【特集】『フェスティバトル』でキミも“ヒーロー”になろう
誰でもヒーローになれる“場”を提供するためにーー『フェスティバトル』コロプラ×MIXIプロデューサー対談インタビュー
コロプラとMIXIによる大乱戦パーティロイヤルゲーム『フェスティバトル』が、2024年8月30日から好評配信中だ。『白猫プロジェクト NEW WORLD'S』(以下、『白猫』)や『モンスターストライク』(以下、『モンスト』)に登場する人気キャラクターなどを操作し、1戦あたり5分程度という手軽さで、サクッと気軽にチームバトルを楽しめるアクションゲームだ。
このたび、宣伝プロデューサーを務めるMIXIの浅沼拓志氏と、開発プロデューサーを務めるコロプラの角田亮二氏の対談インタビューが実現。『フェスティバトル』の制作秘話や運営理念、そして未来予想図までを聞いた。(片村光博)
全員が活躍できるーーそれが「ヒーローアクション」の真骨頂
ーー“誰でもヒーローになれる”というコンセプトの『フェスティバトル』ですが、両者がタッグを組む異例の構想が生まれた経緯を教えてください。
角田亮二(以下、角田):もともとコロプラでは、『白猫』がメインとなる大人数で遊べるゲームを開発していました。そこには「フェスCh」という配信機能を含めたコンセプトを盛り込んでいたのですが、『白猫』単体だと“『白猫』のファンアイテム”という形になってしまうと感じていたんです。それよりもう少し間口を広くして、より多くのプレイヤーさんに触ってもらいたい、コロナ禍で暗い時期だからこそ、より楽しいコンセプトにシフトしたいと思い、タイトルにも楽しい雰囲気を感じさせる「フェスティバル=お祭り」というワードを入れたり……。
そうしたコンセプトを実現するために、『白猫』のキャラクターだけにとらわれるのではなく、MIXIさんにお声掛けさせていただきました。一番の理由は、MIXIさんが“みんなで一緒にワイワイ楽しむ=みんワイ”というコンセプトをお持ちだからです。われわれの開発していたゲームのコンセプトとも合致するということで、お声掛けさせていただきました。
浅沼拓志(以下、浅沼):最初は角田さんから弊社代表取締役の木村(弘毅)にプレゼンしていただいて、僕には風の噂のような形で(笑)耳に入っていました。そのなかである日、「ミーティングに参加してほしい」「顔合わせだけだから」と言われて参加したところ、コロプラの代表取締役社長である宮本(貴志)さんと木村から「このプロジェクトをやるんだ」という強い意思を感じたんです。
その思想も意思も、すごく理解できました。“みんワイ”の考え方についてもそうですし、日本のゲーム業界に漂う閉塞感をどうブレイクスルーしていくかというときに、一度タッグを組んでみてもいいんじゃないかーー。その問いかけ自体、かなり共感できるものがあったんです。ミーティングではポジティブなお話をさせていただいて、その後に「誰が推進するんだ」となったとき、「僕ですか」と(笑)。
そうなったことにはいろいろな理由があるんですが、MIXIが持っている“みんワイ”のイメージ、「MIXIと一緒にこれをしたいんだ」という角田さんの気持ち、そしてコロプラの宮本社長の気持ち……それらを橋渡しできる人材は、僕のところのメンバーしかいないと思ったんです。それで「やります」と手を挙げさせていただき、「このゲームを成功させるためにどうしましょうか」という形で参加することになりました。
ーーそこから具体的な内容も詰めていった、という流れでしょうか。
浅沼:はい。ゲームの内容については、誰を登場させるのか、どういう能力で、どういうゲーム性なのか……という部分のキャッチボールから開始させていただきました。一番のポイントは「2社でやるからには、どうやって話題作りをしていくのか」でしたね。先ほどお話ししたミーティングからリリースまで、ちょうど1年だったんです。そのなかの半年くらいは、“どう出すのか”という話がほとんどでした。
『白猫』や『モンスト』を好きなユーザーさんの特性、コロプラやMIXIに対するイメージなどのすり合わせが、最も時間のかかる作業だったかもしれません。まったく違う方向性のゲームを出していて、違う会社として立脚をしている。それぞれにどういうユーザー層がいて、どういう風にミックスするのか。リリースするまでの間、そうした会話がずっと続いていましたね。
ゲーム内容はほとんどおまかせしていたのですが、その理由が「このゲームを一緒にやっていこう」と決めたポイントでもあって。僕のところのメンバーが最初のテストプレイを終えたとき、僕以外のメンバー全員が「浅沼さん、このゲームめっちゃおもしろいです」と言ってきたんです。つまり、大前提として“おもしろいゲームだから”というところがあり、「これならやっていける」という自信がキーになっていました。であれば、僕らがゲーム内容に対して口を出すというよりは、すでにできているものをどうやって増幅させるか、という考え方で取り組ませていただきました。もちろんテストプレイのフィードバックはさせていただきましたが、細かいところの調整はほとんどおまかせしています。
ーー角田さんの視点からは、タッグを組んでからリリースまでの過程はどのように見えていましたか?
角田:まずは『モンスト』ユーザーさんの理解から始まって、プロダクトに落とし込むためにも、キャラクターの特徴を把握したうえで(登場するキャラクターを)選定しなければいけませんでした。『モンスト』には本当に多くのユーザーさんがいらっしゃいますし、『フェスティバトル』が世に出たときにどう感じてもらえるのかが重要でした。実際に意見を伺って「あ、そうなんですね」となることも多かったですね。
ユーザーさんとかなり近い距離で向き合っていないとわからないような情報もいただいて、『白猫』側の情報をミックスして『フェスティバトル』というプロダクトを作るうえで、どうやってユーザーさんに届けていくのか、どう最大化するのか。仮説を立てながら、本当に長い時間をかけて話し合いをしつつ、ここまで進んできたと思っています。
ーー両者が協力して作り上げた『フェスティバトル』は、“誰でもヒーローになれる”というコンセプトを実現しています。『白猫』『モンスト』の両タイトルから多くのキャラクターが登場するなかで、どんなことを意識して現在の形にたどり着いたのでしょうか?
角田:登場するキャラクターに関しては、第一にゲームデザインとしてアクションでありバトルものなので、そうしたゲーム性に耐え得る能力、すなわちユニークな個性を持ったキャラクターというのが第一にありました。どんなに人気のキャラクターでも、ゲーム内でそのキャラクターらしさが発揮できないと難しい。キャラクターごとの“らしさ”をすごく大事にしようと決めていたので、個性をゲームに落とし込むことを前提として、キャラクターを選定させていただきました。
浅沼:『モンスト』からのキャラクター選定では、ものすごく多くのキャラクターがいるなかで、「いま人気のあるキャラクター」と「なんとなくみんなが知っているキャラクター」に微妙な誤差があるんです。そこをどうやって埋めていくのか。いただいた候補のキャラクターについて、「いまの主流はこのキャラクターです」「このキャラクターの方が人気があります」のようなやり取りを繰り返させていただきました。そうしてキャラクターのチョイスをまとめつつ、ゲーム内でのデザインを見たときには「それならこのキャラクターの方がモンスト的にはいいと思います」のように意見させていただきながら、ヒーローを選んでいきましたね。
ーーさまざまなやり取りを経て、現在の『フェスティバトル』が「ヒーローアクションゲーム」として完成していったのですね。おふたりにとって「ヒーローアクションゲーム」の理想像とはどんなものなのでしょうか?
角田:基本的には、それぞれのキャラクターに“活躍できるところ”があるということですね。多種多様なキャラクターがいて、誰を使っても「こういう場面では強く使えるんだ」ということができる。使われないキャラクター、不要と言われてしまうようなキャラクターが出ないようにすることは、なによりも大事にしています。「強い」と言われるキャラクターにも弱点があり、「弱い」と言われるキャラクターにも必ず強みがある。どんなキャラクターでも「この場面では絶対に活躍できる」「この状況ならこのキャラクターだよね」となるように常に意識していますし、全員が活躍できることが理想です。開発視点で目指すところはそこですね。
浅沼:レベルデザインを含むゲーム面では、まさに角田さんがおっしゃったような部分があるからこそ、クオリティーが担保されているのだと思います。マーケティング面では、ユーザーコミュニケーションを含めて、僕らも楽しんでやっていることを見せることが重要なのかなと。ひとりひとり、みんながヒーローになれる可能性があるーーそれがどういうことかを、われわれが体現することが大事だと思っています。
現在は「マリオン@公式」として、ゲームにも登場するマリオンという女の子が、リアルタイムで頑張ってプレイしています。ユーザーさんと近い距離でランキングを上げたり、生放送でユーザーさんと対話したりといった取り組みは、MIXIの方で率先して準備させていただいています。そうしたコミュニケーションがなければ、“ひとりよがりなヒーローアクションゲーム”になってしまうと思いますし、オンもオフも全部巻き込んで、『フェスティバトル』が好きな人同士がいろいろな形でつながっていくことができると、“真のヒーローアクションゲーム”に到達するんじゃないかなと思っています。
ーー単発のコラボではなく、ひとつのゲームタイトルとして両社がタッグを組んで“ヒーローアクションゲーム”を届けることの意義をどのように捉えていますか?
角田:単発のコラボでは、基本的にはコロプラが作って運用することになり、想像できる範囲内で終わってしまうという考えがありました。MIXIさんと組むことによって起きるシナジーのようなものに期待していたんです。クリエイティブにおいては、異なる文化がぶつかることで新しいものが生まれるケースが多いですからね。
コロプラはこれまで開発にとても投資してきた会社ですし、なにかを作るとなれば、ある程度のものは作れるという自負はありました。一方で、MIXIさんは『モンスト』をまごうことなき日本のトップコンテンツまで成長させたノウハウや考え方、ユーザーさんとの向き合い方などに強みを持っています。そのなかでどのあたりを大事なポイントとしているのか、お話を伺って「なるほどな」と感じました。
特に運用において、ユーザーさんとのコミュニケーションではコロプラからは出ないようなアイデアがたくさんあります。定期的に番組を放送することを含め、ユーザーさんとの向き合い方では勉強させていただくことが本当に多いです。『フェスティバトル』では、コロプラとしても新しいユーザーさんとの向き合い方をしていますし、おもしろいサービスの運用ができているんじゃないかと思っています。
浅沼:角田さんのお話にもあったように、単発コラボだと普通のゲーム、普通の施策になってしまうというのが大前提ですね。どうしても“ビジネス色”が強く見えてしまって、ユーザーさんもみんなわかっていますから、「よくあるコラボだね」と受け取られてしまう。だから、『フェスティバトル』では『白猫』『モンスト』のキャラクターが出ることについて、「コラボという言葉は絶対に使わないでくれ」とかなり強く言い続けてきました。
これはコラボでもなく、ビジネスでもない。社会に対して、このゲームを通して成し遂げたいことがある人たちが、このタイトルに携わっているーー。そこまで行かなければ、意味がないんです。コラボではなく、両社が共同でやる。それこそが、理念の実現のためにMIXIが参加して後押しできるポイントだと思っています。コラボではなく、われわれが全力で入っていくことによって、なんらかのセッションが生まれてほしい。まだまだ先は長いと思っているんですが、少しずつおもしろい取り組みになってきているとは感じています。
ーーさまざまな取り組みを経て『フェスティバトル』が形になったなかで、現時点で見えている“ゴール”はどういったものになるのでしょうか?
角田:ゲーム体験としては、「開かれた状態のIPプラットフォーム」を目指したいですね。スタートラインとして『白猫』と『モンスト』を軸にして、さまざまなキャラクターが参戦してくるような状態に向けて運用しています。
浅沼:いまのお話は、まさにそのとおりだと思っています。入口に立つためにわれわれはタッグを組みましたが、この先もっと大きくなっていくなかで、いろいろな方々とコラボではなくタッグを組むような形でやっていきたいです。インゲームのキャラクターが出るだけではなく、リアルイベントも含めて定期的にいろいろな取り組みをしたいというのが希望ですね。
ーー実際に『フェスティバトル』の開発・運営を進めていくなかでは、2社で互いの足りないところを補い合うような面もありましたか?
角田:いろいろな部分で学ぶところがありました。MIXIさんが持っている情報の部分はもちろん、これから取り組もうとしているリアルコミュニケーションについても、コロプラだけではできないことです。コロプラがゲームを開発していたところに、プロモーションやユーザーコミュニケーションの部分で具体的なご協力をしていただいています。
浅沼:僕らもいろいろな面で助け合えていると感じています。『モンスト』はありがたいことに売上上位を長くキープさせていただいていて、アニメなども展開してきました。ただ、“『モンスターストライク』というIP”が持つ力がどのくらいあるのか、自分たちのなかでも答えがずっと出ていなかったんです。むしろ、ネガティブにとらえてしまうこともありました。
しかし今回、コロプラさんのゲーム開発におけるクオリティの高さをあらためて実感しました。コンテンツを展開するなかで非常に大事な部分ですし、コロプラさんのノウハウや演出面の力をお借りして、『モンスト』の力を引き出していただいたんです。その結果、ユーザーさんから「僕たちの思っていたものはこれです」という反応もいただきましたし、われわれとしては「そうだよな」と。“ガワ”としてのIPではなく、その先にある情念のようなものをユーザーさんは求めていた。それを確認することができましたね。
敬遠されがちな対戦ゲームを「マスに開いていく」という挑戦
ーー『白猫』『モンスト』のキャラクターたちが『フェスティバトル』で動くのを最初に見たとき、おふたりはどのような思いでしたか?
浅沼:実は『モンスト』のキャラクターが出来上がってきたのは、リリースがかなり近づいた段階だったんです。実際にアクションをする姿が上がってきて、性能面も含めて見たときには、「そう! こうだよね」みたいな手触りがありましたし、感じるものはありましたね。
一番印象的だったのはカエサルです。実はキャラクターの選定から、僕が「カエサルで」と推薦したんです。「こういう系統のキャラクターを出すなら、カエサルでお願いします」と。リリースのタイミングでないと、こういうキャラクターは出せないとも思っていました。椅子に乗って移動しているのを見たときには「おお!」となりましたね(笑)。アーサーやルシファーも3Dで動くのはうれしかったのですが、なんとなく「こうだろうな」というイメージはありましたから。
角田:開発プロデューサーという立場上、少しずつ完成していく様子を見ていて新鮮さを感じるタイミングはなかったのですが、キャラクターの個性には本当に気をつけました。わちゃわちゃしているなかでも、パッと見たときに誰がなにをやっているのかがわかるようにしたかったんです。どうしても画面の情報量が多くなりがちななかで、「このSEは誰かが近づいているな」と脅威を感じることができるようにしたり、「この音が聞こえたときにあのキャラクターにやられた!」と印象が残ったりするように気をつけていました。
『白猫』も『モンスト』も、IPとしてユーザーさんに訴求できるコンテンツではあるんですが、『フェスティバトル』は新規IPとして価値を高めていくという気持ちで作っています。そのためにもキャラクターの個性付けは相当力を入れてきましたし、いまのところユーザーさんにも感じてもらえているんじゃないかと思います。
ーー個性豊かなキャラクターたちを使い、誰もがヒーローになれる『フェスティバトル』ですが、ユーザーにはどのように楽しんでほしいですか?
角田:人とガッツリ関わって遊ぶ対戦系のゲームはちょっと敬遠されがちな面があって、日本ではシングルプレイに比べるとメジャーなジャンルではないですよね。『フェスティバトル』で挑戦したいこととして、そのなかでもマスに開いていくというテーマもあるんです。できるだけ日々のなかで触れてもらいやすいようにするために、「フェスCh」を実装しているという側面もあります。運用していくなかでさまざまな面を磨いて、チューニングしていきたいですね。
浅沼:『フェスティバトル』はもっと気楽に楽しめていいゲームだと思うんです。ゲーム側から支えていかないといけないこともまだまだいっぱいありますが、「フェスCh」を見るだけでもいいし、サムネイルをこだわって作るだけでも“沼”になるような要素がたくさんあるんです。「それだけでも楽しいよ」ということをもっと発信して、いろいろなユーザーさんに気軽に参加していただけるとうれしいなと思っています。
これは個人的な考えなのですが、勝った負けただけで遊んでいると、どうしても勝てないときにしんどいじゃないですか。だからこそ、勝ち負けだけではなくて、「フェスCh」という革新的なシステムを利用してもらえるとうれしいですね。みんなこっそり覗いていたりはするんですけど(笑)、もっと気軽に配信したり、参加したりしてもらえたらなと思います。
あともうひとつ個人的な意見を言わせていただくと、ぜひ一度タブレットとコントローラーでプレイしてもらいたいです。モニターに出力する形でもいいですね。普段とは全然体感が違うゲームとして出力されますから、おすすめしたいです。スマートフォンだと「俯瞰でわちゃわちゃしている」という認識になりやすいと思うのですが、実は画角の広いタブレットやモニターでプレイすると、マップの奥の方まで見えることもあって、TPSのような視点でプレイしやすくなることがあるんです。かなり作り込まれているゲームですし、既存タイトルと比べても“かゆいところに手が届く”仕様なので、いろいろな環境で楽しんでいただくことによって、新しい発見があるんじゃないかと思っています。
ーー楽しみ方という意味では、「フェスCh」をもっと気軽に活用してほしいという思いもあるのではないでしょうか?
角田:対応端末であれば、本当に気軽に配信できますからね。最初は心理的な壁もあるかもしれないんですが、配信報酬をはじめゲームをプレイするうえでのメリットもありますから、少しでもやってみたい気持ちがあるのであれば、「フェスCh」をきっかけにやってみてほしいと思います。顔出しも必要なく、声だけで大丈夫ですから。視聴するユーザーさんも温かい方ばかりですし、初挑戦にちょうどいい機能なんです。
「フェスCh」は今後のアップデートで報酬として得られる経験値の増加なども計画していますので、“見て育てる”という選択肢を持っていただくこともできると思います。実際にバトルしたほうが育ちやすいというバランスは保ちつつ、もう少しゲームデザインに組み込むような形を作りたいですし、「フェスCh」は今後も調整していきます。
浅沼:「フェスCh」の一番いいところは、“見るだけで育つ”ということだと思います。ただ、それだけじゃなくて、視聴者が参加できるポイントが非常に多いことも魅力です。なんとなく見ていても「デスティニーチョイス」があれば「なにか始まったぞ」と気づくきっかけになってくれますし、普通のゲーム配信と比べて“関わっている感”を強く感じることができますからね。音声の読み上げも付いているので、ちょっとしたコメントでも配信者にとっては拾いやすいです。双方向のやり取りがぎゅっと詰まっているので、とにかく触ってみてほしいという思いです。
角田:もともと、配信自体のハードルは相当高いと考えていました。最も避けなければならない事態は、誰も配信していないということです。可能性としては全然、あり得ることでしたし、だからこそできる限りハードルを下げるための工夫を重ねてきました。今後も取り組みは続けていきたいです。
今後のアップデートでは公式配信用のチャンネルを用意したいです。いまは公式とユーザーさんが混ざってしまう状態なので、「マリオン@公式」を活用してどんどん公式配信をやっていけるように、整理していきたいと思っています。「フェスCh」は視聴者さんとの交流によって楽しんでいただくこともできますし、「マリオン@公式」をはじめとする運営側からコンテンツを提供することもできるシステムですからね。
ーーおふたりの立場から考える、『フェスティバトル』の未来像・理想像を教えてください。
角田:『フェスティバトル』はスマートフォンで手軽にプレイいただけるタイトルなのですが、一部のAndroid端末などには対応できていない現状もあり、PC版を含めてしっかり対応していきたいと思っています。PC版ならリッチな体験を気軽に味わうことができますし、キャラクターに愛着を持っていただき、ただのパーティーゲーム以上の体験をご提供することによって、「このキャラクターに投資してもいいな」と思っていただけるようなゲームを目指しています。まだ道半ばですので、その目標に向けてコツコツ積み上げていきたいなと思っています。
浅沼:オフラインイベントや交流の機会は増やしていきたいですね。ユーザーさんで大会を開催できるようにするというのもひとつです。対戦を軸としつつ、みんなで遊ぶ“場”を提供したいですし、きっかけになるような取り組みをもっと加速させていきたいですね。もちろん、ベースの部分でもっとやるべきことはあるので、どこかのタイミングでアクションを増やしていけるようにできればなと思っています。
ーーそうした理想の実現に向けてコロプラ社&MIXI社が邁進していくなかで、参考にしている企業や取り組みなどはありますか?
浅沼:「マリオン@公式」としては、SHARPさんのX運用ですね。本来、ゲームのほうがああいった踏み込み方をしていいと思うんです。でも、実際はどこも企業然としているというか、良くも悪くもピシッとしている。だからこそ、もっと踏み込みたいというイメージがあります。
それとは別に、MIXIはサッカーだとFC東京、バスケットボールだと千葉ジェッツのオフィシャルパートナーとなっていまして、彼らのようなスポーツチームも我々と同じようにお客様がいて初めてビジネスが成り立つ存在です。スポーツの場において、彼らがチームワークや勝負にどう向き合っているかというのは、対戦型ゲームの『フェスティバトル』にも通じるところがあると思います。
少し飛躍してしまいますが、アメリカのメジャーリーグってすごいじゃないですか。スタジアムのサイズも大きいですし、やっていることも段違い。ルールは同じ野球でも、その楽しませ方が違うんです。プロスポーツを支えるみなさんは世界中でいろいろな苦労をなされているんだなと思いますし、業界の方々がどう盛り上げているのか、参考事例としても非常に興味があります。
角田:いま挙げていただいた業界以外ですと、『フェスティバトル』にはキャラクターの衣装を変更する機能もありますので、ファッションブランドさんとも関われるかなと。また、“エンタメショー”でもある『フェスティバトル』ではバトル後にダンスを披露しますから、ダンス業界との関わりがあっても面白いのかなと思っています。
ーー気になる企業はまだまだありそうですね。
浅沼:ちょっと『フェスティバトル』とは方向性が違うかもしれませんが、ゲームという意味ではeスポーツの最先端を行っているRiot Gamesさんは、オフラインイベントの話をするうえで避けては通れないところだと思います。『リーグ・オブ・レジェンド』の世界大会である『League of Legends World Championships』はものすごい規模、ものすごい演出で行われますよね。
Riotさんの大会だと登場前に選手のムービーが流れているのがとても印象的です。日本での大会なら、渋谷を練り歩いて撮影し、チーム同士の因縁などについて語ったり……見ていて非常に楽しいなと思いますし、ショービジネスの原点に通ずるところがあるのかなと考えています。
ーーそれでは最後に、『フェスティバトル』をまだプレイしていない『白猫』『モンスト』の既存ユーザーに届けたいメッセージを、それぞれお願いします。
角田:『フェスティバトル』は非常にリッチに『白猫』や『モンスト』キャラクターを再現しています。アクションのたびによく動き、よく喋ります。キャラクターが好きであれば、見るだけでも間違いなく満足していただけるくらいのゲームになっています。対戦ゲームが苦手でも、まずはキャラクターを入口にして触ってみてもらえたらうれしいですね。
浅沼:『モンスト』のキャラクターがフル頭身の3Dで出るというのは、ほかのゲームにはない唯一の魅力です。対戦のハードルが低いですし、それにくわえて「フェスCh」ではそもそも対戦をしなくてもゲームに浸れます。この組み合わせは非常に新しい体験となっていますので、「負けたくない!」という思いの強い方でも、ぜひ1回触ってもらえると、新しい世界が広がっているんじゃないかと思います。
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