ついに大手3キャリア出揃った“クラウドゲーミング商戦” 新時代のゲームカルチャーにおける「核」となるか?

クラウドゲーミングはゲームカルチャーの“核”となれるか

 先に提示したように、クラウドゲーミングは、「プレイ環境が自宅にないが、ゲームには触れてみたい」新しいライト層、あるいは、「据置ハード向けのタイトルを携帯端末でもプレイしたい」コアな層を中心に浸透していくのではないかと予想する。現状のマーケットで多数を占める「家庭用プラットフォーム(PCを含む)のみでゲームをプレイする」層には、あまり刺さらないサービスとなるのかもしれない。

 また、通信システムの進化に裏付けられているとはいえ、60fps・フルHDを基本としたゲーム体験は、家庭用プラットフォームの進化に逆行する。やや“中途半端”感のある同サービスが浸透するためには、これまでゲームカルチャーが開拓していなかった、新しいユーザーの可処分時間に手を付けていく必要があるだろう。

 その一方で、長い時間をかけて楽しむコンテンツとは相性がいいとも考えられる。その代表となるのが、家庭用プラットフォームを中心に発展してきたMMO系のジャンルだ。

 「職場や学校での休憩時間に、ちょっとだけプレイを進める」そんな風にMMOをプレイしたかったユーザーは多くいるに違いない。今後、人気タイトルに対応するのであれば、追い風となっていくはずだ。

 国内向けの主要サービスが出揃い、盛り上がりを見せるクラウドゲーミング市場。ひとりのゲームフリークとして、その動向を注視していきたい。

■結木千尋
ユウキチヒロ。多趣味なフリーライター。
執筆領域は音楽、ゲーム、グルメ、テクノロジーなど。カルチャー系を中心に幅広いジャンルで執筆をおこなう。
人当たりのいい人見知りだが、絶対に信じてもらえないタイプ。Twitter:@yuuki_chihiro

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