LINE15周年で「Connect the Next」始動 『Agent i』による新戦略、PayPay提携など新機能を発表

LINEがAIによる新戦略、PayPay提携など発表

 LINEヤフーが7月2日、LINEのサービス開始15周年を記念した発表会『LINE 15th Anniversary Event - Connect the Next -』を都内で開催し、現在進行中の複数のプロジェクトを紹介した。

1億ユーザー突破、NAVERとの分離を経て

 LINEは2011年6月23日のサービス開始から15周年を迎え、2025年12月には国内月間利用者数が1億人を突破。LINE公式アカウントは127万以上、自治体アカウントは1500以上、スタンプクリエイターは750万人以上と、人と人とのコミュニケーションを起点に社会との接点を広げてきた。

 また、2023年の情報漏えいを受けて進めてきた韓国・NAVER社とのシステム分離も2026年3月末までに完了し、新たなフェーズへ移る節目となったのかもしれない。

LINEヤフー株式会社 上級執行役員 コンテンツ&メンバーシップドメインリード 舛田淳氏
LINEヤフー株式会社 上級執行役員 コンテンツ&メンバーシップドメインリード 舛田淳氏

AIエージェント『Agent i』を軸とする新戦略「Life on LINE with AI Agent」始動

 こうした基盤の上でLINEヤフーが打ち出すのが、4月に発表した横断型AIエージェント『Agent i』を軸とした成長戦略「Life on LINE with AI Agent」である。『Agent i』はYahoo! JAPANの「AIアシスタント」とLINEの「LINE AI」を統合した新ブランドで「毎日のそばに、だれでも使えるAIを。」をコンセプトに掲げている。 

 今回のイベントでは、4つの領域ごとに今後の施策が紹介された。 

<インフォメーション:ホームタブが「マイホーム」へ>
 「インフォメーション」部門では、ホームタブを刷新。すでに一部ユーザーに提供中で、夏には全ユーザーへ展開する。単に情報を並べるのではなく、各ユーザーの興味や生活行動に合わせて見せ方自体を最適化していく「マイホームエージェント」構想が軸となる。

<ショッピング:ギフトから3億点のECへ拡張>
 「ショッピング」領域は、LINEギフトが年間1300万人利用、流通総額は当初計画を前倒しして今年度1000億円超えを見込む。7月6日からショッピングタブの展開を拡大し、9月頭には全ユーザーへ正式リリース。対応商品は従来の30万点から、グループEC統合により3億点以上へと拡大する。

 イベントでは、『Agent i』が好みに応じて商品を先回りで提案し、予約・購入・配送確認までを代行する体験も動画で紹介された。

<ライフ:ミニアプリタブをAIが横断検索>
 「ライフ」は、LINE公式アカウント127万、ミニアプリ3.3万以上が展開されているという。3月に100%ローンチしたミニアプリタブは前年比2倍の約3000万人、LINEユーザー3人に1人が利用する規模まで成長した。

 8月以降は『Agent i』が複数の公式アカウント・ミニアプリを横断し、「今すぐ入れる飲食店」を探して予約まで完結させる機能などを追加予定だ。

<トーク:Agent i in chatが会話をタスク化>
  「トーク」では、3月リリースのLINEカレンダーが外部カレンダー連携を拡張。年内リリース予定の「Agent i in chat」は、通常の友だちと同じようにグループへ招待してメンションできるAIで、XでGrokと会話ができる機能に似ている。

 またトーク内でやりとりされた内容をまとめる「タスクの整理」、会話からのカレンダー登録、共有写真の自動アルバム化などの機能も実装されるという。

執行役員 LINEドメイン メッセンジャーSBUリード 朝井大介
執行役員 LINEドメイン メッセンジャーSBUリード 朝井大介

 

LINEとPayPayがアカウント連携、経済圏統合へ

 また、LINEとPayPayのアカウント連携も発表された。国内月間1億ユーザーのLINEと登録ユーザー7400万人を抱えるPayPay、国内で大きな利用者基盤を持つ両サービスがタッグを組む形だ。今夏より連携を開始し、LINEのトーク上でPayPay残高の送金・割り勘が完結するほか、PayPayアプリ側にLINEの友だちが表示され、電話番号やIDの確認なしに送金できるようになるという。

今夏にPayPayとのアカウント連携を開始
今夏にPayPayとのアカウント連携を開始

 送金は24時間3万円・30日10万円が上限で、LINEポイントとPayPayポイントの統合に向けた取り組みも開始。LINEヤフー発足以来の懸案だった経済圏統合が、本格的に動き出す。

LYPプレミアム:トーク編集機能、特別ブロック機能など新特典が続々

 LINE、Yahoo!、PayPayを横断して特典が受けられる月額制のサブスクリプションサービス「LYPプレミアム」。現在は総会員数約2600万人、うちLINEヤフー単体の直接会員数は666万人。Netflixとのセットプランは計画比170%の好調を記録している。

LYPプレミアムの特典一覧
LYPプレミアムの特典一覧

 7月中旬には月額290円の新プラン「ライトプラン」(エンジョイパック)を投入し、秋にはLINE MUSICとのセットプランが登場。

 さらに8月以降にメッセージ編集(送信後15分以内、編集済み表示あり)、プレミアムブロック(対象の友だちリストから消える)、メッセージ予約送信、通話レコーディング+AI文字起こしの4機能をLINE Labで先行公開。秋以降にLYPプレミアム特典として順次展開していくもようだ。

8月以降にLINE Labで先行公開されるメッセージ編集機能
8月以降にLINE Labで先行公開される、新機能の「メッセージ編集機能」

 なお、今回発表された各領域の刷新は、いずれも現在進行中の数あるプロジェクトの一例に過ぎない。LINEヤフーは今後も『Agent i』を軸に、LINE・Yahoo!・PayPayのサービス横断を進める方針を示した。

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