ハマ・オカモト × ゲーム実況者・shu3対談 「好きなだけ」が武器になる2人の活動論

デクの樹サマのお腹の中で"詰む"経験とアハ体験 

ーーお二人のゲームの原体験が聞けましたが、当時からのめり込んでいたのでしょうか?

ハマ:先程shu3のお話にもありましたけど、「1日1時間まで」みたいなルールは結構僕らの時代にもあって。しかも「ゲーム脳」とか言われ始めたのが僕らが小・中学生のころとかで。

shu3:そうでしたね、ありましたありました。

ハマ:だから僕らもその、大人からの風当たりの強さみたいなものは子どもながらに食らってた時代というか。いまはeスポーツやゲーム実況などで市民権を得ていたり、プレイヤーの方が仕事としてゲームをプレイしていたり、ポジティブに捉える風潮も強いと思うんですけど、当時はまだ、ゲームやってることがちょっと後ろめたい、みたいなところもありました。

shu3:僕の世代は自己紹介する時に「ゲーム好きです」って言えない雰囲気がありました。

ハマ:あー、なるほど!

shu3:高校入学のときとか、クラスの中で順番に自己紹介していくじゃないですか。ゲームが好きでも「趣味は映画鑑賞です」って言う感じ。ゲームが好きとは言えませんでした。今はそういう後ろめたさはまったくないですけども。

ハマ:へぇー! じゃあ体感がやっぱり違いますね、僕らは同世代ではゲームの話ができたから。

shu3:もちろん僕も友達とめちゃくちゃゲームしてたんですけど、おおっぴらには言えないような雰囲気がありました。それはそれで楽しかったんですけどね。

ハマ:先程、就職したときにいちどゲームから離れたっておっしゃっていましたけど、僕も19歳でこの仕事を始めて、しばらく空白の期間があって。ゲームをする時間が無いわけではなくて、集中力の矛先が向かなくなる時期が何年かあったので、さっきお話していた「一時期離れてしまう気持ち」にはシンパシーを感じました。

shu3:でも、とあるゲームにハマって戻りました。

ハマ:何にハマって戻られたんですか?

shu3:当時の『メタルギアソリッド』シリーズの新作ですね。4(ガンズ・オブ・ザ・パトリオット)です。

ハマ:あー! めちゃめちゃ面白かったですよね。

shu3:面白かったです! かなりやりました、アレは。

ハマ:物語の時間も長いですしね、『メタルギア』って。連打してて進めるゲームじゃないから。その話だけでもちょっと分かるところがあって嬉しいです。一口に「ゲーム好き」って言ってもほんとに色々なジャンルがあるじゃないですか。全然別のジャンルも沢山あるし、僕もそんなにまんべんなくやる方じゃないので。そういう意味では近しいというか、シンパシーを感じる作品もあったんだなって思いました。

shu3:『ゼルダ』シリーズは何からやられたんですか?

ハマ:僕はそれこそ「64」で、『ゼルダの伝説 時のオカリナ』が初めてのゼルダですね。

shu3:あー! 神ゲーですね。

ハマ:でも、最初のリンクとの出会いは『スマブラ』だったんですよ。リンクのことはよく知らないけど、男の子的には「剣と盾持ってるし、こいつ使ってみるか」みたいな。その後『時のオカリナ』をプレイして、変えられましたね、人生を。

shu3:そんなに影響がありましたか。

ハマ:はい。「こんなに面白いものがあるんだ!」と思いました。最初にデクの樹サマのお腹の中を探索して、もう速攻で"詰む"訳ですよ。

shu3:あはははは。わかります(笑)。

ハマ:「もう行くとこないよ!」っていう。で、下突きしながら飛び降りたら、蜘蛛の巣を突き破って地下に行くじゃないですか。アレを発見した時の「アハ体験」みたいな衝撃は未だに忘れられなくて。その後「神々のトライフォース」とかも知るんですけど、世代的には『時のオカリナ』と『ムジュラの仮面』がドンピシャで、個人的な思い入れも強いです。

 当時、ピアノを習っていたんですけど、あまりにも面白くなかったので『時のオカリナ』と『ムジュラの仮面』の楽譜を持っていって、教室では「炎のボレロ」とか弾いてました。先生もいい人で「それで良いよ」って言われて。

shu3:ゼルダシリーズって音楽をギミックに使うことが多くて、オカリナとかも自分でボタンを押して吹けるのがいいですよね。僕も適当に押して遊んでた記憶があります。

ハマ:子どもリンク時代にカカシに覚えさせた歌が、大人リンクになってから必要になるじゃないですか。「自作の曲が活躍する」っていう要素なんですけど、自分も子供だから超適当にボタン押しまくって変な曲を覚えさせちゃって、大人リンクになっても何を吹いたか全然覚えてない。

shu3:ありましたね(笑)。

ハマ:アレ、多分誰しも経験してると思うんですけど、1周目では絶対にアレの重要性を誰も分かってない(笑)。だって、別に「この歌を選択して再生」でもいいわけで、でもゼルダはわざわざ「自分で演奏させる」んですよね、ハープとかオカリナとか。音楽体験みたいな要素もある。そもそもサントラもめちゃめちゃ良いじゃないですか。

shu3:めちゃめちゃいいですよね、ほんとに。ビックリするぐらい。

ハマ:クラブニンテンドーの最初のポイントもサントラのCDで使ったんですよ。

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