武尊と同じK-1で活躍し、現在は総合格闘技に転向している平本蓮も、ロッタンとの試合が流れてしまったことによる武尊の精神的な動揺に対して言及。

　さらにタイのルンピニー・スタジアムで行われたロッタンVSスーパレック戦を観戦していることもあり、「ロッタンとの試合を観たけど、スーパーレックが勝ってるわけだし、カードとして昇格したと思う。スーパーレックとの試合のほうがスリリング。体もロッタンよりデカいし、馬力もある」と、試合そのものの面白みが増したとコメント。「ロッタンも武尊選手も前に出てプレッシャー掛けて闘いたいタイプだけど、苦手ではなさそう」とスーパーレックの実力を評価しつつ、勝敗は「武尊選手が勝つんじゃないかな」と予想。武尊に対しては「ここぞというときに作ってくる人だと思う。ただ『THE MATCH 2022』のときみたいに、勝ちを考えすぎると詰まっちゃう部分がある。楽しんで、なにも抱え込まずに戦ってほしい」とエールを送った。

　武尊とは「普段はそこまで交流がない」としながらも、「競技者としてトップを目指しているのは魅力的」と称賛。「心が弱いのかなって思うことあるので、『どうにかなるでしょ』というのを常に心に持って、考えすぎないで。なるようになる」と、まずは精神面へのアドバイスを送った。

　スーパーレックについては「何回か映像を観て、強い選手だなとは思う。ただ、体重をあんまり作ってこないですよね（笑）」と釘を指しつつ、「相性はいいんじゃないですかね。武尊くんはガチャガチャ攻めていくタイプ。スーパーレックは技術があるというけど、ヒジとかヒザが多い。今回はキックルールなので、それがあまり役にたたない。だから武尊くん有利じゃないかなと思います」と予想する。「スーパーレックはそこまでパンチは上手くないけど、蹴りが重いので、そこをどうやって崩していくかですね。いつもどおりのバチバチの試合をみたいなと思っている」と期待感を高めた。

　日本のキックボクシング界のレジェンドであり、今回のABEMA中継では解説席に座る魔裟斗は、スーパーレックについて「ロッタンより強豪なんじゃないかな。まわりの格闘技関係者に聞いても『スーパーレックはヤバい、強い』とみんな言っている。いい仕上がりだし、完成度の高い選手」と高評価。

　今回の試合では「パンチで勝負するつもりだろうな」という気がしました。スーパーレックは、ムエタイルールでやるとほぼヒジの選手。キックルールだとヒジがないので、ヒザ、ハイキック、ローキックの選手になる」とスタイルのチェンジを予測。「蹴りがすごいという評価だけど、僕が見た感じ、右ストレートも強い。細かく小さく打つボクサーのようなパンチではないけど、ムエタイ特有の一発一発強く打つパンチ。あの右をもらったら危ないぞという気はしますね」と、パンチへの警戒を強めた。

　相性については「ロッタンならなにも考えなくても噛み合う。スーパーレックは武尊からすると距離が遠い。その距離を潰してインファイトに持ち込めるか。ただ、スーパーレックはヒザ蹴りが得意なんですよ。だから武尊には鋼鉄のボディを作れ」と、被弾しても耐え抜く体と根性に仕上げることを厳命。「武尊のパンチは一発がある。5ラウンドのなかに必ずワンチャンスがくるので、そこで終わらすくらいの気持ちで勝負してもいい」としたうえで、「勝負は後半だと思う」と断言した。

　各選手のコメントで指摘された試合のポイントは「距離感」。スーパーレックの攻撃をかいくぐり、武尊が距離を詰められるかどうか。そして、後半のラウンドに持ち込まれた場合、スタミナとテクニックの勝負になりそうだ。まるでなにかに導かれるように決まった、予測不能な世紀の一戦は、ABEMA PPV ONLINE LIVEで国内独占生中継される。