加藤純一、ニコ生等の古参勢を集結させ“オワコン大会議”を開催 「天下をとるつもりはある」攻めの生き残り術を語る

 7月3週目、加藤純一が「オワコン大会議」と題した動画を公開した。インターネット黎明期に活躍した配信者3人を迎え、全盛期や現在、今後について語った。今回はこの動画から、年齢の考え方や、配信者たちにとって継続することの重要性を考えてみたい。

オワコン大会議

 2009年7月にニコニコ動画でゲーム実況を開始し、ゲーム実況者として第一線を走り続けている加藤純一。最近は持ち前の企画力とプロデュース力を活かした実写動画も人気で、幅広い視聴者から支持を集めている。今回の「オワコン大会議」には、かつて凄まじい人気を誇った配信者である蛇足、マックスむらい、横山緑がゲストとして出演した。

 現在46歳の蛇足は、2008年にニコニコ動画に「歌ってみた」動画の投稿を開始し、2009年に歌い手のclearとコラボした動画がニコニコ動画の歌ってみたカテゴリで殿堂入りしたストリーマーだ。2011年には人気歌い手によるユニットでメジャーデビューを飾り、2013年にはテレビアニメのテーマ曲を複数担当するなど、絶大な人気を得ていた人物だ。

 実業家兼YouTuberのマックスむらいは、2008年にiPhoneアプリ専門サイトを立ち上げると、その界隈の専門家としてテレビ番組から引っ張りだこに。2012年に「パズル&ドラゴンズ(以降、パズドラ)」の発売を機にパズドラの記事を多数執筆し、平日の昼間にもかかわらず、ニコニコ動画で配信された「パズドラ攻略放送」が視聴者数16万人を記録。その後、Googleからのオファーを受けYouTubeでチャンネルを開設するなど、当時桁違いの人気を誇っていた。

 インターネットコメディアンの横山緑は、2009年3月にニコニコ生放送で「暗黒放送」というコミュニティをスタートし、2011年にはニコ生でNo.1アクティブ数を誇る大人気配信者へと昇り詰めた人物だ。2018年には政治家デビューし、さらに人気に火がついた横山だが、「確かに(人気は)落ちた」と、以前に比べ人気には陰りが見えている。

 今でも一定の人気を保っている3名のゲストだが、そもそもなぜ加藤はこの3人を集め、「オワコン会議」を開催したのか。加藤は企画の経緯について、「自分がその(オワコン)過渡期にいる」という自覚があったからだと話す。「まだまだ若者と競い合いたい」一方で、「新しいスターを見てみたい」という気持ちの間で揺れ動いており、すいもあまいも経験した3人から話を聞きたかったというわけだ。

 今回の動画には、現在46歳の横山が「歳とるとエネルギーがなくなる」「配信の意欲はあるんだけど、体力が追いつかない」と嘆くシーンがある。しかし、またトップに返り咲く意欲は3人とも尽きていないようだ。

 マックスむらいは「もう1回、何かやりたい。継続がすべて」と述べ、オワコンと言われても忘れられないように動画の投稿を続けていることを告白。蛇足が「いつでも天下を取るつもりはある」と発言すると、横山も「守りに入っちゃいけない。犯罪にあたること以外はどんどん発言していく」と、攻めの姿勢を見せた。横山については、「何歳になっても、ジジイになっても配信をやりたい」と、尽きることのない意欲を伝えてくれた。

 アラフォー、アラフィフ配信者3名の言葉から、配信者に必要な確固たるものは「継続」と「貪欲さ」ということがわかる。長く活動するうえで、年齢を重ねることは避けられない。20代の配信者たちのような体を張る企画は減っていくだろうが、人気絶頂期を過ぎてもなおネットで生き続けるためには、いくつになっても発信を続け、トップを目指す貪欲な気持ちでいることが、大事な要素のようだ。

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