ASUS(エイスース)の語源は「ペガサス」からって知ってた? 世界屈指のPCメーカーのトリビアを台湾本社で調べてきた!

薄さへの挑戦を支える、たゆまぬデザイン思考

[ASUS公式サイトより]

 新製品発表会では、ASUS会長のJonney Shih(ジョニー・シー)が冒頭の挨拶を行った。氏いわく「最もシームレスかつ楽しめるデジタル体験を生み出すことに努めてきた。それらはユーザーに力を与え、2020年にパンデミックが起きたときも当社のテクノロジーがユーザーにどう役立てるか考えてきた」とのこと。ちなみに発表会後、グローバル向けのオンライン発表会「THINCREDIBLE」が配信されている。今回のツアーの発表会とは別のものだ。

 incredible(信じられない)+thin(薄い)という発表会タイトルは、なんともASUSらしい。

 こちらは新製品である『ASUS Zenbook S 13 OLED』の分解パーツ展示。今回発表されたモデルの中でも薄さとスペックのバランスが絶妙な売出しモデルで、ASUSの設計思想がもっとも体現されている一台といえるだろう。

 こちらはデザインスケッチの紹介。ひとつの製品が生まれるまでには様々なアイディアと試行錯誤がある。

 3Dプリンターを使ったプロトタイプの制作。右側の丸いパーツは薄型ファンの試作機だろう。ファンはPCを冷却させる重要なパーツで、ファンの羽を薄型化させれば羽根の枚数を増やしたり空気の通り道を増やすことができる。効果的に冷却できればさらにパワフルな演算が可能となり、PCそのもののスペックも向上するわけだ。

 サスティナビリティは、近年どの業態においても重要な要素だ。ASUSではバッテリーの共有化やパーツのモジュール化を行うことで、製品寿命の増加や廃棄物低減を実践している。Ocean-Bound Plastics(OBP、海岸から約50km以内の内陸部に廃棄されているプラスチック)の活用にも積極的だ。

「Zenbook」シリーズのエンジニアリングを表現した展示物。工芸品のような美しさがある。

 今回のツアーでは、本社内にある品質チェックセンター(QTC)の見学もさせていただいた。写真撮影は不可だったため、以下は広報からいただいた写真となる。

 こちらはPCの振動をテストしている。長時間ランダムに揺らし続けても動作や画面表示に影響がないかを確認するためのものだ。

 キーボード部分をねじる、ひねりテスト。落下テストなども行っているが、どちらも持ち歩く機会=落下の可能性があるノートPCにとっては重要な耐久性。

 周辺機器の挿抜耐久テストも行われていた。地味な要素かもしれないが、USB端子は何度も抜き差しする部分なので、意外と耐久性が求められている。

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