2年使った『Galaxy Z Flip5』から最新『Galaxy Z Flip7』へ──乗り換えて改めて実感した「折りたたみスマホを選ぶ理由」

 Samsungが展開する「Galaxy」シリーズには、折りたたみスマホからバータイプのスマートフォンまで多彩なラインナップが揃っているが、その中でも筆者が特に愛用してきたのが「Flip」シリーズだ。折りたためばコンパクトになり、ポケットにすっぽりと収まる携帯性が魅力だ。

 これまで使ってきたのは、『Galaxy Z Flip5』。2023年の発売直後から約2年間使い続けてきた。アウトカメラで思い通りの構図のセルフィーが撮影できるため、観光地やパーティー、飲み会などのさまざまな場面で思い出づくりを支えてくれた。

 折りたたみという特徴的な形状のおかげで、海外取材の際に「何のスマホ?」「そのスマホかわいいね」と声をかけられ、そこから会話が広がったこともある。

 それだけにFlip5には強い愛着があったのだが、キャリアの端末割引の都合もあって、この10月に寂しさを堪えながら手放すことに。その後、『Galaxy Z Flip7』へ乗り換えるか、別の機種を選ぶかを検討していたが、最終的にFlip7を選んだ。

 今年8月の実機レビュー時点で操作感は確認していたものの、改めて自分の端末として触ってみると、乗り替えてよかったと感じる点がいくつも見つかった。

 最も大きな改善として実感しているのは、アウトカメラの広角カメラが12MPから50MPに大幅強化されたことだ。Flipシリーズはメインカメラを使った高画質セルフィーが持ち味だが、Flip5は最新スマホと比べると細部に荒さを感じることがあり、やや物足りなさがあった。Flip7ではこれが大きく改善され、建物の装飾や夜景の光の粒までくっきり写るようになった。

 例えば、夜の街を背景にセルフィーを撮った際も、光源のにじみが減り、肌の質感も自然に残るため、一枚の写真としての満足度が格段に上がった。来年以降の海外取材・旅行でも、心強い相棒になってくれそうだ。

ポケットから取り出したらすぐパシャリ。飲み会の何気ないワンシーンも手軽に

 そして嬉しいのは画面の折り目も改善されている点。Flip5でも表示の違和感は少なかったが、指で触れると凹凸がはっきりとわかるくらいだった。Flip7はヒンジ構造が改良され、見た目の凹みはもちろん、触れたときの段差もほとんど気にならない。折りたたみスマホであることを忘れてしまうほど自然だ。

 さらにカバー画面が拡大されたことで、端末を開かずに完結する操作が一気に増えた。特に嬉しいのは、設定した壁紙が全面に表示されるようになった点だ。

 Flipシリーズにとってカバー画面は「顔」ともいえる存在で、推しキャラやペットの写真を設定して楽しむユーザーも多く、表示領域が広がった意義はとても大きい。

 今年は折りたたみスマホといえばFoldシリーズ(横開き)の進化が注目を集めたが、それでも筆者がFlipシリーズを選ぶ理由ははっきりとしている。

 最大の魅力はやはり携帯性にある。ネックストラップでぶら下げても邪魔にならず、開けば一般的なスマートフォンと同じ感覚で使える。筆者はメインでiPhoneを利用しているが、サブとしてFlip7を持ち歩いても重さやかさばりはほとんど気にならない。

 Foldシリーズは高性能だが、携帯性の観点ではFlipシリーズのコンパクトさが勝る。また筆者は日常的にiPadを活用しているため、大画面の代替はそちらでまかなえており、Foldの画面サイズを必要とする頻度は高くない。こうしたライフスタイル的な相性もFlipシリーズを選ぶ理由のひとつになっている。

 携帯性を優先したい人、2台持ちでAndroidも使いたい人にとって、Flip7は思っている以上に生活にフィットする一台になってくれるはずだ。もちろんメインスマホとしても十分に使える性能を持っているため、今使っているスマホの買い替え先として興味がある人は、ぜひ店頭などで一度実機を触ってみていただきたい。

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