令和のネタを昭和のテレビが放送? アナクロ系YouTubeのリアルすぎるタイムスリップ映像

ユーモア溢れる令和ネタ

 また、雰囲気は完璧に昭和でありながら令和のネタを取り入れているところも、動画を見やすくしているギミックのひとつだろう。たとえば2023年9月23日に投稿された「【創作】「ひき肉です」の挨拶考えたの30年前のリポーター説」という動画は、2023年大ブレイクを果たした中学生YouTubeグループ・ちょんまげ小僧の挨拶「ひき肉です」を、リポーターが披露するという内容になっている。

【創作】「ひき肉です」の挨拶考えたの30年前のリポーター説

 中継リポーターが突如「ひき肉です」を披露し、スタジオの男性アナウンサーと女性アナウンサーが戸惑うという流れなのだが、「なんやねんそれ」「変なことするからや」というアナウンサーの関西弁のトーンや、画質、テロップなどが昭和そのものクオリティとなっている。視聴者も、きっとこの時代に「ひき肉です」という挨拶が生まれたらこんな感じなんだろうなと、なんの違和感もなく思わせるほどのリアルさだ。

タイムスリップがバレる瞬間(FULL)

 2022年5月22日に投稿された「タイムスリップがバレる瞬間(FULL)」は、3DCGフリーソフトBlenderの解説を行う男性が写しだされている。ソフト自体は現代のものだが、詰め寄るマスコミ、解説している男性の風貌、ブラウン管テレビなどが昭和であることを成立させている。最後にはユーモアたっぷりのオチが用意されているので、ぜひ最後まで見てみてほしい。

 最近は、丸山礼や友近といったタレントをゲストに迎えた動画も投稿。現代のタレントが写ると昭和感が薄れてしまうのではないかと感じるかもしれないが、2人ともまったく違うアプローチで見事昭和の世界に没入している。このリアルさには視聴者からも「本当にすごいな」と驚きの声も集まっている。

時空を乱しまくる丸山礼

 『フェイクドキュメンタリー「Q」』や『イシナガキクエを探しています』などさまざまなモキュメンタリー作品が話題になるなか、本チャンネルもモキュメンタリーの要素も含みつつ、ひと味違った魅力を放っている。まだまだ可能性を秘めているYouTubeチャンネル・フィルムエスト。時代が交差する不思議な体験を手軽に楽しむことができるので、ぜひ視聴してみてほしい。

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