ザクレイはなぜ、『スマブラ』以外も上手いのか? マルチなゲームプレイヤーになるために必要なコツを聞いた

スマブラと他の格ゲーは「『強くなる手順』については本当に一緒」

――「共通」の部分がわかったので、各ジャンルのことも聞いていきたく。まず今回のイベントは『2XKO』で行われますが、格闘ゲームを上手くなるために意識されていることはありますか?

ザクレイ:格ゲーは自分が一番やってきたジャンルでもあります。上手くなるプロセスはどのタイトルも一緒だと思っています。スマブラは一般的な格ゲーと比べても、細かいところはもちろん違うんですけど、本質は変わらないですね。

――世の中では、スマブラと格ゲーは「全くの別ものだ」という意見もありますが、ザクレイさんとしては上達という観点では「同じ」という感覚なのでしょうか。

ザクレイ:全く違わないですね。みんなそう思いがちなんですけど「強くなる手順」については本当に一緒なので。もちろん細かいところは違うんですけど、ざっくり見た時に本当に一緒なんですよね。俺もスマブラ以外の格ゲータイトルでは、本当の上位までいったことはあるわけではないですが、上位の手前ぐらいまでの上達方法は一緒なんですよね。

 強いて違いを言うなら、スマブラのほうが要素が多くて複雑なくらい。同じシチュエーションが少なくて、パーセントによってコンボも変わってくる。細かくやり込むと、スマブラより難しいゲームって、なかなかないんじゃないかと思っています。

――他の格ゲーと比べても?

ザクレイ:そうですね。例えば、自分のゲージの本数によってコンボが変わる場合でも、それはゲージを見るだけで対応できる部分ではあるので、スマブラの方がコンボの変数がはるかに多いですね。考えることが少ない分、他の格闘ゲームのほうがやりやすいと思いました。

――ということはスマブラが上手いひとは他のゲームも上手くなる資質を持っていると。

ザクレイ:他のゲームも上手いと思いますよ。全員が全員そうではないですけど、やっぱり他のゲームも上手い人のほうが多い。

――『リーグ・オブ・レジェンド』のような、MOBAを上手くなるには何が大事だと思いますか? ご自身もMOBAタイトルの世界大会に挑戦されていましたが。

ザクレイ:MOBAは人に教えてもらうのが一番だと思います。一人で全部知ろうとするのに限界があって、相手と味方のシチュエーションが格ゲーに比べてはるかに多い。だから他のゲームよりも、人に教えてもらうことが効果的なのかなと。実際、俺自身はMOBAがほぼ初めてだったので、プレイ数をかなり積みましたね。初心者だったのでチームに導いてもらうことのほうが多かったです。チームに貢献したいという気持ちから、プレイ時間がやばくなった時期もありました。ただ、人に教えてもらえる環境があるなら、そっちのほうが絶対に効率は良いとは思います。自分はとにかくプレイ時間を増やすことでゴリ押した感じがしますね。

――FPSはどうでしょう?

ザクレイ:正直、FPSに関しては得意という意識があるわけではなく、『VAROLANT』もランクのシルバーを抜けない時期も結構あって苦労しました。FPSは最も座学だけではどうにもならないジャンルです。知識だけでなくフィジカルというか、エイム(照準を合わせる)という概念が強いので、数をこなすほうが大事になってくるかなと。

――カードゲームについては? ザクレイ選手は直近でもDCGで結果を出されていましたが。

ザクレイ:カードゲームはFPSと対極で座学が9割ですね。いや7割ぐらいかな。「手を動かす」という概念がないので、座学さえすればある程度は上達できる。みんな、調べるよりゲームする方が楽しいから、そっちに行きがちなんですけど、やっぱりそこはもったいないなと。とりあえず新しいデッキを使おうと思ったら、とりあえず動画をめっちゃ見て、めちゃくちゃ動画を見て勉強したら、まともなゲームはできるようになります。

「なるべく効率よく上手くなりたい」座学を重視するようになった理由

――勝手な予想ですが、ゲームが上手い人って、例えば「攻撃」と「防御」の要素があった時に、なんとなく「このゲームは攻撃が強いゲームだ」と察したら、防御をあんまり練習せずに「攻撃」のみに座学や練習を集中するみたいな、力の入れどころを分かっているというか。ザクレイさんはどう思いますか。

ザクレイ:その点で言うと、基本的にどのゲームも「攻撃」を練習したほうが強いですね。現代のゲームは特にそういう傾向にあるので、本当に上級者に足を踏み入れるぐらいまでは「防御」よりも「攻撃」を詰めたほうがいいと思います。

――最後に気になった質問を1つ、今日は「座学」に焦点が当たりましたが、ザクレイ選手は昔から座学タイプのゲーマーだったんでしょうか。

ザクレイ:いや、全然そんなことなくて、元々は無限にプレイするタイプでした。スマブラを真剣にやり始めてから変わった気がします。あとはいろんなゲームをやりたいけど時間は有限なので、一つひとつのゲームをなるべく効率よく上手くなりたいという意識が出てきたのもあります。

――なるほど。プロになって忙しくなってくるなか、それでも「たくさんのゲームをプレイするため」にも「座学」が必要になったと。

ザクレイ:そうですね。あとゲームをプレイすることはもちろん楽しいんですけど、上手くなっていくこと自体がゲームの楽しさだと思っているから、効率よく上達できることへのこだわりがあるのかもしれないです。

――効率ですか。ザクレイさん以上にゲームを練習している人間はいるかもしれませんが、ザクレイさんほどになれないのはその部分なのか……。

ザクレイ:いや、俺以上にゲームをやっている人間はいないです(笑)。

――これは……失礼しました(笑)。

ザクレイ:努力に抵抗がないっていうのはめちゃくちゃでかいと思いますね。あと座学してなくてわからない状態でゲームをやるほうが「ムカつく」みたいな(笑)。 またプロに限らず、アマチュアのプレイヤーにとっても、ゲームは限られた時間の中でやるものじゃないですか。学校や仕事から帰ってきて、趣味でゲームをするのに「座学なんて……」って思う人も多いと思う。でも上手くなりたいのなら、その考えは捨てたほうがいいと思います。

――なるほど。とにかくザクレイさんがストイックだという印象を受けつつも「少しでも多くのゲームをプレイしたい」というのは多くのゲーマーが共感する部分だなと。そういう点では、アマチュアのゲーマーにとって、動画による座学は自分のゲームライフを守ってくれるものなのかも……本日はお忙しいところありがとうございました!

※1:https://www.youtube.com/watch?v=qt9vOWnSRjk

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