肉を焼くだけのゲームが、こんなに面白いだなんて……人気VTuberの配信から考える、シミュレーター作品の奥深さ

シミュレーターの魅力は「リアリティ」と「新奇性」にあり

 現実の事象を仮想空間で追体験できるシミュレーター作品は色々と見受けられるが、同ジャンルのセールスポイントを端的に述べるならば、シミュレーターであるがゆえの“徹底したリアルさの追求”と言える。上述の『ETS2』を含め、主にインディーゲームとして市場に並んでいる数々のシミュレーター作品は、いずれも現実の業種(シチュエーション)を仮想空間上で再現することや、特有の行動をゲーム内のアクションへ置き換えることを念頭に作られている場合がほとんだどだ。

 警察官・消防士・修理工……などの専門業者だけに留まらず、シミュレーター作品のバリエーションは非常に豊富。なかには都市部のサバイバル生活に特化した“浮浪者シミュレーター”も発売されている。それら全てが完全に当てはまるわけではないものの、シミュレーター作品に込められたリアリティが大勢のユーザーを楽しませている点は紛れもない事実と言える。

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 また、専門分野に特化したシミュレーター作品が持つ“新奇性”も同ジャンルの魅力だと考えられる。昨今ではシミュレーター作品の細分化も進んだことで、「そんなものまでシミュレーター化したの?」と思わずツッコミが飛んできそうな珍作も数多く誕生。ひたすら肉を焼くというありそうでなかった『Yakiniku Simulation』も、まさしくその一例と言っても良いだろう。

 メジャーかマイナーかは個々人の考えによるが、シミュレーター作品に秘められたリアリティが時に奇抜な作風として受け取られることも少なくない。新奇性を放った作品を前にしてどのような反応を見せ、どのように向き合って料理するのか。これはVTuberに限らず、ゲームプレイを配信して視聴者を惹きつけるストリーマー全般に当てはまる。そうした意味でも、シミュレーター作品はまたとない素材と言えるはずだ。

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 今回取り上げた2作品以外にも、注目して損のないシミュレーター作品はまだまだ存在する。興味のある方は配信者のプレイ動画などを参照しつつ、ぜひ実際に触って独特の感触を体感してみて欲しい。

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