藤井サチ、雑誌の撮影前5日間は「水だけ」 過去の“摂食障害”から考えるモデル業界の厳しい現実 『CELEB SECRET』#5
華やかなセレブ生活の裏側には、どんな秘密が隠されているのか――。各国で活躍する4人の日本人女性の素顔と葛藤に迫るABEMAのドキュメンタリーシリーズ『CELEB SECRET』。スタジオMCは指原莉乃、満島真之介、河野純喜(JO1)、松井ケムリ(令和ロマン)。ゲストに鈴木えみを迎えた#5のテーマは、「本当の友達を見つける」。華やかな世界に生きる彼女たちが、人間関係や他人からの評価によって抱えてきた痛みが明かされる。
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「サマンサタバサ」最年少デザイナー・LARAが、SNSから距離を置いていたワケ
まずは、「サマンサタバサ」の最年少デザイナーを務めた現役医大生のLARA。世界的人気を誇るインフルエンサーでモデルのMONAKOとの食事では、「将来は形成外科医になりたいけれど、正直分からない」と本音を漏らし、今年はSNSに力を入れたいと打ち明ける。彼女がInstagramを始めたのは8歳のとき。母や周囲の勧めで発信を始めたが、15歳でスイスの名門寄宿学校へ進学すると、SNSから距離を置くようになった。
年間学費3000万円というその学校には、世界中の富裕層や王族、著名人の子どもが集まる。全身ピンクのコーディネートを貫いたLARAは、「フォロワーを買ったの?」「親が有名だからでしょ」と心ない言葉を浴びせられ、アジア系のお姫様から石鹸水を飲まされるなどのいじめも受けたという。
海外では、こうした超富裕層の寄宿学校は「将来のエリートを育てる場」と語られる一方、家柄や資産、知名度が複雑に交錯する特殊なコミュニティとしても知られる。家柄や立場の違いから、子どもたちが複雑なプレッシャーや葛藤を抱えることも少なくない。LARAをいじめたお姫様も、一家が母国を離れざるを得ず、パスポートを持てず、旅行も帰国もできない事情を抱えていた。LARAは「彼女にも不安があり、私をいじめることでストレスを発散していたのかも」と振り返った。閉鎖的な共同生活のなかで、それぞれが人には見えない事情を抱えていたことがうかがえる。
当時はネガティブな思考に陥り、Instagramへの投稿もできなくなったLARAだったが、自信を持って生きる友人たちが周囲に増えたことで、次第に考え方も前向きに変わっていった。自分を信じ、夢に向かって行動する友人たちは、「いい意味でプレッシャーを与え、自分をアップデートし続けさせてくれる存在」と語る。
そして舞台はパリへ。LARAは両親が手がけるウェディングドレスブランドのショーで、自らデザインした青いドレスをまとい、世界各国から集まった24人のモデルとともにランウェイを歩く。「一番のコンプレックスは背が低いこと」と語りながらも、ランウェイではそんなコンプレックスを感じさせない存在感を放っていた。ショー後には「今年はSNSに力を入れたい」と語っていた言葉どおり、ランウェイでの姿をInstagramに投稿。フロントロウ(最前列)でその姿を見守っていたMONAKOも刺激を受け、SNSでの新たな発信に踏み出した。互いの挑戦が互いの背中を押す二人の関係もまた、この回が描いた「本当の友達」の象徴だった。
モデル・藤井サチ、“摂食障害”で1年で体重12キロ増の過去告白
続いて、モデル・藤井サチ。昨年12月に第一子を出産した彼女にとって、「モデル」という仕事は譲れないアイデンティティだ。だが14年にわたるキャリアのなかで、専属誌の単独表紙を飾ったことは一度もない。「なぜ自分は選ばれないのか――」。『Seventeen』(集英社)モデルの同期には、広瀬すずや岡崎紗絵がおり、活躍を見るたびに、羨ましさと悔しさが募っていった。
やがて、「もっと痩せなければ撮影に呼ばれない」と自分を追い込むようになる。当時はモデルの全身のサイズが細かく誌面に掲載され、10代の少女たちが体形を数値で比較される時代だった。サチは「カリカリに痩せないと……」という強迫観念に襲われ、撮影前の5日間、水しか口にせず、撮影が終わると反動からおにぎりを食べ続けるようになった。食べた後は激しい罪悪感に襲われ、それでも空腹や不安を抑えられない。1年で体重は12キロ増え、わずか15歳で摂食障害を発症したという。
彼女を救ったのは、運動との出会いだった。体を動かすと頭と心がクリアになり、「魔法のように」自分をリセットできたと振り返る。妊娠し、モデルの仕事はしばらくできないのではないかという不安にも襲われた。しかし、母子向け雑誌の撮影に呼ばれ、母となった自分にも新しいモデルのあり方があると気づいていく。
現在はピラティスに取り組み、食べないことで細さを求めるのではなく、健康的に体を整えながら本格復帰を目指している。そこには、他人から選ばれるために自分を傷つけていた少女時代とは異なる、確かな強さがあった。
ファッション業界では近年、「痩せ過ぎ」への反省から、多様な体形を受け入れようとする動きも生まれてきた。それでも、若いモデルが極端なプレッシャーにさらされる現実は完全には消えていない。サチの告白は、若いモデルたちを取り巻く厳しい現実を改めて考えさせるものだった。
次回、サチは年商2億円を誇る敏腕経営者のうれしのちゃんと初めて対面し、食卓を囲む。それぞれ異なる“シークレット”を抱えてきた二人は、どんな言葉を交わすのか。そして、どんな友情を築いていくのかにも注目したい。
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