卓越した技術で壊れた物を修理する人気YouTuber なぜレストアが人気を集めるのか

 壊れた物を卓越した技術で復活させるレストア動画は、国内外を問わず、YouTubeで人気ジャンルの1つだ。国内では、パソコンを自作したりジャンク品を修理・改造したりする動画を投稿する、DIY好きの人気YouTuberがいるので今回紹介したい。そのチャンネル名は「熊五郎お兄さんのDIY」で、チャンネル登録者数は26.9万人を誇る。

【無反応】電源が入らないPSPを修理してみた

 レストア系動画の投稿者に多いが、熊五郎お兄さんのDIY(以下:熊五郎お兄さん)は顔出しせず、ナレーションつきで、手元の修理の過程を撮影するスタイルだ。熊五郎お兄さんは30分程度の長尺動画の中で、さまざまな工具を用い、優れた技術で壊れた物を直していく。たとえば、2022年12月31日投稿の動画「【無反応】電源が入らないPSPを修理してみた」では、電源が入らずそのままでは使えないPSPの修理を試みた。電圧をチェックして、コネクタやバッテリーが不良であることを分析し、配線を伸ばして電源をつなぐことで、見事PSPを直してみせた。卓越した技術と、2004年に発売されたなつかしいPSPを取り上げたことに、視聴者から高評価を受けている。

 熊五郎お兄さんの視聴者の特徴として、修理に詳しいユーザーだけでなく、レストアに明るくない方も見ていることが挙げられる。熊五郎お兄さんの動画は「DCジャック」や「安定化電源」など専門用語がよく使われるので、当然ながら、修理に詳しい人の投稿がコメント欄で目立つ。熊五郎お兄さんはTwitterでも度々動画の工具を紹介しており、趣味でジャンク品を修理するようなユーザーにも役立っているようだ。

 一方で、機械には詳しくないが修理動画が好きな視聴者が多いのも特徴。壊れた物が直っていく過程や、的確に故障原因を分析する嗅覚、熊五郎お兄さんの卓越した技術に魅力を感じているようだ。加えて、熊五郎お兄さんの”おじさんらしい声”は、非常に聞き取りやすい。BGMのボリュームも適度に抑えられているので、ナレーションが聞き取りやすく、ASMRのような心地よさを感じられる。このような要因が合わさって、26.9万人というチャンネル登録者数を獲得ほどの人気を集めているのだろう。

 熊五郎お兄さんの動画は長尺動画が主軸なので、隙間時間というよりは、ご飯を食べながらじっくり見るような視聴スタイルに向いている。レストア系の動画が好きな方は、この機会にぜひ熊五郎お兄さんの動画を視聴してみてほしい。

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