事故でボロボロのジャガー、なぜ1400万円で落札? 米YouTuberが加速させるクラシックカーブーム
事故でボロボロになったジャガーが、オークションで127,552ドル(約1,400万円)で落札された。近年のクラシックカーブームを感じさせるニュースだ。
1960年に登録されたジャガー XK150 Sは、2人の所有者によって27年間愛用されてきた。しかし1996年9月の雨の日に道路からスピン。幸い運転手に怪我はなかったものの、それからはガレージに保管されたままだったという。
1957年に発売されたジャガー XK150にはドロップヘッドクーペ(オープンカー)バージョンもあったが、これまでジャガーが製造したオープンカーは全体で3,000台未満だ。高性能の「S」バージョンはさらに少なく、現存しているものがほとんどないことから、今回のような高値がついたと見られている。
ただこのような車を修復するには多大な労力と費用がかかる。コンポーネントを交換し、ブレーキやギアボックス、サスペンションなどを取り付け、エンジンも修理、もしくは新しいものに交換し、塗装も慎重に行わなければならない。修復には数年かかると見込まれており、その費用は落札価格以上に膨らむとの意見もある。
それでも米国のコメディアン、ジェイ・レノ氏は、以前から「一部の車は非常に特別なので、ボロボロの状態だったとしても買うべきだ」と主張していた。同氏は車愛好家としても有名で、彼のYouTubeチャンネル「Jay Leno's Garage」は登録者数318万人を誇る人気ぶりだ。
レノ氏は近年加熱するクラシックカーブームを牽引する存在であり、米カリフォルニア州に所持する3つのガレージには、100台以上の車がコレクションされている。その中には1966年 シェルビー ACコブラ 427や、2005年 フォード GTなど、そうそうたる名車が並ぶ。
コロナ禍において、これまで以上に“車いじり”をする人が増えたとされており、今後もガレージに眠るお宝探しブームは続きそうだ。
(画像=Bonhamsより)
■堀口佐知
ガジェット初心者のWebライター兼イラストレーター(自称)。女性向けソーシャルゲームや男性声優関連の記事を多く執筆している。
〈Source〉
https://www.bloomberg.com/news/articles/2021-06-01/this-crumpled-derelict-jaguar-sold-for-six-times-its-value
https://www.bonhams.com/auctions/26808/lot/122/
https://edition.cnn.com/2016/10/13/motorsport/jay-leno-car-collection-hollywood/index.html