もう「ググる」若者はいない? Z世代ならではのSNSの活用法とは

 「Z世代はググらない」こんな言葉を聞いたことはあるだろうか。


 「ググる」という言葉は、流行語大賞に選出された2006年に広まった。「グーグルで検索する」という意味の俗語であり、ネット上で使われはじめた表現。実際の会話でも“Googleで”という部分が曖昧になって、「Web検索する」の意味で多く使われるようになっている。

そもそも「Z世代」とは

 おおよそ25歳以下のこの世代は、“テレビよりSNS”といったマスメディア離れが進み、知名度や一般論よりも、「自分の価値観に合うかどうか」を最重要視する特徴がある。私達Z世代は幼いころからインターネット環境が身近にあったため、スマートフォン・SNSを当たり前のツールとして使用してきた。

 Z世代にとって、SNSはコミュニケーションツールにとどまらず、情報収集のツールとしての役割も大きくなっている。ひとつのSNSでジャンルや使用用途に合わせ複数のアカウントを持つ人も多い。検索をする際、もちろんWebを使用することもあるのだが、必要に応じて特性の異なるSNSを使い分けることが増えた。こうしたことから、Z世代の生活にSNSは切り離せない存在となっている。

各SNSの特性と使い分け方

TikTok:ショートムービーの作成・共有サービス。利用者数は全世界で10億人を突破。


 ニュースやトレンドを発信する質の高いアカウントが登場したことで、情報をいち早くつかむことに長けている。また、あえてTikTokで“検索する”というより、何気なくアプリを眺めている時に流れるおすすめの動画から気になるトピックを“見つける”イメージに近いとも感じる。しかし動画にはバズのための過激な表現など含まれる可能性があるのが難点。動画のアルゴリズムも本社次第のため、物事を深くサーチするのには向いてないだろう。

Instagram:写真や動画の共有をメインとする、ビジュアル面に特化したSNS。


 アカウントや、ハッシュタグ、スポット(場所)の検索が可能で人気の観光地を探したり、流行りのお店を探すのに便利である。地図検索機能が先月からローンチされたことで周辺地から行先を探すこともできるようになった。近年はInstagramの“雑誌化”がみられ、フォロワーにとって見やすい投稿が求められるようになりつつある。これまでは自己表現の場であったのが、検索ツール化している影響で、アメリカの10代の中では、起業や商品紹介ばかり・機能盛りすぎ・気軽に発信をする場ではなくなった。といった理由からもInstagram離れが進んでいるという。

Twitter:ショートテキスト(つぶやき)を投稿できるリアルタイム性の高いSNS。


 とにかく早さならダントツ。世界各地の速報が素早く手に入るのが利点。「#(ハッシュタグ)」の活用で特定のカテゴリーを検索する傾向も見られ、拡散力も非常に大きい。匿名性が高いことから自由に発言できるが、マナーや情報の信用性には注意が必要だ。

Pinterest:Webサイト、Pinterest上にある画像を自分の“ボード”に集めることができる画像収集サービス

 こちらはSNSではなく「アイデアを集めておくツール」。フォロワーに振り回されることなく、自分だけの好きを探すことができる。視覚的・感覚的に使える反面、慣れるまで使いにくいという声もある。

 ここまでの比較として、Instagramは主に過去の出来事や思い出を共有でき、Twitterはいま、そのときの情報にフォーカスしている。そんな考え方のなかで、新たな価値観といえるのがPinterest。過去や現在ではなく未来の自分のために何かをする、というツールになっている。

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