力をレビューする体制がとられている。

 社内での実験例としては、Codexに話しかけて利用できる試作デバイスを、2名のメンバーが副次的なプロジェクトとして1週間未満で設計した事例が紹介されている。筐体、プリント基板(PCB)、UI/UXおよびソフトウェアの設計にAstraを用い、委託先の受託製造業者が1カ月未満で少数の試作機を製造したという。一方で、製造に進めるまでには複数回のレビューと修正が必要となり、Astraは製造上の制約、公差、組み立てに必要な細部を常に適切に反映できたわけではないと明記されている。OpenAIはこうした課題が、今後のモデル改善の方向性を示すものだと位置づけている。

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