英語教育がAIで劇的に変革? 3倍速で英語が身に付く教育ロボ、中韓で採用進む

 IT先進国であるイスラエルのスタートアップMagniLearn社が開発した教育用ロボットが、アジア諸国で反響を呼んでいる。

 イスラエルの大衆紙「イスラエル・ハヨム」によると、ヘブライ大学発のエドテック系スタートアップ・MagniLearn社により開発されたオンライン英語マンツーマンレッスンのためのプラットフォーム「MagniLearn」が、韓国の学校で採用されはじめたという。「MagniLearn」を提供するMagniLearn社は4日、約5千名の生徒を擁する韓国の学校ネットワーク「The Education Company」と業務提携を締結した。

 MagniLearn社は、ヘブライ大学の博士により設立されたスタートアップ企業であり、AI、神経科学および認知領域研究においては世界でも5本の指に入る。その主力製品である「MagniLearn」は、オンラインマンツーマン方式を採用する英語学習プラットフォームであり、すでに中国を含む中華圏において高い評価を得ている。

 世界では英語を第二言語として学ぶ人の数は15億人を超えている。学歴至上主義である韓国では、1年間において我が子の習い事に費やす金額は平均4500米ドル(約45万円)。中でも英語教育への投資は年々増えている。にもかかわらず、流暢さに関して中程度のレベルに達しているのは少数であり、英語をマスターしている子どもとなるとほんの一握りだ。

 そんななか、「MagniLearn」を使った英語教育を5週間継続したところ、7パーセントの生徒において成果が見られ、約3倍のスピードで英会話を上達させていったという。MagniLearn社のCEO、ラナ・トッカス氏いわく、英語の発音から語彙・文法まで、1年間のカリキュラムの50パーセントを網羅した内容になっている。

 「MagniLearn」はよくあるオンラインマンツーマン英語学習ではない。個々のニーズに即したレッスンというより、対面学習に典型的なオールフォーワンのアプローチに根差したものとなっており、オンライン学習と対面学習のメリットを兼ね備えている。レッスンのたびにそれぞれの生徒の習熟度を個人の知識マップに更新するとともに、「どの単語が正しくて、どの単語が間違っているか?」「現在・過去時制の使い方は間違っていないか?」を判断し、次のレッスンにどう繋げていけばいいかをアドバイス可能であるという。

 トッカス氏は「弊社のこの技術は学校で使用されるどの教科書にも対応しやすく、それどころか英語で科学や経済学、医学を教えたりする場合にも優れている。とにかく、AIは言語学習に革命を起こすことになるだろう」とコメントしている。

 「MagniLearn」と言えば昨年、北京で開催されたイスラエル・イノベーション庁主催の「China-Israel Innoweek Conference」で北京や常州、上海の投資家による注目を集めた。ヘブライ大学のアリ・ラポポルト教授の尽力によりもたらされた「MagniLearn」は、“言語取得のロゼッタストーン”と好評を博し、同会議では「AIイノベーション賞」を授与した。