『バンジョーとカズーイの大冒険』の癖になるヤバい魅力10選 大人になってからわかるポイントとは?

 ステージデザインがヤバい

 『バンカズ』の魅力として確実にあげられるのがステージの世界観とデザインであろう。大きなカメの中に入ると小さなカメのコーラス隊がいたり、巨大スフィンクスの鼻のなかに卵を入れたり、カボチャに変身してトイレから下水に入ったり、常識的に考えると予想外の展開が散りばめられている。

(画像=Rare『バンジョーとカズーイの大冒険』より)
(画像=Rare『バンジョーとカズーイの大冒険』より)

 ステージのデザインに関していえば、「カッチコッチなもり」がダントツで凝っている。こちらのステージには春夏秋冬の4つのサブステージがあるのだが、ステージ内の「春→夏→秋→冬」という別の時間軸が、同時に存在しているのだ。春から見れば、夏が未来となり、ステージの違う時間軸を行き来できるため、春にはまだ卵だった鳥が、冬のステージでは巨大な鳥になっていたりする。また、夏には乾いていた川が、冬には凍り、夏にはいけなかった場所に辿り着けたりする。この「春夏秋冬」という別の時間軸が、並行して流れているため、その季節の特製を考慮した攻略が必要になる。 

 技がヤバい

『バンカズ』の面白さの一つは、カズーイが繰り出す技の多さである。各ステージ内にいる、ボトルズというモグラから技を学ぶことができるのだが、これらを駆使してステージをクリアする形になる。技のなかには、空を飛ぶといった気持ちの良い技もあれば、お尻から卵を出す技もある。もちろんお尻から卵を出すときの効果音は屁であり、そこは期待を裏切らない。

(画像=banjokazooiewiki.comより)

 変身がヤバい

 『バンカズ』の楽しさとして、様々な生物に変身ができるという点がある。マンボジャンボという骸骨のシャーマンに頼んで、ステージの攻略に必要な生物になることができるのだ。小さいアリにならないと登れない山、ワニに変身しないと挑めないワニ同士の勝負、トドにならないと得ることができないトドからの信頼、ハチにならないと入れない蜂の巣など、様々な姿のバンジョーを楽しむことができる。

(画像=banjokazooiewiki.comより)

 ゲームオーバー画面がヤバい

 NINTENDO64のゲームには、どことなく不気味な雰囲気を醸し出しているものが多い。『バンカズ』は特にゲームオーバー画面が不気味である。グランチルダは、バンジョーの妹チューティの美貌を奪うために、怯えるチューティをマシンの中に入れる。バンジョーたちがゲームオーバーになった場合、そのマシンを止めることができずに、チューティの美貌は奪われ、グランチルダに注入される。美人になったグランチルダと引き換えに、チューティが怪物となって機械から出てくるというゲームオーバー画面になっているのだ。「昔『バンカズ』をやっていた」という人と話すとき、多くの人がこちらの不気味さが印象に残っていると語る。

(画像=Rare『バンジョーとカズーイの大冒険』より)

 嘘のエンディング

 ラスボス前のステージであるグランチルダのクイズに勝利すると、ラスボス戦の前にまるでゲームをクリアしたかのような「嘘のエンディング」が流れる。各キャラクターの紹介とともに、レア社の開発メンバーのクレジットが始まるのだ。クレジットが終わり、完全に寛いでいるバンジョーとカズーイ。しかし妹チューティから「グランチルダはにげたのよ はやくもどって やっつけて」と怒られ、バンジョーたちは焦ってグランチルダを倒しにいく。ちなみにこのクレジットのとき、敵キャラの名前はすべて開発スタッフたちのあだ名になっている。

 このように『バンジョーとカズーイの大冒険』には、癖になるヤバい魅力が多数存在している。緩い世界観の中に潜む不気味さ、かわいいキャラから出てくる下品さ、思わずツッコんでしまう展開とキャラクター、どれもレア社が得意としていたゲームデザインであろう。『バンジョーとカズーイの大冒険 2』では、さらに不気味な描写が増えているが、個人的には初代『バンジョーとカズーイの大冒険』が最も爽快さ、可愛さ、不気味さ、下品さのバランスが保たれているように思える。

 「このゲームの開発は楽しかったんだろうな」と思わせてくれるのも、ゲームのワクワク感に寄与していることに違いない。

(画像=Rare『バンジョーとカズーイの大冒険』/banjokazooiewiki.comより)

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