最先端のデジタルアートと音楽を楽しんで、最新のムーブメントにも詳しくなる! 『MUTEK.JP 2022』の見どころを紹介

 2022年も後半になり、徐々にオフラインイベントを楽しむことも日常のひとつに戻りつつある現在。ここ数年はテクノロジーによる体験が付与されたライブ・フェスも当たり前になってきた。

 そんななか、電子音楽とデジタルアートの祭典として最先端をいく『MUTEK.JP』が7年目を迎えた。12月7日~11日までの5日間、東京・渋谷のさまざまな会場で開催する同イベントだが、ライブやXR展示会など、さまざまな角度から楽しむことができるようになっている。そこで今回は、音楽好きにもアート好きにも、ビジネス・テックに興味のある方も楽しめる、『MUTEK.JP』の注目ポイントについて紹介したい。

ライブパフォーマンスの注目ポイント

 今回の目玉のひとつは、10年振りの最新アルバムからオーディオビジュアルコンサートを披露する池田亮司だろう。光や音を用いて鑑賞者の感覚を揺さぶる没入型の作品を数多く発表してきた池田は、フランス・パリと日本を拠点に国際的に活躍するアーティスト/作曲家。東京都現代美術館(2009年)、パーク・アベニュー・アーモリー(ニューヨーク、2011年)、ポンピドゥー・センター(パリ、2018年)、Eye Flimmuseum(アムステルダム、2018年)、台北市立美術館(2019年)、180 The Strand(ロンドン、2021年)など世界各地で個展を開催するほか、あいちトリエンナーレ2010(名古屋、2010年)や第58回ヴェネチア・ビエンナーレ(2019年)など数多くの美術館や国際展に参加してきた世界的なアーティストだ。中国系カナダ人であるSougwen 䇤君 Chungのインスタレーションとあわせ、12月7日の19:00〜21:00でLINE CUBE Shibuyaにて開催される。

 8日と9日に渋谷ストリームホールで開催する“Playプログラム”は、初日をオーディオビジュアルアート×AI、2日目をサウンド×ビジュアルにフォーカスを当てて行われる。初日はMontreal Life Support & Woulgによるロボットがチェロを演奏する没入型オーディオビジュアルインスタレーションおよびパフォーマンスの「Empty Vessels」、Myriam BleauによるAI生成オーディオビジュアル・ライブパフォーマンス「Unsculpt」、Nao TokuiによるAIが生成するオーディオストリームをリアルタイムで手なずけ乗りこなすライブセット「Emergent Rhythm」などが行われたり、あらゆるジャンルのクリエイティブ表現をフリースタイルにXR表現し合うコミュニティ活動「NEWVIEW CYPHER」が演出をサポートするなど、視覚と聴覚のみならず、知覚にも刺激をあたえる体験が得られそうだ。

 「Play2」では、実験的で多角的なアプローチによるサウンドとビジュアルに焦点を当てたプログラムを展開。Myriam Boucherはオブジェ、音、光を組み合わせたパフォーマンス「LITTORAL」を、France Jobin & Markus Heckmannは量子力学における量子もつれという概念および性質に着想を得た「Entanglement」のA/Vパフォーマンスを披露。そしてKopyによるライブパフォーマンス、Mars89 & HEXPIXELSによるストリートからインスパイアされたサウンドと異空間CGが織りなす即興オーディオビジュアルパフォーマンス「Goliath Sound System」、グラフィックアーティストYOSHIROTTENによる初のオーディオビジュアル・ライブパフォーマンスなど、国内外の光と音とアートが混ざり合った演出を見ることができる。

 10日・11日には渋谷Spotify O-EASTで2日間にわたって「Nocturne」シリーズが開催される。初日の「Nocturne 1」では、ドイツ実験音響の最高峰レーベル〈Raster〉のショーケースに焦点が当てられ、Rasterの主宰でありプロデューサーのByetoneによる、リズムとサウンドをアナログ制御のレーザーと組み合わせる実験的オーディオビジュアルライブセット「Pulses」やMieko Suzuki & Claudia RohrmoserのA/Vパフォーマンス、Kyoka & Shohei Fujimotoによる脳と自己の共鳴を試みる新作オーディオビジュアル作品「自己共鳴投影上映開始 CINEMABLACKBOX」を公開。さらに、machinaとAliM. Demirelが初めてタッグを組み、コンセプチュアルな没入型体験を提供する。

 2日目の「Nocturne 2」は、AIを用いた表現で知られるビジュアルアーティストYuma KishiとボーカリストHatis Noitがコラボ。ほかにもSakura Tsurutaと映像作家Myriam Boucherのコラボレーションパフォーマンスや、ドイツ人プロデューサーPantha du Princeの待望の初来日公演、Pheek & Manami Sakamotoによる美の本質を探るコラボレーションパフォーマンスが繰り広げられる。

 10日には、MUTEK.JP Edition 7のプログラムの一環として、MUTEK.JPとWOMBのコラボレーション・パーティを開催。メインフロアでは、モントリオールのエレクトロニックミュージックシーンで絶大な支持を集めるプロデューサーPrioriと、ここ数年で日本のトップDJのひとりへと躍り出たOcca、そして昨年のMUTEK.JPでライブセット・デビューを果たした東京拠点のテクノプロデューサーRisa Taniguchi、モントリオールを拠点とするlaced & LCL_Streamの4組が登場するほか、4FのVIP ROOMではMUTEKのメンバーや仲間で構成されたMUTEK Soundsystemがフロアを賑やかす。

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