ストリーマー『RUST』が本日スタート 寝不足になる視聴者続出の“大人気フォーマット”が持つ魅力とは?

 サバイバルゲームの金字塔『RUST』をご存知だろうか。その高い自由度で多くのサンドボックスゲーマーたちを虜にした名作タイトル。『Minecraft』や『DayZ』などと同様に素寒貧の状態から素材を集め、建築やクラフトを駆使して生存することが目的のゲームだ。

 アーリーアクセスから10年、正式版の発売から5年を迎えた『RUST』が国内のトレンドに浮上することとなったきっかけといえば、ストリーマーサーバーの存在だろう。本稿では本日19時より開始された、ゲーミングコミュニティ「VAULTROOM」とプロゲーミングチーム「Crazy Raccoon」がタッグを組んで開催する『VCR RUST』、そしてストリーマーサーバーというコンテンツが抱える魅力について、簡単にではあるが紹介したい。

『RUST』のゲーム配信、なぜ盛況? 100名以上のストリーマーが織りなす奇想天外な人間ドラマに注目

サバイバルゲーム『RUST』の国内シーンに追い風が吹いている。と言うのも、有名ストリーマー勢がこぞって同作をプレイし、笑いあり涙…

 今回のストリーマー『RUST』も、過去開催の例に漏れずその参加メンバーは多岐にわたる。SHAKA、k4sen、関優太といったストリーマー界隈の重鎮から、「ぶいすぽっ!」所属の白波らむねや、にじさんじ所属・葛葉、桜凛月などのVTuberたち、そしてゲーム実況グループ・三人称のドンピシャ、ぺちゃんこ、鉄塔のほか、パチンコ実践チャンネル「スロパチステーション」の演者として活躍するれんじろうなど、幅広い界隈のクリエイター・ストリーマーが勢揃いだ。

 このストリーマーサーバー形式の魅力といえば、なんといっても普段交わらない界隈の配信者同士が交流することによって起きる化学反応だろう。タイトルこそ異なるが、魔界ノりりむと関優太、ボドカという異色の組み合わせが生まれた『ARK: Survival Evolved』などは良い例だ。こうした初対面同士の交流、関係性の変化を楽しむ文化は、『CRカップ』や『VTuber最協決定戦』などで初めてチームを組み、共に優勝を目指すうちに生まれる連帯感や絆を楽しむことと近いものがある。

 前回開催されたストリーマー『RUST』では、2022年4月に開催された『VTuber最協決定戦』でチームを組んだ「しらんでぇ」の3人、白雪レイド・樋口楓・藍沢エマが共に行動するなど、大会後の“ロス”、この例で言えば「しらんでぇロス」を埋めてくれることもある。ちょうどつい先日『VTuber最協決定戦』が終了したばかりということもあり、そこで芽生えた関係性を今回のストリーマー『RUST』で垣間見ることもあるかもしれない。

 また、『RUST』はその自由度の高さから参加者によるロールプレイ、そこから派生して生まれるミームも見どころ。有名どころでいえばobo・k4senを中心としてサーバー全体に「おいす」ブームを巻き起こした「おいすタクシー」などは、もはやストリーマーの内輪ネタに留まらず視聴者同士、あるいは直接知らなくとも「友だちが口癖のように使っていた」といった理由でゲーマー界隈に侵食していった。余談だが、筆者も『VALORANT』のランクマッチで挨拶をしたら3人から「おいすおいすおいす」と返され、「めちゃくちゃ流行してる……!」と驚いた記憶がある。

 これまでに開催されたストリーマー『RUST』を見ていた方であれば、ギャンブルに関連する動画を多数目にした方も多いだろう。ゲーム内でアイテムや武器の購入などさまざまな取引に利用する「スクラップ」を賭け金に設定し、ルーレットに挑戦することができるのだが、この魅力に取り憑かれて破滅した配信者も多数。今回の参加メンバーには本職のギャンブラー・れんじろうも名を連ねているということで、このあたりも要注目だ。

 普段交わる機会の少ない配信者同士の交流や、「おいすタクシー」を始めとしたロールプレイから派生するミーム、それぞれの個性を活かした多彩な遊び方など、多彩な魅力を備えるストリーマー『RUST』。もちろん、ここで紹介したものはあくまでも氷山の一角。各配信者の視点にフォーカスすれば、まさに十人十色のストーリーが存在する。

 今回のストリーマー『RUST』ではどんなエピソードが生まれ、そしてストリーマー界隈やゲームコミュニティに波及していくのだろうか。個人的には『RUST』のイベントが開催されるたびに暴君として暴れまわるSHAKAのプレイが気になるところ。そのほかの配信者の視点も追うために、寝不足の日々となりそうだ。

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