Nintendo Switchを“いま”買うのはアリ? 次世代機直前…こんな人たちは購入すべき

 今年7月、Nintendo Switchは任天堂の家庭用ゲーム機として最長の据え置きとなった。これまでこの記録を保持していたのは、ファミリーコンピュータの2686日間。Switchは2017年3月3日のリリースから2014年の7月11日の2687日でこれを抜き、現在も記録を更新中だ。

 そんなSwitchだが、以前から次世代機(任天堂はNintendo Switchの後継機、と表現)の噂は絶えない。その一方で、気になるSwitchの新作は今後もリリースされること等から、このタイミングでSwitchの購入を迷っている人も少なくないだろう。

 そこで本稿では、次世代機に関するすでに出ている情報をまとめつつ、このタイミングでSwitchを購入するのはアリなのかを考えていきたい。

次世代機の情報は「今年発表」

 どのようなハードになるか、発売時期はいつになるかなど、すべてが未知数の次世代機だが、今年2月に行われたオンライン記者会見で任天堂社長の古川俊太郎氏が「24年もSwitchを主軸にビジネスを続けていく」と語っていたことや、複数メディアの報道から、2025年の第1四半期に発売されるのではないかと噂されている。少なくとも、2024年の年末商戦期に発売される可能性は低そうだ。

 なお、任天堂は次世代機について、今期の間になんらかの形でアナウンスを行うと明らかにしている。となると、年内のNintendo Directで発表される可能性が高いのではないだろうか。次回のNintendo Directは9月の配信が予想され、このタイミングで次世代機が発表されるのか、期待は高まるばかりだ。

 任天堂の株主総会で行われた質疑応答では、今後の取り組みについていくつか触れられていた。こちらも簡単に紹介しておこう。新ハードの転売対策に関する質問には、「法令の許す範囲内で何らかの対策ができないか検討を進めている」とのことで、現時点では半導体等の部品の供給不足でハードの生産に影響が出ることは想定していないとした。

 また、AIの活用に関する質問には「ゲーム開発とAI技術はもともと近い関係にあったと考えている」「一方で、知的財産権に関する問題等も有していると認識している」とし、技術の発展には柔軟に対応しつつ、技術だけでは生み出すことのできない価値を生み出していく姿勢を示した。

 任天堂のハードは、これまでのゲームとは異なった「遊び」ができる革新的なものが多いだけに、次世代機がどのような体験を提供してくれるかは気になるところだ。VRやAR、生成AIなどの技術を本格的に取り入れるのか、Switchでは物足りないという声も少なくなかったグラフィック面は強化されるのか、我々が予想もしなかった新しいなにかを打ち出してくるのかetc……期待は高まるばかりだが、こればかりは公式からの発表を待つしかないだろう。

このタイミングでSwitchを購入するかは「やりたいゲームがあるか」

 このように、次世代機のリリースへの期待が高まる一方で、Switchをいま購入してもいいものか迷っている人もいるだろう。結論から言ってしまえば、いまSwitchを買うのは「やりたいゲームがあるならアリ」だと筆者は考えている。新型機のリリースまではまだ少しばかり時間がかかりそうなことや、Switchと新型機の間でソフトの互換性があるのか不明なことなどを踏まえても、いまやりたいゲームがあれば、我慢するよりも購入して楽しんだ方がいいだろう。

 参考までに、今後Switchで発売されるソフトのなかから、いくつか注目タイトルを挙げておこう。今年9月26日にはゼルダ姫を主人公にした『ゼルダの伝説 知恵のかりもの』が、10月17日にはシリーズ最大ボリュームのパーティが皆で楽しめる『スーパーマリオパーティジャンボリー』、11月7日には「マリオ&ルイージRPG」シリーズ9年ぶりとなる完全新作『マリオ&ルイージRPGブラザーシップ』といった任天堂の人気キャラクター・シリーズの作品がそれぞれ発売される。また、2025年には『メトロイドプライム4 ビヨンド』や『Pokémon LEGENDS Z-A』といったビッグタイトルもリリースされるので、こうした作品をプレイするためにいまからSwitchを購入するのもアリな選択だ。

 Switchでは、『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド/ティアーズオブキングダム』『スーパーマリオブラザーズ ワンダー』『あつまれ どうぶつの森』といった人気作品や、運動不足の救世主『リングフィット アドベンチャー』、アニメ化された『天穂のサクナヒメ』など、すでに発売されているタイトルも名作揃いだ。個人的には、「ゼルダの伝説」シリーズは両作品ともゲーマーならばぜひプレイしてほしい、ゲーム史に残るレベルのオススメタイトルだ。

 また、「Nintendo Switch Online」に加入することで、ファミコンやスーパーファミコン、ゲームボーイのタイトルをプレイすることができる。追加パックに加入すれば、NINTENDO 64やゲームボーイアドバンスのタイトルも遊ぶことが可能。64ならば「ゴールデンアイ 007」、アドバンスなら「ポケモン不思議のダンジョン 赤の救助隊」など、懐かしの作品も配信されているので、これらを遊びたいという人にもオススメだ。

現在は品薄状態も解消。比較的手頃な値段で購入もできる

 かつては新型コロナの影響による巣ごもり需要や、半導体などの部品不足による品薄で価格が高騰していたSwitchだが、現在は充分な供給があり、手頃な値段で購入することが可能だ。本稿を執筆している8月時点では、有機ELモデル、通常モデル、Switch Light共に、問題なく定価での購入が可能だ。中古市場でも大きな乱高下はない。Amazonの新品価格・中古価格は税込みで有機ELモデル(37,931→28,500円)通常モデル(32,970→20,980円)、Switch Light(21,970→14,995円)となっている。これからプレイするという人は、手頃なSwitch Lightを購入するのがオススメだ(価格は新品→中古)。

 なお、Switchの価格は後継機の情報が出た後に値下げされる可能性がある。しかし、これまでSwitchは本体価格を一度も値下げしていないハードなので、実際に値下げが行われるか、されるとしてどの程度まで下がるかは未知数だ。もっとも、在庫を抱えたくない量販店は割引等を行う可能性が高く、中古市場にもSwitchが出回りやすくなるので、いまよりもSwitchを安く買える機会は増えそうだ。

 当然だが、いつ来るかわからない値下げを待っている間は、プレイしたいゲームで遊べない。「時は金なり」ではないが、我慢すればするほど、やりたいゲームをプレイできる時間は減ってしまう。

 ともあれ、最終的には自分のお財布事情と相談して、納得いく判断をしていただければと思う。本記事が考えをまとめる際の参考になれば幸いだ。

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