ゲームはいかにスケートボード文化を根付かせたか 『トニー・ホーク』シリーズが小中学生に提示したスケートボードの精神と文化

『トニー・ホーク』が根付かせたスケート文化

 ゲーム内でもヒップホップからパンクまで、当時のスケーターたちが好んで聞いていたアーティストの曲が収録されており、ヒップホップでは大御所・Nasから、Aceyalone、Deltron 3030、Quasimotoなどのアンダーグラウンドヒップホップまでフィーチャーされている。筆者が人気ラッパーJuice WRLDをインタビューした際も、トニー・ホークのゲームで音楽の趣味が形成されたと語っていた。

 このように「ストリートスケート」の文化の精神性や、スケートボードと密接な関係であった音楽において、子どもたちにストリートカルチャーを啓蒙したゲーム「トニー・ホーク」。シンプルにゲームとして楽しいだけではなく、実際にスケートカルチャーに属しているような「体験」を提供したのである。私は小学生のときに、『トニー・ホーク』のゲームのおかげで音楽以外にも、多くのスケート専門ブランドの存在を知った。スケートショップに行けば、ゲーム内に登場するブランドやスケートシューズが壁一面に展示されており、自分が「カルチャー」の一部であることが実感できたのだ。ナイキやアディダスがスケートシューズ事業に参入する前であった当時は、スケートシューズ専門のブランドも賑わっており、小中学生が日常的にスケートシューズを履いていたのだ。スケーターになった人も、スケーターにならなかった人も、『トニー・ホーク』というゲームのおかげでスケートボードというカルチャーに対する理解が深まったと言えるだろう。このように、その後の文化への影響を考えると、いかに『トニー・ホーク』シリーズが偉大であったかを実感できる。

 オリンピックで注目を浴びただけではなく、ハイブランドまでもが参入するようになったスケートボード。実際にスケートをし、名作スケートビデオなどを見るのが最も理解が深まる方法であることに違いないが、『Tony Hawk’s Underground』などのゲームを楽しくプレイし、スケートカルチャーに長年貢献してきたスケートブランドや、プロスケーターたちを知るのも一つの手としてオススメである。

(画像=Neversoft Activision/Epic Games/iampanaxのYouTubeより)

(Source)
https://www.theverge.com/2019/9/10/20857772/tony-hawk-pro-skater-activision-skateboarding-game-20-anniversary
https://tonyhawkgames.fandom.com/wiki/Tony_Hawk%27s_Underground
https://playatuner.com/2018/11/boozehouse-6/



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