Z世代にとってテレビや映画は5番目の娯楽 1位に輝いたのは……?

 米国のZ世代にとって、テレビや映画は5番目のエンターテインメントであることがわかった。

 デロイトの2021年デジタルメディアトレンド調査レポートによると、彼らは上の世代と大きく異なる価値観をもつという。

 米国のZ世代(現在14〜24歳)の26%が、ビデオゲームが最大のエンターテインメントだと述べており、87%が毎日または毎週ゲームをプレイすると回答した。続いて14%が音楽を聴く、12%がインターネットを閲覧する、11%がソーシャルメディアを利用すると答えており、10%がテレビや映画を見ると答えている。

 対して、ミレニアル世代(1981〜95年頃)の18%、X世代(1965〜80年頃)の29%、ブーマー世代(1946〜64年頃)の39%とZ世代以外のすべての年齢層で、テレビと映画は依然トップだ。

Deloitte Media Trends surveyより

 

 レポートは、「Z世代はエンターテインメントのあり方を変える可能性がある」と述べ、「彼らはテレビや映画より、ビデオゲームや音楽コンテンツを優先する。ソーシャルメディアやメッセージアプリ、インフルエンサーたちとともに成長しており、ミレニアル世代とX世代の行動に影響を与えるアーリーアダプターと見なすことができる」と考察した。

 また「パンデミックによる自粛要請の影響でゲームの利用時間が劇的に増えたが、制限が緩和されることで衰退する可能性がある」と前置きしながらも、「Z世代のビデオゲーム人気は、メディア業界に長期的な影響を及ぼす」としている。

 デロイトの副会長、ケビン・ウェストコット氏は、「ミレニアル世代が年をとると、上の世代と同じ消費行動をとると誰もが信じていたが、そうはならなかった。Z世代もまた、ミレニアル世代と同じ行動をとる保証はない」と語った。そして「従来のメディア企業は、テレビや映画だけでない、幅広いエンターテインメントを提供する必要がある」とした。

 上の世代を追従しない、新たな価値観の中に生きるZ世代の興味をひくことが、各業界の課題となりそうだ。

(画像=Pixabayより)

■堀口佐知
ガジェット初心者のWebライター兼イラストレーター(自称)。女性向けソーシャルゲームや男性声優関連の記事を多く執筆している。

〈Source〉
https://www2.deloitte.com/us/en/insights/industry/technology/digital-media-trends-consumption-habits-survey/summary.html
https://variety.com/2021/digital/news/gen-z-survey-deloitte-tv-movies-ranking-1234954207/

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