ヤマハからステージキーボードの新シリーズ「CK」モデルが登場 ライブ演奏向けに軽量化も豊富な機能が魅力
3月14日、ヤマハ株式会社はステージキーボードの新製品オンライン記者発表会を行った。
これまでもヤマハは高品位なピアノサウンドが特長のステージピアノ「CP」シリーズや、オルガン、FM音源などを搭載したステージキーボード「YC」シリーズなど、ライブパフォーマンス向け鍵盤楽器を発売し、多くのステージで使用されてきた。
そんなヤマハが今回発表したのは、「CP」シリーズと「YC」シリーズのエッセンスを受け継いだ新たなシリーズのステージキーボード「CKシリーズ」。この日登場したのはキーボードタッチの鍵盤を搭載した61鍵モデル『CK61』アコースティックピアノのタッチを再現した鍵盤を搭載した88鍵モデル『CK88』の2モデルだ。
「CK」シリーズはバンドミュージックで活躍する音色を363種類搭載。コンサートグランドピアノ『CFX』『S700』をはじめとするアコースティックピアノ、エレクトリックピアノやオルガンサウンドはもちろん、ストリングやブラス、ギターなど幅広いサウンドが揃っている。搭載されている音色はそのまま使用するだけでなく、複数の音色を組み合わせたり、エディットをくわえたりすることで、より本格的なサウンドを生み出すことも可能だ。
演奏を妨げない直観的な操作性も魅力で、ライブでの使用頻度が高い機能やコントローラーはフロントパネル上にすべて配置されているほか、ユーザーインターフェイスにはひとつのコントローラーにひとつの機能を割り当てる「One-to-One」スタイルが採用されている。
膨大な音色もカテゴリボタンによって探しやすくなっており、複数の音色を組み合わせる際の音量調整も3つのボリュームスライダーやON/OFFボタンによって自由自在だ。作った音色は「ライブセットサウンド」として最大160種類まで本体メモリーに保存することができ、8つのボタンで瞬時に呼び出すことができるため、短時間で音色を変更させる必要があるライブパフォーマンスなどの現場で大いに活躍するだろう。
さらに、「CK」シリーズは様々な使用シチュエーションにも柔軟に対応している。マイクや外部機器を接続できるA/D Inputにはゲート、EQ、専用エフェクターが備わっているため、ミキサー不要で弾き語りをすることも可能。オーディオファイルの割り当て機能やBluetoothオーディオ機能も備えられているため、音源を流しながらの演奏も簡単にできるようになっている。
また、ヤマハのステージキーボードとしては初めてステレオスピーカーを内蔵しており、外部スピーカーがなくともコンパクトなスタイルで演奏することができる。AC電源だけでなく電池駆動にも対応しているため、ケーブルレスでの使用も可能だ。
デザインの面においても、スピーカーが内蔵していることが分かりにくいスタイリッシュな見た目で、61鍵モデルの『CK61』で5.6kg、88鍵モデルの『CK88』でも13.1kgと、従来のシリーズよりも軽量に抑えられていることも嬉しい点だろう。別売りのオプション品として、キャスター付きソフトケース「SC-DE88」とバックパックタイプソフトケース「SC-DE61」も用意されている。
今回の発表でラインナップに加わった「CK」シリーズはどちらも3月17日より発売される。ライブパフォーマンスに向いたさまざまな改良がおこなわれた本シリーズは、今後さまざまなアーティストの現場で姿を見ることができるかもしれない。