羽谷勝太が語る「あめんぼぷらす」と俳優活動の相互関係 YouTubeでコメディ系コントが流行する理由は?

――では、動画制作の企画から撮影までの流れを教えてください。

羽谷:いまはもう、編集は違う人にお願いして3人で動いています。あと、撮影当日までにテーマに合わせてスタジオを作り上げたり、買い出しをしたりといったAD的な仕事も僕がやっていたんですが、俳優業との両立が難しくなったので、学生の子にお願いしています。なので流れとしては、動画撮影の1週間ぐらい前におまつが脚本をグループLINEに送ってくれるので、撮影に必要なものをADの子が当日までに揃えて撮影、という感じですね。

――撮影現場はどんな雰囲気ですか?

羽谷:おもしろいですよー。ただ、ルーティン動画の場合、撮影時間が超長いんですよ。だから、「あー、しんど!」と思うこともたまにあって。そういうときは、めちゃくちゃしゃべってグダってます(笑)。

――あめんぼぷらすの動画の特徴のひとつに、「だる」「うそだろぉ~?」などの効果音がありますが、挟み込むタイミングが絶妙ですよね。

羽谷:僕らの動画では“間”を大事にしているんですけど。自分が演技をするときにも、“間”のとり方をすごく意識します。僕、普段は分析するタイプではないんですけど、お芝居に関してはすごく分析するんですよ。最近では自分で探してきた脚本を読解し、そしてカラオケに篭って自分がお芝居してる姿を録画しています。それを見ながら「このときの表情、ちょっとちゃうな」って研究したりとか。お芝居を勉強すればするほど奥が深すぎて今は勉強の鬼になっています。

――動画を撮る際は、指導の方が入っているんですか?

羽谷:基本的には独学です。自分的には、YouTubeでの動画撮影を通して実践を積んでいるつもりだったんですけど。本格的に俳優活動を始めることになって、去年、『アオアシ』という舞台に出演させてもらったとき、共演者のレベルに全然達していない自分がいたんです。台本を読む力、自分で考えたことを実現するための声や体の動き、何もかもが力不足で。このままではダメだと思って猛勉強を始め、ボイトレにも通うようになりました。

――自分のお芝居を分析して、以前と変化を感じる部分は?

羽谷:一番は、台本を読み解く力がついたことですね。そのうえで、頭で考えた自分の演技計画がしっかり動きとして出せるようになり、相手の俳優の動きも見て受け取れるようになりました。あと、役者として一番大事なのは日常だと思うようになりました。脚本に描かれることは日常と隣り合わせだと感じることが多いので、日々の生活を大切にしなければいけないなって。

――役者としての目標を教えてください。

羽谷:もちろん賞をとりたいとか、主演を務めたいという目標はあります。でも一番は、見ている人に楽しんでもらいたいということですね。クラスのみんなを笑わせたいと思っていた小学生のころから、そこは変わらないのかなって。あとは、おまつの作家活動、僕の俳優活動をそれぞれががんばることで、あめんぼぷらすに還元できたらいいなと思います。

――ご自身では、役者の活動がどういった点であめんぼぷらすに還元できると思いますか?

羽谷:ドラマや映画の現場で培われた演技力が、あめんぼぷらすの動画に活かされるとか。テレビドラマや映画で僕を見て興味を持ってくれた人が、あめんぼぷらすの動画を見にきてくれたりとか。そういう形も増えたらいいなと思います。

――ファン層の拡大につながると。

羽谷:そうですね。

関連記事