令和ロマンくるまも“コンビ以外”で動画投稿 芸人のユニット系YouTubeチャンネルがアツい!

 普段はコンビやトリオとして活動しているお笑い芸人が、その活動を離れ、ほかの芸人とYouTubeチャンネルを始めるケースが増えている。

 コンビやトリオでのYouTubeは完全に「仕事」として行っている芸人が多いなか、仲良しの芸人とのチャンネルは良い意味で「趣味」のものが多い。そしてどのチャンネルにも共通するのが、良い意味で「誰かに見せる」という意識がまったく感じられないということだ。ほとんど編集が入っていない長尺撮って出しのものが多く、間(ま)を極限まで削ってオイシイところだけを提供するいまのYouTubeのトレンドとは真逆を行っているのだが、そのユルさにハマるお笑いファンが続出しているという。そこで今回は、コンビ以外のYouTube活動を行っている数組の芸人をピックアップし、その不思議な魅力を紐解きたい。

 まず始めに紹介したいのが、令和ロマンの高比良くるまと、9番街レトロの京極風斗が運営しているYouTubeチャンネル「黙って食べれん」だ。

良い肉で黙れん。

 不定期で更新されており「9番街レトロ京極と、令和ロマンくるまが、ご飯を食べるんだ。黙って食べられるといいけど…。」の概要欄に記載されている通り、気になったご飯をダラダラと喋りながら食べるだけなのだが、その最大の特徴はカットを使わず「早送り」の手法を取っているという点。聞きどころがないトークや盛り上がっていない部分はバッサリと切って次の場面とつなぎ合わせるのがセオリーだが、「黙って食べれん」はあえて早送りをすることによって2人の醸し出す空気感が途切れることなく視聴者は動画に没入することができる。例えば、同じタイミングで自分も食事を摂ることによって、まるで一緒に食べているかのような錯覚に陥ってしまう。

 抜群の語彙力を持つくるまと、どこまでも自由奔放な京極、「天才」と称されることもある2人だが、このチャンネルでは等身大の20代後半男同士の会話が繰り広げられており、まるでプライベートを覗き見しているような自然さに「男2人がただ飯食ってるだけの動画でなんでこんなに心が落ち着くんだろう…」と、ファンの癒やしになってる。

 また、9番街レトロ、令和ロマンと共に神保町よしもと漫才劇場で「お抹茶煎じ隊」というユニットを組んでいたナイチンゲールダンスのヤスが、5月に新しくレ・ヴァンというコンビを組んだ元コウテイ・九条ジョーと始めたYouTubeチャンネル「ヤスと九条」も非常に癒やされる! と話題だ。

【シルバニアファミリー】ヤスと九条、キャラ崩壊

 記念すべき1本目にアップされた2人がシルバニアファミリーで無邪気に遊んでいるだけの動画は「イケてる兄ちゃん達がシルバニアを愛でる姿からしか摂取できない栄養がある」とお笑いファンの理性を崩壊させた。このチャンネルの魅力は「距離感」だ。九条が先輩、ヤスが後輩なのだが、年齢はほぼ同い年という芸人ならではの特殊な関係性がとても微笑ましい。後輩として気を使いつつブッこむところは容赦なくブッこむヤスと、その全てを受け止めつつ優しく包む九条。尖っているイメージがあった2人の茶目っ気ある一面を存分に味わうことができる。

関連記事