Uber Eatsや出前館に勝てるか? 参入相次ぐ海外フードデリバリー

 昨年から一気に普及したフードデリバリー。多くの人は「Uber Eats」や「出前館」を利用したことがあるはずだ。この2つのサービスは、いまやフードデリバリーの代表格となった。

 その一方で、新サービスの参入も相次いでいる。昨年3月末からスタートした「Wolt」、9月にリリースされた「foodpanda」、12月にローンチされた「FOODNEKO」など、続々と新サービスが登場している。

 しかもこの3つは、すべて海外発のサービス。Woltはフィンランドから始まり欧州各国に展開。foodpandaはシンガポールで生まれ、現在はドイツ企業の傘下となっている。FOODNEKOは韓国発だ。「第2のUber Eats」を予感させる動きが盛んに起きているのだ。

 国内初のサービスでも、東京都内の一部にエリアを絞ってスタートした「Chompy」などがある。

 Uber Eatsと出前館の2強体勢になる中、新興勢力に勝ち目はあるのだろうか。そもそもなぜ、海外勢の参入が相次ぐのか。各社のサービス状況を見ながら考えたい。

 Uber Eatsと出前館がここ1年で見せた“急拡大”は凄まじいものがある。出前館の加盟店舗数を例にとると、2020年7月の約3万店舗から、わずか5ヶ月後の12月には5万店舗を突破している。Uber Eatsも昨年の早い時期に3万店舗を超えており、同様の伸びを見せていると予想される。

 配送エリアの拡大も顕著だ。出前館はすでに47都道府県で利用可能。Uber Eatsは都市部を中心にサービスを展開してきたが、ここにきて拡大。2月4日にサービス開始した長崎県で33都道府県をカバーした。

 対する新興勢力の現状を見てみよう。Woltは、2020年3月に広島の一部地域でサービスを開始。その後、広島県内でエリアを徐々に拡大した。6月からは札幌、仙台、10月から東京の渋谷区や港区、新宿区などでもサービスを開始した。現在は岡山市、福岡市なども含まれている。

 広島からスタートしたのも印象的だが、その後も各都道府県の全域をカバーするより、一部の人口密集地域を選んでピンポイントに行っているイメージだ。

 foodpandaは、昨年9月のサービス開始以降、神戸・名古屋・横浜・札幌・広島・大阪・さいたま・川崎・北九州の10エリアまでサービスを広げてきた。東京都以外で展開している点は留意すべきだろう。

 リリースからもっとも日の浅いFOODNEKOは、まず東京都の港区、渋谷区、新宿区で提供を開始。2021年末までに東京23区でのサービス提供を目指すという。

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