Elgato『Wave Go』を比較動画と共に最速レビュー 家でも外でも、“1台3役”をこなすコスパ抜群のワイヤレスマイク

気になる音質は?——ノイズ抑制+ウィンドジャマーで風切り音もきれいにカット!
ということで気になる音質をいくつかのマイクと比較して収録してみた。まずは屋外で収録した音声をお届けしよう。

実際の音声はこんな感じ。花粉にやられて鼻声になってしまって申し訳ないところだが、感度が非常に高い。屋外で最初の撮影ということもあって、とりあえず手動ゲインの2段階目に設定。話し声は音割れしかけていたため、編集時にボリュームを下げている。
次に、Elgato製のダイナミックマイク『Wave DX』や、他社製ワイヤレスマイクと音声を比較してみた。基本的に“撮って出し”の音声となっている。
ワイヤレスマイクということで、『Wave Go』は周囲の音を拾いやすい傾向にある。ダイナミックマイクの『Wave DX』では室内のホワイトノイズはほとんど聞こえないのに対し、『DJI Mic Mini』や『Wave Go』のワイヤレスマイクは、サーというノイズを拾っているのが確認できる。
特に『Wave Go』は非常に感度がいいので、かなり離れた位置の音声もしっかりキャッチしてくれるといった印象だ。「Auto Gain」だと、かなり大きく収録されるため、手動でゲインを設定するのがおすすめ。まずはゲインを最低レベルで収録してみて、小さいようだったら1段階ずつ上げていくかたちで調整しよう。
また、スマートハンドルに装着するとさらに感度は高くなる。マイクに口を近づけなくても声の方向にマイクを向けるだけで十分音声を拾ってくれる。リップノイズもしっかりと収録されていた。普段使いだけでなく、ASMRの収録にも良さそうだ。
最後に、ノイズ抑制とウィンドジャマーの効果を確認してみた。風切り音などの騒音がどれだけカットされるかを確認するために、風の強い屋外での撮影を想定。扇風機でトランスミッターに風を当てながら収録してみた。
ノイズ抑制の強度は「オフ」、「低」、「中速」、「高」の4段階から選べる。
ウィンドジャマーを装着するとこんな感じ。効果は絶大だが、かなり存在感がある。またトランスミッターに取り付けるウィンドジャマーはカチッとツメをはめるタイプなのに対し、スマートハンドルに装着するウィンドジャマーはゴムを被せるタイプになっているので、少し慣れが必要だ。

風切り音に関してはウィンドジャマーを付けるだけでかなり軽減される。風切り音をカットしたい場合は、ノイズ抑制の強度を上げるよりも、ウィンドジャマーを取り付けることを優先しよう。
筆者はゴルフでのVlog撮影や、東京ゲームショウなど賑やかなロケーションでの取材・撮影が多いため、ウィンドジャマーやノイズ抑制でノイズをカットできるのは便利だと感じた。もちろん編集ソフトであとからノイズをカットすることもできるが、撮って出しでサクッといい音質が得られるのは楽チンだ。
ただしノイズ抑制は強度を上げすぎると、自分の音声までもがカットされてしまうこともあるので、過信は禁物。個人的には「低」や「中速」あたりで十分だと感じた。
総評としては「素晴らしい」 ただ、気になったポイントも
ということで、『Wave Go』の簡単なレビューをまとめてみた。Elgato初のワイヤレスマイクとして、初心者向けに使いやすさを重視したモデルに仕上がっているのではないだろうか。今回は使い方の例として紹介していないが、PCやMacに接続して使えるのも大きい。MacBook Proに接続すれば、ミーティング中にマイクの位置を気にすることなく話ができるのはうれしい。Discordで友だちと会話中、飲み物を取りに行ったり、別の部屋に移動したりしても、途切れることなく会話を続けられる。
MacやWindowsに接続した際は、Elgatoのミキサーアプリ『Wave Link 3.0』の最新版をインストールしていれば、『Wave Go』をアプリ上で認識する。MIXの中に「Wave Go」を入れて出力すれば、VSTエフェクトを適用することもできる。ただし、トランスミッターそのもののゲインやノイズ抑制の強度などの制御は、現状では『Wave Go』アプリが必要になる。このあたりの調整が『Wave Link 3.0』内で完結できたら、より便利になりそうだ。
一方でいくつか気になる点もあったので挙げておこう。
まずはレシーバーについて。レシーバーにはバッテリーが内蔵されていないため、常に接続したデバイスから電力を供給する必要がある。スマートフォンのバッテリー残量には注意したい。また、3.5mm出力端子がないので、一眼レフカメラやミラーレスカメラなどと組み合わせて使うことはできない。
次にトランスミッター。一般的なワイヤレスマイクはトランスミッター単体でもスマートフォンなどのデバイスとペアリングできるが、『Wave Go』は、必ずレシーバーを介す必要がある。複数台のトランスミッターをレシーバーで制御するといった使い方には合理的だが、トランスミッター1台だけで使いたい時はレシーバーが煩わしく感じてしまう。
最後はケース。ケースにLEDランプが搭載されていないので、充電が完了したかどうかの確認がしづらい。また、レシーバーはトランスミッターを2台まで認識できるのに対し、ケースには1台分しか収納スペースがない。別途トランスミッターを追加したい場合は、スマートハンドルの中に入れたままケースに収納するといった方法で解決できるが、いかんせんスマートではない気もする。さらに、トランスミッターやスマートハンドルにウィンドジャマーを付けたままだとケースのフタが閉まらないので、充電するたびに外さなければならないのも地味に不便だと感じた。

ただ、検証した結果バッテリーは満充電から接続したままで約9時間(公表値8時間)の使用に耐えられるうえ、スマートハンドルにもバッテリー(公表値40時間)が内蔵されているので、頻繁にケースにしまう必要はない。例えばスマートハンドルにトランスミッターを収納したまま持ち歩き、さっと録音したい場合はそのまま使い、ピンマイクとして使いたい場合はスマートハンドルからトランスミッターを取り外して使用。使い終わったら、再びスマートハンドルに戻して充電。なんて使い方が便利だ。とはいえ、せめてウィンドジャマーは付けたまま収納できれば……とは思った。
なお、トランスミッターを2台接続した時の挙動は未確認。2台の音声をまとめて取り込むのか、左右のチャンネルに別々に割り当てられるのかは不明。2台のトランスミッターの音声を別々に編集できるのかは、今後の公式発表に期待しよう。
気になる『Wave Go』の価格は17,980円(税込)。ライバルとなるのは、『DJI Mic Mini』ではないだろうか。2台のトランスミッターに付属のケース、単体でスマートフォンに接続可能な点など、近しいスペックを持つ。旧型モデルで価格は15,000円前後だ。
一方で『Wave Go』は1台でワイヤレスマイク、ハンドマイク、PCマイクと、シーンを問わず使えるのが最大の強み。特にスマートハンドルは画期的なシステムで、今後は取材時にも使ってみたいと感じたくらいだ。
PCにつなげば配信や通話用のマイクに、屋外ではVlog用のピンマイクに、スマートハンドルを付ければインタビュー用のハンドマイクに。1台3役をこなせる『Wave Go』。取り回しの良いワイヤレスマイクの購入を検討している人の最初の1台として、ぜひ候補に入れてほしい。
■関連リンク
Elgato『Wave Go』:https://www.elgato.com/jp/ja/p/wave-go
Elgato『Wave Link』:https://www.elgato.com/ja-JP/s/wave-link

























