『ELDEN RING』&『原神』がグランドアワードを受賞 『PlayStation Partner Awards 2022』授賞式レポ

『ELDEN RING』&『原神』がグランドアワードを受賞 『PlayStation Partner Awards 2022』授賞式レポ

 12月2日、ソニー・インタラクティブエンタテインメントは、日本およびアジア地域で著しい業績を収めたプレイステーション用ソフトを称える『PlayStation Partner Awards 2022 Japan Asia』の授賞式を開催した。

 1995年より開催され、2022年で通算28回目を迎えたPlayStation Awards。本年度は”グランドアワード”を含め、全4部門・計13作品が名を連ねた。

 授賞式の前に行われた合同メディアインタビューでは、各部門で賞を得たゲーム作品のクリエイター陣が登壇。受賞に対する心境や開発時に心がけたことなど、2022年のヒット作品を取り巻くエピソードが語られた。

 2022年度の”グランドアワード”作品は、『ELDEN RING』(フロム・ソフトウェア)と『原神』(HoYoverse)の2タイトル。フロム・ソフトウェアのディレクターを務める宮崎英高氏はメディアに向け、「有り難い評価をいただきました。今後もより面白いもの、我々らしい作品を作っていきたいと思っています」とコメント。またHoYoverse・プレジデントのJim Yang氏も同じく、「2021年度に選ばれたことを大変光栄に思います。関わってくださったすべての方々に心より感謝申し上げます」と公式ページにて意を表している。

『ELDEN RING』ディレクター・宮崎英高氏

 日本・アジア地域から生まれ、全世界売上の上位にランクインした計5作品には”パートナーアワード”が贈呈された。『ELDEN RING』の宮崎英高氏をはじめ、メディアインタビューに登壇したクリエイター陣のコメントは下記の通り(抜粋)。身をおく環境や手がける作品こそ違えど、ユーザーおよびゲーム市場と真摯に向き合う姿勢が一貫していたのが印象深い。

宮崎英高氏

『鬼滅の刃 ヒノカミ血風譚』(アニプレックス)

「原作やアニメーションのクオリティを尊重し、ゲーム版でも変わらぬテイストをしっかり楽しんでもらえるように計画を進めました。一方でゲームだからこそ実現可能な演出、誰でも派手なアクションが楽しめる仕様を目指しました」(製作委員会一同)

※製作委員会・代表者

遊戯王 マスターデュエル(コナミデジタルエンタテインメント)

「大変多くの遊戯王ファンから反響をいただくことができました。その熱量がコミュニティを超え、さまざまなユーザーの皆さまへ波及したことを大変嬉しく思います」(プロデューサー・米山実氏)

「それぞれのUIや操作系統の違いを考慮しつつ、どのプラットフォームでも皆さまが気持ちよく遊べるように試行錯誤を重ねました。苦労もありましたが、結果として快適なプレイ環境を実現できたと思います。」(ディレクター・吉川貴彦氏)

吉川貴彦氏(左)・米山実氏(右)

『ファイナルファンタジーXIV』(スクウェア・エニックス)

「10年にわたって色々な試みができたのは、プレイヤーのみなさまのおかげです。これからも開発者一同、新しいことに挑戦していきます」(リードプロジェクトマネージャー・松澤祥一氏)

「FF14としては3年連続の受賞となりました。日頃からご支援頂いているプレイヤーのみなさま、関係者のみなさまへ感謝を申し上げます」(リードマーケティングプランナー・小野塚由紀氏)

小野塚由紀氏(左)・松澤祥一氏(右)

『機動戦士ガンダム バトルオペレーション2』(バンダイナムコエンターテインメント)

「プレイステーション5版は新たなプラットフォームということで、開発と運営の両面で試行錯誤の連続でした。その成果と言うべきか、全体的にプレイフィールの没入感を高めることができたと思います」(プロデューサー・倉知洋輝氏)

倉知洋輝氏

『バイオハザード ヴィレッジ』(カプコン)

「2年連続の受賞ということで、本当に多くの方々に遊んでいただけたことを実感しています。開発中のプレイステショーンVR2版では、より向上した没入感を体験いただきたいと思います」(プロデューサー・神田剛氏)

神田剛氏

 メディア合同の質疑応答タイムが終わると、いよいよ受賞タイトルを祝う授賞式がスタート。各作品の代表者は華やかな舞台へと上がり、年間の栄誉と共に記念トロフィーを拝受。式の終了後は、そのまま会場の各所で語り合うゲーム業界人の姿が見受けられた。

 なお、グランドアワードを含む賞および受賞タイトルは下記の通り。歴史あるPlayStation Partner Awardsが伝統的な催事として機能することを願いつつ、まだ見ぬヒット作品の誕生に期待したい。

グランドアワード(日本・アジア地域で開発/全世界における売上上位2タイトル)

・ELDEN RING(フロム・ソフトウェア)
・原神(HoYoverse)

パートナーアワード(日本・アジア地域で開発/全世界売上上位で注目すべき成果を残したタイトル)

・鬼滅の刃 ヒノカミ血風譚(アニプレックス)
・遊戯王 マスターデュエル(コナミデジタルエンタテインメント)
・ファイナルファンタジーXIV(スクウェア・エニックス)
・機動戦士ガンダム バトルオペレーション2(バンダイナムコエンターテインメント)
・バイオハザード ヴィレッジ(カプコン)

スペシャルアワード(日本・アジア以外の地域で開発/日本・アジア地域における売上上位タイトル)

・Apex Legends(エレクトロニック・アーツ)

スペシャルアワード(SIEワールドスタジオと共同開発/全世界における売上上位タイトル)

・グランツーリスモ7(ソニー・インタラクティブエンタテインメント)

ユーザーズチョイスアワード(ゲームプレイ時間上位30タイトル/日本・アジア地域のユーザー投票で選ばれた上位5タイトル)

・ELDEN RING(フロム・ソフトウェア)
・地球防衛軍6(ディースリー・パブリッシャー)
・Stray(Annapurna Interactive)
・STRANGER OF PARADISE FINAL FANTASY ORIGIN(スクウェア・エニックス)
・Ghostwire: Tokyo(ベセスダ・ソフトワークス)

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