『エルデンリング』、『SEKIRO』に『Bloodborne』も なぜいま日本産ゲームが続々映画化されるのか

 ラスベガスで開催された「CinemaCon 2026」にて人気アクションゲーム『Bloodborne』のアニメ映画化が発表されたとして、大きな話題を呼んでいる。さらに『ELDEN RING』も実写映画が2028年に公開が決定した。ここ最近、日本産ゲームが海外で続々映画化されているが、その背景にはどのような要因が関わっているのだろうか。

『Bloodborne』まさかのアニメ映画化、R指定で原作の残虐描写も

 『Bloodborne』はフロム・ソフトウェアとSIE JAPANスタジオがタッグを組み、2015年にリリースしたPlayStation 4用ゲーム。奇妙な風土病が蔓延する古都ヤーナムを舞台として、“獣狩りの夜”が繰り広げられるという設定で、いわゆる“フロムゲー”ならではの高難易度アクションと、ホラー&ダークファンタジーが融合したような独特の世界観が魅力となっている。

 海外メディアの報道によると、今回制作される映画は原作の残虐描写を取り入れたR指定作品になるとのこと。また、人気ユーチューバーのジャックセプティックアイ(Jacksepticeye)氏がプロデュースに携わるという。

 なお、フロム・ソフトウェアのゲームはここ最近立て続けに映像化が発表されている。冒頭で示したように『ELDEN RING』は『シビル・ウォー アメリカ最後の日』などで知られるアレックス・ガーランド氏を監督に迎え、実写映画が2028年に公開することを発表。また『SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE』は『SEKIRO: NO DEFEAT』というタイトルで、2026年に劇場アニメが公開される予定となっている。

なぜ日本産ゲームは「海外発」で映画化されるのか

 こうした作品はいずれも海外で制作されるか、海外展開を前提としたものとなっているのが特徴。フロム・ソフトウェアだけでなく、最近話題になった日本産ゲームの映画化には同様の傾向があり、『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』とその続編『ザ・スーパーマリオギャラクシー・ムービー』はハリウッド製だ。まだ未公開ではあるが、同じく任天堂ゲームを原作とした『ゼルダの伝説』もハリウッドで実写化が進められている。

 海外のコンテンツ市場で、日本産ゲームIPの映像化が盛り上がっていることがよく分かるだろう。

 それではいつからこのような流れが生まれたのか。転換点は、2019年~2020年あたりの時期にあると思われる。なかでも2019年に公開されたハリウッド映画『名探偵ピカチュウ』は衝撃的だった。

 お馴染みの『ポケモン』世界を実写と組み合わせるという斬新な企画で、作中に登場するのは“おじさんの声で話すピカチュウ”。失敗を予想している人も多かったはずだが、いざ公開を迎えると当時のビデオゲーム原作映画の史上最高記録である、世界興行収入約4.3億ドルを記録した。

 また2020年の『ソニック・ザ・ムービー』も、公開前からソニックのキャラクターデザインについて色々言われていたが、蓋を開けてみれば『名探偵ピカチュウ』の記録をさらに塗り替える世界興行収入約4.6億ドルを記録。『ソニック・ザ・ムービー/ソニック VS ナックルズ』や『ソニック×シャドウ TOKYO MISSION』といった続編も制作され、人気シリーズとなった。

IPの強さと海外の技術力、日本産ゲーム映画化は新時代へ

 こうした作品の成功を皮切りに、日本産ゲームのポテンシャルが注目され始めたように思われる。もちろんすべての映像化が高く評価されているとは言い難いが、興行収入で見れば成功と言えるラインに達するものが多く、“手堅い”商品となっているように見える。

 世界的なヒットの背景として、日本産ゲームが長年培ってきたIPとしての強さが関わっていることは言うまでもない。しかしそれだけではなく、海外の制作会社による高い技術力も必要不可欠な要因となっている。いずれの作品も、ファンタジー要素の強いゲームの内容を違和感なく映像化することに成功しているからだ。

 一昔前は失敗作が生まれることも多かった日本産IPの映画化だが、海外の資本と技術力により、安定したクオリティを実現できるようになっている。今後も『ストリートファイター』や『メタルギアソリッド』といった作品の映画化が決まっているので、さらなる盛り上がりに期待したいところだ。

ゲーム原作の映画化における「出口」はどこか——映画『8番出口』がたどり着いた“体験”の描き方

マンガ、小説、そしてビデオゲーム。そうした他メディアから映像へ移しかえられるとき、原作のファンは「原作の再現」を期待する。では、…

関連記事