Twitter、一連のAPI制限について公式声明を発表 「利用者、広告主への影響は小さい」

 7月2日からツイートの読み込みに関するAPI制限を設けたTwitter。同社のCEO・Linda Yaccarinoおよびオフィシャルより公式に声明が発表された。

 Linda氏は「Twitterというプラットフォームの持続的な強化のためには、ときに大きな行動を起こす必要がある」と説明。「この決断は必要なことであり、継続していく」と投稿した。Twitter Businessのページでは、より詳細に制限を設けた理由について解説した。

私たちのユーザーベースの信頼性を確保するために、私たちはプラットフォームからスパムやボットを除去するために時には大変厳しい措置を講じる必要があります。今回私たちは一時的にTwitterの利用を制限し、プラットフォームに害を及ぼしているボットやその他の悪質な行為を働いている者を検出して排除することに致しました。事前に告知を行えなかった理由は、このような措置について事前に告知を行えば、悪質業者は検知を逃れるために行動を変えることができるからです。

措置の概要と致しましては、私たちはこれらのアカウントが
1)AIモデルを構築するために人々の公開されているTwitter上のデータをスクレイピングすること2)様々な方法でプラットフォーム上の人々や会話を操作することを防ぐために、対応措置に取り組んでいます。

現在のところ、この制限はプラットフォームを使用している人々のごく一部に影響を及ぼしており、作業が完了次第、最新情報を提供する予定です。私たちのお客様に関しまして申し上げますと、広告への影響は最小限です。

一連のスパムやボットへの対策は永続的な取組であり、完了することはありませんが、私たちはこの取組を通して、Twitterを皆様にとってより良い場所にすることに深くコミットしています。

ほんの一瞬でも、スピードアップのために速度を落とさなければならないこともあります。

ご理解を賜りますよう、何卒よろしくお願い致します。

(参考:https://business.twitter.com/ja/blog/update-on-twitters-limited-usage.html

 ここからはあくまでも推測でしかないが、本日、ゲーム「アイドルマスター」シリーズに関連する一部の作品公式Twitterアカウントが消失する現象が報告された。現在は復旧しているが、一連の対策に巻き込まれた可能性は否定できないだろう。また、アニメ『機動戦士ガンダム 水星の魔女』は最終回の放映タイミングに合わせたハッシュタグ施策もおこなったが、こちらもAPI制限の影響をもろに受けた格好だ。

 同社は「ユーザーや広告主への影響は小さい」としているが、イーロン・マスク氏が規制内容を発表したツイートが歴代最高インプレッションを記録するなど、詭弁のようにも思える。

 先だって報じたように、Twitter連携機能においてはすでに複数社が今後廃止する方針を発表している。一連の対策が「永続的な取り組み」であることや、直近のTwitterを取り巻く状況を鑑みると、今後他サービスへの離脱を検討する企業が増える可能性は高そうだ。

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